ソル・ギョング、映画「キングメーカー」役を演じる上で心がけたことは?“実在する人物の真似をしない”(総合)

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写真=MEGABOX中央(株)Plus M
2022年3月、韓国の大統領選挙を控えて上映する「キングメーカー」。ソル・ギョングとイ・ソンギュンは口を揃えて「公開の時期は意図したものではない」と強調した。続いて「それぞれ意味あるメッセージを見出してほしい」とも伝えた。

映画「キングメーカー」(監督:ピョン・ソンヒョン)のマスコミ向け試写会が昨日(13日)、ソウル江南(カンナム)区MEGABOXで開かれた。映画の上映後に行われた懇談会には、ピョン・ソンヒョン監督、ソル・ギョング、イ・ソンギュンが出席した。

12月29日に公開される映画「キングメーカー」は、世の中を変えるために挑戦する4浪の政治家のキム・ウンボムと、存在も名前も隠されている選挙の戦略家のソ・チャンデが激しい選挙戦に入ることから始まる物語を描く。

「第70回カンヌ国際映画祭」のコンペティション外部門の「ミッドナイト・スクリーニング」に出品され、絶賛を受けた「名もなき野良犬の輪舞」の演出を務めたピョン・ソンヒョン監督と、主要制作陣が再びタッグを組んだ作品で、話題を集めた。

ソル・ギョングが信頼と情熱溢れる政治家キム・ウンボム役、イ・ソンギュンが彼と共にした選挙戦略家ソ・チャンデに扮して、ユニークなストーリーを予告する。また、ユ・ジェミョン、チョ・ウジン、パク・インファン、イ・ヘヨン、キム・ソンオ、チョン・ベス、ソ・ウンス、キム・ジョンス、ユン・ギョンホなど、信頼できる俳優たちの共演が映画の完成度を高めるものと期待を集めている。

この日、ピョン・ソンヒョン監督は「すべての部分に気を使った映画です」とコメントした。続けて「撮影や美術、シナリオに気を使いましたが、我々の映画がスタイリッシュだという宣伝文句で広報が行われて、負担も感じました」とし、「しかし、この映画で一番満足した部分は演技です」と伝え、ソル・ギョングとイ・ソンギュンの熱演に満足感を示した。

また、「どうしてキム・デジュン元大統領と彼の選挙戦略家を主人公に映画を制作しようと思ったんですか?」という質問には、「キム・デジュン元大統領の自伝を読み、数行で登場した男性に好奇心を持つようになりました。彼に対する情報があまりなくて、映画的な想像力を盛り込みやすかったです」とも伝えた。

ソル・ギョングは「韓国の偉人のような人物をモチーフにしたキャラクターです」とし、キム・デジュン元大統領に言及した。また「その方を真似することもできないし、真似しないわけにもいかなかったので、その折り合いをつけるのがとても難しかったです」と告白した。

また「初めてシナリオをもらった時は、実存人物の名前が配役の名前でした。監督に『変えてほしい』とお願いして、それからいただいた名前がキム・ウンボムです」と説明し、「なるべく実在人物を引用せず、自分でキャラクターを作ろうとしました。キム・デジュン元大統領の生前の姿を真似しても、うまく行かないと思ったんです。シナリオに書いてあるテキストに集中しようと決めました」と伝えた。

また「演説のシーンが1番難しかったです。そのような演技をしたことがこれまでありませんでした」と明らかにしたソル・ギョングは、「ですから、監督と相談しながら撮影を終えました」とし、公開を待っている映画ファンの期待を高めた。

イ・ソンギュンは、ソル・ギョングに対して「演技を始めた時から、ロールモデルのような方でした」と、尊敬する気持ちを伝えた。また「頼もしい長男のような存在でした」とし、「何を表現しても全部受け止めてくれますし、すべて包容してくださる印象を受けました。感謝しています」と強調した。

彼らは来年に大統領選挙を控えて、政治的な人物を主人公にした映画を公開することへの想いも語った。

ソル・ギョングは「この映画を作った目的は、何かのメッセージを発信するためではありません」とし、「コロナ禍で公開を何度も延期して、公開日が定まったと認識しています。メッセージを投げかけるための目的を持って、作られた映画ではありません」と説明した。続けて「映画を観る方々が、それぞれの意味を見出すことができると思います」とし、好奇心をくすぐった。

イ・ソンギュンも「政治映画という認識はあまりありません。2人の登場人物に着目して見ていただきたいです」とし、「映画の公開時期は偶然です。特に気にしていません」と付け加えた。

ピョン・ソンヒョン監督は「ジャンルものの映画、商業映画として観ていただきたいです」と強調した。

このように熱い選挙戦の真っ只中にある2人の男性の物語を描いた「キングメーカー」は、緊張感溢れる展開と感覚的な演出、スタイリッシュなミジャンセン(舞台を演出するという意味のフランス語)で観客を楽しませる予定だ。韓国で29日に公開される。

記者 : ペ・ヒョジュ