イ・ジェフン、是枝監督にラブコール!?日本のドラマや映画から影響も…10年前の出演作「BLEAK NIGHT 番人」が日本初配信

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写真=COMPANY ON

今年上半期の出演ドラマ「模範タクシー」と「ムーブ・トゥ・ヘブン:私は遺品整理士です」がいずれも大ヒット。映画では昨年、Netflixで公開された「狩りの時間」が好評を博し、ドラマに映画に大活躍のイ・ジェフン。そんな彼の出生作ともいえる2011年の映画「BLEAK NIGHT 番人」が月額動画配信サービス・WATCHA(ウォッチャ)で配信スタート。日本初公開の本作の見どころをイ・ジェフンがオンラインインタビューを通じて、たっぷりと語ってくれた。

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――「BLEAK NIGHT 番人」は、日本で公開されたことがなく、映画ファン、イ・ジェフンさんのファンが見たいと待ち望んでいた作品ですが、日本初公開の感想を聞かせてください。

イ・ジェフン:僕という俳優をご存じの方が、僕について説明をするときに、この「BLEAK NIGHT 番人」という作品を外しては説明するのが難しいのではないかと思います。まだご覧になったことがない方々がたくさんいらっしゃるので、WATCHAというプラットホームを通じて配信されることになって大変うれしいです。僕が新人時代に、まっさらで、とても純粋に演技する姿が見られる作品なので、見る方々がどんな感想を持ってくださるか気になります。

――ギテという人物について、映画の中で家庭環境に恵まれていないことは描かれていましたが、悲劇的な結末を迎える理由が明確には描かれていません。やや不安定な精神状態を持つ少年ギテをどんな心境で演じましたか?

イ・ジェフン:映画の中でギテがヒジュン(パク・ジョンミン)に、自分が今どんなふうに生活しているかを語りかけるようなシーンがありました。「お前は家でお母さんが作ってくれるご飯を食べているだろう? でも、そうじゃないんだ。俺は」と話すのですが、そのセリフからギテに家族は父しかおらず、誰かの存在が欠けている。満たされない気持ちがギテに影響しているのではないかと考えました。でも同時に、家庭環境が理由というよりも、コミュニケーションにおける問題が大きかったのではないかとも思いました。成長の過程において、父と率直な対話があったとしたら、ギテが道をはずれるようなことはなく、他人のことを考えて、配慮する気持ちが育まれていったただろうに。その部分が欠けているために親友たちにまで影響を与えてしまったのではないだろうか。関心をひきたくて、愛されたい気持ちが強い子だったのに、その表現の仕方がよくなかったので、悲劇的な状況が起きてしまったのではないかと考えました。いつも不安で焦っている状況のギテを演じましたが、僕自身にはそんな経験はないので、ギテの気持ちに近づくために、彼の家庭環境とか、過ごしてきた時間をずっと思い浮かべながら演じました。だから、とてもつかれて大変な瞬間が多かったです。


「煙草を吸うシーンで、急に目が回って救急車で…」

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――この作品は10年前に撮影しましたが、当時、実年齢よりも若い役を演じることで難しかったことや、俳優として学んだことはありますか?

イ・ジェフン:この当時、僕は27から28歳に差し掛かる頃だったのですが、成人した僕が高校の制服を着て10代の少年を演じるなんて、果たして観客に感情移入してもらえるだろうかという心配がありました。共演俳優たちの年齢もある程度いっていたし、みんな初対面だったので、気楽な高校の友達という雰囲気をうまく出せるだろうかということも心配でした。アンサンブルがとても重要な作品ですので、うまく表現できるか心配だったのですが、監督の指導のもと、しょっちゅう会って、一緒に泊まったり、年齢に関係なくため口をきいて、悪態をついたり、おもしろくもない話をしてはゲラゲラ笑ったりして、自然な姿を見せられるように時間を費やしました。俳優たちみんなが学生時代をたくさん思い返しながら演技をしたので、年齢があっても高校生のように見せることができたのではないかと思います。

――この作品で苦労したことはありますか?

イ・ジェフン:ギテはよく煙草を吸っていましたが、僕自身は吸ったことがなくて、これからも一生吸わないだろうと確信していました。でも、煙草を吸うシーンをうまく表現しなくてはいけないので、知人から吸い方を習いました。作品が終ったらもう吸わないと思っていたのですが、今は、喫煙者と非喫煙者の間をいったりきたりしています(笑)。やめられなかったってことですね(笑)。煙草を吸うシーンを何度も撮っていたら、急に目が回って倒れてしまい、救急車で病院に運ばれたというエピソードもあります。

――以前のインタビューでイ・ジェフンさんにとって、この作品は「初心を思い出す作品」とおっしゃっていましたが、イ・ジェフンさんの“初心”とは、具体的にはどのようなことですか?

イ・ジェフン:この作品で経験したことや、監督との出会いは、僕にとても大きな影響を与えました。与えられた状況を実際に感じて演技できているのか? 相手が求めていることを的確に聞き取って心から表現できているのか? そう自問自答することが僕にとっての初心だと思います。作品の中の状況は虚像であるから、自分が準備した分だけ表現すれば十分だという人もいらっしゃるかもしれませんが、僕の場合は、劇中の人物として僕が生きられているのだろうかということをずっと自分に問いかけていて、その人物を完璧に表現することが難しくても、100%に近づけるように挑戦し続けています。演技をうまくやりたいという気持ちと情熱をこの作品を通じて抱くようになり、その気持ちをその後の作品でもずっと持ち続け、今もそうしている過程です。不足した部分を努力で補おうという気持ちがとても大きく、それが僕にとっての初心ではないかと思います。

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――10年前の作品が日本でこうして配信されることについて、どうお感じですか?

