アン・ボヒョン「ユミの細胞たち」でキム・ゴウンとの大胆なキスシーンが話題に“初のラブコメだったので…”

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写真=TVING YouTubeチャンネルキャプチャー
新たな“キス職人”として韓国ドラマ界で注目を集めている俳優のアン・ボヒョンが、「ユミの細胞たち」について語った。

アン・ボヒョンはソウル江南(カンナム)区のあるカフェでNewsenとのインタビューを行い、TVINGオリジナルドラマ「ユミの細胞たち」に関する多彩なエピソードを公開した。

韓国で10月30日に放送が終了した「ユミの細胞たち」で、アン・ボヒョンはゲーム開発者でありキム・ユミ(キム・ゴウン)の恋人ク・ウン役を熱演した。劇中で彼はク・ウンそのものだった。ウェブ漫画のロングヘア、顎髭、Tシャツとハーフパンツ、つっかけサンダルなどのファッションをリアルに再現し、視聴者も違和感なくドラマに入り込むことができた。

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アン・ボヒョンは「本当に心配していたのですが、その分価値のある結果が返ってきたような感じがします。監督があまり原作にこだわらなくていいと、ロン毛でなくても大丈夫だと僕のプレッシャーを和らげようとしましたが、ウンのシグニチャーであるロン毛と小麦色の肌、髭は再現しないとと思いました」と明かした。

ヘアスタイルや肌の色については「髪の毛は半分半分でした。半分はウィッグで、半分は地毛でしたね。あれほど髪を伸ばしたのは初めてでした。今回のドラマのために、15回以上タンニング(日焼け)しました。努力したことに対する良いフィードバックがあり、おかげで撮影をもっと頑張れたと思います」と語った。

ク・ウンに変身した自分の姿を受け入れるのは簡単ではなかったという。彼は「ウィッグをつけて鏡を見たのですが、本当に嫌でした。つっかけサンダルを履いて合コンに行くなんて話にならないですし」とし、「まずは認めて受け入れるべきなのですが、ウィッグを外すとスタッフの皆さんが『こんなにカッコよかったの?』と言ってくれました。ウィッグをつけていると、どんな風に見えているのだろうと思いました。視聴者の皆さんが汚いと思うのではとすごく心配しました。実際にそう思った方もいるでしょうし」と言って笑った。

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「ウェブ漫画では痩せたキャラクターでしたが、僕は逆にするべきだと思いました。なので、ウンを演じながらずっと運動を続けていました。ウンの体型が好きではないという方もいらっしゃったかもしれないですが、運動を頑張っているというところを強調したかったので、一生懸命やりました。ク・ウン役が僕に決まる前も、露出のシーンは多かったです。原作にも上半身の露出が多いですし。視聴者の皆さんは僕だから服を脱ぐシーンがあると思ったかもしれないですが、おそらく他の俳優がやったとしても同じく露出のシーンはあったと思います。監督に、『露出のシーンがあるなら、一週間前に言ってください』とお願いしました。元々運動は毎日やることはやるのですが、露出のシーンがあれば水分を調整したり、炭水化物もかなり減らします。状況に合わせて体を作ります」

今回のドラマでアン・ボヒョンはラブコメジャンルに最適な俳優であると好評を得た。自身初のラブコメであったにもかかわらず、ク・ウンの口調や視線、行動が一つひとつ繊細に表現され、視聴者から共感を得た。高熱で倒れたユミをお姫様抱っこして走るシーンや強烈な仲直りのキスシーンなどは視聴者をク・ウンの魅力にハマらせた。

彼は「ラブコメはいつも楽しく見ていました。見ながらいつか僕もやってみたいと思っていましたが、『ユミの細胞たち』はその点で僕にとっては挑戦でした。演技をしながら自分自身で新しい姿も発見しました。本当に言いたくない台詞もありましたが、多くの方が可愛いと仰ってくれて、『そうかな?』と思ったりもしました。僕の中に新しい自我があると思えたり、こんなものもいけるんだと思えて、新鮮に感じられました」と語った。

