「手紙と線路と小さな奇跡」イ・スギョン、姉弟役を演じたパク・ジョンミンや作品への情熱を語る“人生のターニングポイントに”

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写真=GILSTORY ENT
女優のイ・スギョンが、最近行われた映画「手紙と線路と小さな奇跡」のオンラインインタビューで「人生のターニングポイントになった」と明かした。

「手紙と線路と小さな奇跡」は1988年、韓国初の民間が設立した両元(ヤンウォン)駅をモチーフに誕生した。行き来できる道は汽車の線路しかないが、汽車の駅がない村に実際に簡易駅を作るのが唯一の夢であるジュンギョンと村の人々のストーリーを描く。

数学の天才少年であるジュンギョン(パク・ジョンミン)と原則主義の機関士の父テユン(イ・ソンミン)、ツンデレの姉ボギョン(イ・スギョン)は温かい家族愛を、“自称ミューズ”のラヒ(少女時代のユナ)とジュンギョンは爽やかなロマンスを披露して、今年の秋夕(チュソク:日本のお盆に当たる韓国の祭日)に全世代が楽しめる作品として、好評を得た。

映画「沈黙」(2017)で「第54回百想(ペクサン)芸術大賞」の最年少助演女優賞を受賞し、安定した演技力を証明したイ・スギョンは、本作で一層成熟した姿を披露した。つまらないことで喧嘩しながらも、弟のジュンギョンの夢を応援して見守るボギョンは、イ・スギョンの繊細な感情表現と相まって、深い感動を与えた。

シナリオを受け取り「胸に迫るものがあった。なので絶対にやりたかった」と明かしたイ・スギョンは「新人を探していると思って期待はしていなかった。けれど、一緒に仕事したスタッフの方が、監督に私を3回も勧めてくださって、オーディションに参加することができた。感謝している。監督が『沈黙』でのイメージが強くて、ボギョンとは似合わないと思っていたと聞いた。主要なキャラクターだからといってプレッシャーを感じたりはしなかった。私に与えられた役柄に最善を尽くそうと思った。私が持っている、美しく優しい心を込めて演じた」と語った。

本作とドラマ「ロースクール」を同時に撮影したイ・スギョンは「顔にお肉がついた状態だったけれど、ボギョンはスリムな顔がいいと思って体重を減らした」とし「プレッシャーを感じたのか、食事量が減って日増しに体重が減った。『ロースクール』では『方言が出たらどうしよう』と、『手紙と線路と小さな奇跡』では『早口になったらどうしよう』と、心配になった。精神的に大変だった」と告白した。

俳優のパク・ジョンミンと姉弟の感動的な愛を演じたイ・スギョンは、彼について「とても良い人だった」とし「両元(ヤンウォン)駅で喧嘩するシーンがあったけれど、心配になった。もともとパク・ジョンミンさんが先に撮影すべきだったのに、私のために順番を変えてくれた。申し訳なかったけどありがたかった」と当時を振り返った。

また「私なりの“演技大賞”のランキングがあって、パク・ジョンミンさんが1位となった。演技中に感情を交わしながら感じたけれど、チェ・ミンシク先輩以来、こんなふうに感じたのは初めてだった」と称賛した。また「トラブルがあった時、連絡して相談をするほど頼りになる」と明かした。

彼女は「映画はなによりも作品自体の好評を得るのが最も大事だと思う」と述べ「私の(評価の)順番はその次だ。ある観客からの『新しい顔』という評価が記憶に残っている。これまで強烈なキャラクターを務めてきたので、『手紙と線路と小さな奇跡』が人生のターニングポイントになるんじゃないかと思う」と話した。

女優としての夢について聞くと、迷わず「もう叶えた」とし「周りの人々のおかげで女優を続けることができた。父に勧められて演技に挑戦し、高校3年生の頃に止めようとした時、『コインロッカーの女』のオーディションに参加して、再び夢を見るようになった。諦めないように応援してくれたおかげで、続けることができた」と謙遜した態度を見せた。

イ・スギョンは最近、俳優のキム・ナムギルが設立したGILSTORY ENTと専属契約を締結した。キム・ナムギルについて「最高」と絶賛した彼女は「こんなに優しい人だとは思わなかった。忙しい中でも、私のためにMBC『全知的おせっかい視点』に出演してくださった。今の所属事務所に満足している」と述べた。

映画「コインロッカーの女」で不良少女のソン役、映画「沈黙」で有力な容疑者の娘イム・ミラ役、映画「ヨンスン」で思春期の少女ヨンスン役を熱演し、様々な演技を披露してきたイ・スギョンは、今後は時代劇に挑戦してみたいとし「能動的な女性でありたい」と意気込みを語った。

映画「手紙と線路と小さな奇跡」は9月15日に韓国で公開された。

記者 : ヤン・ユジン