イ・ジェフン:WATCHAで配信されると聞いたときは、とても驚きました。韓国で人気が高いWATCHAが、日本でもサービスを開始したこともうれしいです。僕も日本の作品をWATCHAで見ています。昨日も「アンナチュラル」という作品を見て、韓国にもこんな作品があったらいいのに、リメイクできたらいいのにって思ったんです。そんなふうに、日本でも韓国の映画やドラマがWATCHAを通じてたくさん紹介されたらいいのにと思いますね。

――イ・ジェフンさんが考える「BLEAK NIGHT 番人」の注目シーンやポイントは?

イ・ジェフン:後半部分でギテがドンユン(ソ・ジュニョン)の家を訪ねるシーンです。重い気持ちを抱えながら「ごめん」と謝罪するのですが、大きな傷を負っていてギテの顏を見たくもないと拒絶するドンユンの気持ちもとてもよくわかりました。とても近くて唯一無二の親友であったのに、お互いに相手を傷つける言葉を投げかけてしまうシーンですが、そのシーンを撮影したのはクランクアップ直前でした。自分が先に相手を傷つけて、それが自分に返ってくる。いわば因果応報なのですが、演じながらもとても胸が痛く、つらかったのを覚えています。そのように僕が感じたことを率直に表現しました。その感情表現が日本の観客の皆さんにも伝わるとうれしいですし、学生時代のことを回想しながら見てもらえたらと思います。学生時代というのは、他の人とコミュニケーションをとることで、互いを理解して配慮することを学ぶ時期だと思います。この作品がコミュニケーションについて考える機会になればうれしいです。


「ムーブ・トゥ・ヘブン」「模範タクシー」が続けて大ヒット

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――韓国には優れたコンテンツがたくさんありますが、イ・ジェフンさんのおすすめの作品を教えてください。

イ・ジェフン:ドラマ「シグナル」を一緒にさせていただいたキム・ウォンソク監督のドラマ「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~」です。もうご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんが、とても推薦したい作品です。あとは、ナムグン・ミンさんが出演したドラマ「ストーブリーグ」は、毎回リアルタイムで視聴するほどファンでした。こちらもまだご覧になっていなかったら、必ず見てほしいくらいおすすめです。

――「ムーブ・トゥ・ヘブン:私は遺品整理士です」と「模範タクシー」も、日本で大好評です。作品が立て続けに好評を得る秘訣はなんでしょうか?

イ・ジェフン:僕がシナリオを見ておもしろいと感じる部分を、視聴者の皆さんも共感してくださるからではないかと思います。僕が出演した作品に多くの方々が関心を持って、愛してくださって、とても大きな力になっています。その力を受けて次の作品も頑張れるので、本当にとても感謝しています。

――作品ごとに違うイメージを受けるので、イ・ジェフンさんが実際にどんな人なのかが気になります。

イ・ジェフン:(笑)

――自己分析するとイ・ジェフンさんはどんな人ですか?

イ・ジェフン:明確にどんな人というのが難しいのですが……。例えば、以前はなにかをする時にそのことに集中しすぎて、自分がやっていることだけにしか頭が回らずに周囲を見ることができなかったのですが、経験を積むうちに僕がやっている仕事は一緒にやる人たちがとても重要であることに気が付いて、周囲とたくさんコミュニケーションをとるように変わっていきました。人とたわいのないことを話すことが好きですし、それが作品にも影響していることも感じています。これからも僕が作品を続けていくうえで、一緒にやる人たちが一番重要だというモットーで生きていきたいです。性格面では「ゴッドファーザー」に影響を受けていますね。そのキャラクターみたいに生きてみたいと思っていて、普段の生活の中にもつながっています。これからも、そんな演技観で生きていくのではないかと思うし、それが僕には合っているようです。カメラが回っている時だけ演技して、カメラが止まったら変わってしまうのではなく、ずっとその人物として生きて休む、その過程を僕は好みますし、そうしてこそまた違う姿が僕から出てくるのではないかと思います。

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――以前のKstyleのインタビューに応じていただいた時に「よく出前をとる」とおっしゃっていましたが、最近、おきにいりの出前メニューは?

イ・ジェフン:以前は辛いものや塩辛いものがそんなに好きじゃなくて、特に辛い物はあまり食べられなかったのですが、最近、出前を頼むようになってから、マーラー鍋(麻辣香鍋)とか、担々鍋とか、辛くて刺激的なものに慣れてきたと同時に好きになりました。汗をかきながら食べている自分の姿を見たら、好みが変わったなと思いますね(笑)。最近、韓国ではヨクトク(猟奇トッポギの略語)といって、すごく辛くて刺激的なトッポギが流行っているのですが、以前だったら見ただけで「僕には食べられない」と思ったのですが、今は辛さを楽しみながら食べているし、想像しただけでもよだれが出て、また食べたいと思います。僕が聞いた限りでは日本の方々はそんなに辛い物を好んで食べないということですが、一度食べたら簡単には抜け出せないくらい(笑)、やみつきになると思いますので推薦したいです。

――今日はありがとうございました。最後に日本の読者に向けてメッセージをお願いいたします。

イ・ジェフン:このように離れた場所でもインタビューを受けることができて、とてもうれしいです。韓流コンテンツをたくさん愛してください!! 僕も日本のドラマや映画をよく見て影響を受けています。個人的に出演したい気持ちも大きいです。是枝裕和監督、愛しています(笑)!! 呼んでくだされば、いつでも出演したいです。

取材:安部裕子

■配信概要
「BLEAK NIGHT 番⼈」
(2010年/117分)
原題:BLEAK NIGHT/파수꾼
監督:ユン・サンヒョン
出演:イ・ジェフン、ソ・ジュニョン、パク・ジョンミンほか

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記者 : Kstyle編集部