「妹がドラマを見て『こんなのもできるんだね?』と言ったように、コメントの中にも『この顔からはロマンスが想像できないんだけど』というのがありました。今回の作品が多彩な色を見せられるきっかけになったようで嬉しいです。これからさらに多彩な姿を見せたいとも思いました。カッコいいものだけを演じたくはないです。作品のためなら太ったり痩せたりもできますし、幅広い演技を見せるのが目標です」

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キム・ゴウンとの息もぴったりだった。最近tvN「チーズ・イン・ザ・トラップ」「トッケビ」、SBS「ザ・キング:永遠の君主」を通じてパク・ヘジン、コン・ユ、イ・ミンホなど人気俳優とロマンスを演じたキム・ゴウンは、アン・ボヒョンと共に新しい魅力のロマンスを披露し、反響を得た。

アン・ボヒョンは「キム・ゴウンさんが出演した作品は、ほとんど見ました。作品で共演したのは初めてですが、キム・ゴウンさんではなくユミになった感じが強かったです。キム・ユミがキム・ゴウンで、キム・ゴウンがキム・ユミのようだという感じでした。演技力も本当に素晴らしく、女優キム・ゴウンさんをキム・ユミに乗せる作業そのものに僕も魅了されるほどでした。それを見て僕も早く“ク・ウン化”しないと、と思いました。とても平凡で、刺激的ではない内容ですが、多くの方々が笑って泣ける演技を披露した女優だったと思います」と明かした。

さらに「ゴウンさんとの共演はプレッシャーになりました。前作でとても有名な先輩たちと演技をした方なので、プレッシャーを感じました。『ユミの細胞たち』シリーズのトップバッター(最初の男性主人公)なので、上手くやらなければというプレッシャーも大きかったです」と率直に語った。

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ク・ウンの女友達のソ・セイを演じた女優パク・ジヒョンについては「あの方は長生きしそうですね」と言って笑った(韓国では悪口を言われるとその分長生きすると言われている)。アン・ボヒョンは「エピソード的な部分ではありますが、本当に憎らしい演技を上手く表現したと思います。パク・ジヒョンさんを見る度に、本当にソ・セイのように思えました。でも憎くても、嫌いではなかったです。そういった部分を上手く表現したので多くの視聴者が彼女に悪口を言ったと思いますね」とつけ加えた。

ソ・セイの行動については「実際は理解できませんでした。セイの思わせぶりな態度に惑わされたク・ウンの問題ですよね。それはいけないことです。けど、セイには『結婚するなら、相手はク・ウン』という心があったので、視聴者の目線からはただの思わせぶりではないと感じたと思います。理解できる部分もありますが、できない部分が大きかったです(笑)」と明かした。

最近の韓国ドラマ界で“キス職人”とも言われるようになったアン・ボヒョン。ク・ウンとキム・ユミのディープなキスシーンも話題だった。アン・ボヒョンは「即興で作り上げたシーンでしたが、15歳以上視聴可能のドラマであり、ユミもク・ウンも成人なので、激しくしてもいいと思いました。リハーサルで色々チャレンジしてみて悩みも多かったですが、結果的に監督があのシーンを選びました。二人の感情が上手く表現されたと思います。二人は本当に愛していたんだと思いました」と話した。

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「ユミの細胞たち」のヒットには、俳優たちの好演だけでなく、クオリティの高い細胞のアニメと声優たちも貢献した。その分、ク・ウン、キム・ユミと細胞たちのやりとりが素晴らしかったとも言える。アン・ボヒョンは「現場では、Aチームは細胞たち、僕たちはBチームだと、出演者らと話していました」と明かした。

「漫画的な要素が強く、どのように表現されるか気になっていました。人の細胞がどのように表現されるか分からない状態だったので、最初に台本を受け取った時は混乱もしました。監督が出来上がったアニメを見せてくれましたが、その時から理解できました。最初は違和感もあり『これで合ってるのかな?』『上手くできているのかな?』と疑ったりもしましたし、監督に質問もしましたけど、第1話の仮編集版とその後のドラマを見て俳優たちもすごく驚きました」

