ペ・ドゥナ、Netflixオリジナルシリーズ「静かなる海」のリアルなセットに言及“月面に実際に足を踏み入れたような感覚”

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写真=Netflix
「静かなる海」が月と月に捨てられた研究基地の撮影過程を垣間見ることができる制作のビハインドスチールカットを公開した。

Netflixオリジナルシリーズ「静かなる海」は、必要資源の枯渇により荒廃化した近未来の地球で、特殊任務を受けて月に捨てられた研究基地に発った、精鋭隊員たちの物語を描く。そして今回、スチールカットと制作過程を公開した。

本作ではリアルな月面と宇宙船、渤海基地のセットはもちろん、LEDパネルを利用したバーチャルプロダクション技法でリアルさを高めたVFXまで、2年にわたる事前制作と1年余りの作業を経て、精巧に作られた。制作者のチョン・ウソンは「SFというジャンルと月にある基地など、すべてが新しい挑戦でした」とし、容易ではない撮影だったことを示した。チェ・ハンヨン監督は「全般的に作為的な雰囲気を最小限に抑え、現実的なイメージを生かしながら撮影しました」と作品の方向性について語った。

彼らが月面に安全に着陸するためには様々な挑戦をしなければならなかった。月まで精鋭隊員を乗せて行かなければならない宇宙船はもちろん、秘密を抱いている渤海基地、まだ韓国人の誰も踏んだことのない月面など、全ての歩みが挑戦そのものだった。長年の努力と試みを経て、制作陣は一歩ずつ月に近づいていった。一番最初に作らなければナラなかった月面は、セメントをベースに実際と似た形で制作された月面土を活用して作られ、考証を基にしながらもドラマチックな面白さのため想像力を加え、デザインを変更した。ペ・ドゥナは「非常にリアルな月面です」と話し「実際に月に足を踏み入れるような感覚になるほど、リアルなセットでした」と絶賛した。

月面と宇宙の無限な拡張には、LEDパネルを用いたバーチャルプロダクション技法を用いた。これは既存のブルースクリーンをLEDパネルに置き換える方式で、実際に実現されるシーンをLED画面に表示して撮影する。単に画面に絵が表示されるのではなく、カメラの動きによってLED画面の遠近法(Perspective)も一緒に変わる最先端技術で、カメラの自由な動きはもちろん、俳優たちが演技に没頭できるようにしたという。ペ・ドゥナは「LEDではなく、ただ月面の延長線だと思いました。とても自然で演技する時は気づきませんでした」と驚いた様子を伝えた。

リアルで精巧なセットも俳優たちの心を掴んだ。月に不時着した着陸船は、3ヶ月かけて作られた大型セットでクレーンでセットを持ち上げ、傾けられるよう頑丈に建てられたものだ。イ・ナギョム監督は着陸船セットについて「ねじや電線を露出してペンキが剥がれたように粗悪に表現しました。任務遂行のため奥地に向かうように、隊員たちの緊張した姿が強調されるように意識して作成しました」と付け加えた。

巨大なミステリーを秘めている渤海基地は、物語の中心となる重要なセットだ。イ・ナギョム美術監督は渤海基地のコンセプトを「秘密を抱いている軍事的要塞と考えました。1950年代から1980年代まで、人気のあった建築様式ブルータリズムの露出した資材と構造的な要素が、これを表現するのに適しており、人類を救うことのできる先端技術を秘めている粗悪で疑わしい巨大な基地になりました」と説明した。

全てが機密に付された任務を遂行する場所であるため、いかなる外部の刺激にも損傷しないということが基地の主要コンセプトだった。丈夫で重く見える材質感を利用し、秘密を抱えている巨大な要塞のように見せかけ、ブルースクリーンを最小化し、セットの床や壁、天井まで作った。そしてほとんどの空間の天井を意図的に低くし、基地の閉塞感を際立たせた。迷路のような廊下と基地の心臓の役割を果たす中央統制室、ベールに包まれた未知の空間まで、渤海基地は単純な空間ではなく、奇妙なサスペンスを持つ「静かなる海」の中心となった。同作は、24日に全世界へ配信される。

記者 : パク・スイン