「ユミの細胞たち」の視聴者の間で最高のシーンに挙げられたのは、ク・ウンの愛細胞がカエルの仮面をかぶり門番細胞を騙すシーンだった。そうやってユミの世界に入ったク・ウンの愛細胞は、ユミの空腹細胞の食欲の縫合手術に成功し、ストレスで汚染された村を綺麗に掃除した。無人島に漂流していたユミの愛細胞も救い出し、視聴者を感動させた。愛の力がどれだけ偉大なのかを如実に表現したシーンだった。

アン・ボヒョンは「僕もカエルの細胞シーンを見て驚きました。カエルが愛細胞とは想像もできなかったです。カエルがそんな山神のような存在だったなんて」と言って笑った。

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もう一つの名シーンとしては、夢を通じて細胞村を訪れたユミが、掲示板の管理者細胞から「男性主人公は他にいない。ここの主人公は一人なんだから」と言われるシーンを挙げた。アン・ボヒョンは「主人公はユミであると言うシーンも感動しました。漫画を見て涙を流す年齢ではないですが、愛細胞が悲しく泣いているシーンを見て心が痛かったです。じんと来て『僕もこのように心が痛かったことがあったかな?』とも考えました」と話した。

様々な細胞が人気を博した中、アン・ボヒョンが一番好きだった細胞は不安細胞だった。彼は「すべての細胞が好きでした。ウンの細胞はもちろん全部良かったです。ユミの細胞の中には、可愛い口調ではなく生活感が感じられる細胞がありました。門番細胞とか、感性細胞とか。俗語を使う細胞たちが不思議でもありました。そんな細胞が僕の中にも共存していると思います。腹黒ザウルス細胞など、多彩な細胞が皆好きでした」と明かした。

「僕の中には不安細胞などの感性細胞が大部分を占めていると思います。心配は常に多い方なんです。毎回ちゃんとできているだろうかと自らを疑います。自分に飴をあげることがあまりできないんです。この6年、鞭だけです。褒められても疑ったりして……不安より心配に近いものだと思います」

アン・ボヒョンは今年、「ユミの細胞たち」だけでなく10月15日に公開されたNetflixドラマ「マイネーム」でチョン・ピルド役を務め、世界の視聴者から大きな反響を得た。

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これについてアン・ボヒョンは「昨年の今頃、『マイネーム』の撮影を始めて今年の上半期に終えました。今年の夏に『ユミの細胞たち』の撮影を始め、冬が始まる頃に終わりました。心配や悩みが多い性格なので、悩んでいたものがどのように表現されるか、どう見てくれるか心配が多かったです。幸いなことに、多くの方が作品を楽しんでくれたようです」とこの1年間の活動を振り返った。

「ク・ウンとチョン・ピルドという役名だけでなく、僕の名前も覚えてくれて本当に嬉しかったです。TVINGとNetflixが世界的に公開されているので、俳優としてとても胸が一杯でした。二人のキャラクターは本当に異なるので、たくさんの方々の期待値も上がったと思います。僕にもいい刺激剤になると思います。今年をこのような良い形で締めくくり、新しい作品を始めることになりましたけど、来年はもっと素敵な姿をお見せしなければと心に誓いました」

アン・ボヒョンは来年韓国で放送予定であるtvNの新ドラマ「軍検事ドーベルマン」で復帰を果たす。最近撮影に突入した。

アン・ボヒョンは「昨日も撮影をしましたが、僕も“軍検事”という職業は聞き慣れていなかったんです。ニュースや時事番組で軍の裁判所については知りましたが、軍検事についてはあまり知らなかったので興味を持ちました。善と悪を見守り、軍検事になっていく成長ドラマなので期待してほしいです。チョ・ボアさんと一緒のシーンはまだないです。キム・ヨンミン先輩と息を合わせているのですが、前作で一度共演したことがあって、本当に大好きな俳優でファンでもあります。久々に一緒に撮影をしましたが、スタッフの皆さんにケミストリー(相手との相性)が良いと褒められました。久しぶりに会ったのですが当に良かったです」と伝え、次期作への期待を高めた。

記者 : ファン・ヘジン