「ロースクール」キム・ミョンミン、自身のヒット作「ベートーベン・ウィルス」の主人公をイメージ?“似ていると…”

OSEN |

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俳優のキム・ミョンミンが演技の難しさについて語った。今や演技の本座(ポンジャ、最高の位置にいる人)だが、彼は変わらず謙遜し、最善を尽くすという覚悟を示した。

キム・ミョンミンは最近、JTBC「ロースクール」放送終了のインタビューを行った。

彼は「ロースクール」でヤン・ジョンフン教授に扮し、熱演した。ヤン・ジョンフンは元検事の刑法教授で、エリート法曹人らしい面を持っており、冷徹に学生に接する教授だ。一方で、生徒たちが立派な法曹人になることを願う、温かい心の持ち主でもある。

キム・ミョンミンは、ヤン・ジョンフンのキャラクターが2008年に放送された「ベートーベン・ウィルス」のカン・マエに似ているという指摘に対し「最初は、カン・マエに似ていると僕も感じました。それを尋ねると、監督と脚本家がわざとそういうふうに書いたとおっしゃいました。10年前のカン・マへの姿を見たがる視聴者が多くいたようです。僕は真似はしないと思いましたが、書かれた通りに演じると似てきてしまうんです。劇中でのポジションも似ていたので、もっと似たようなイメージに仕上がったのだと思います」と語った。

キム・ミョンミンの「ロースクール」の出演は、キム・ソギュン監督と長年の縁から始まった。キム・ミョンミンとキム・ソギュン監督は「ロースクール」をはじめ、映画「朝鮮名探偵」シリーズなど、共演を重ねてきた。キム・ミョンミンは「台本を見て、本当に難しいドラマだと思いました。真正性のあるドラマを人々に届けられるか、不安でした。台本を読んだ時は、キム・ソギュン監督が演出を担当すると決まる前でしたし、僕がやるには手に余る作品だと思いました」と当時の正直な心情を明かした。

続けて「この作品を担当できる監督は、キム・ソギュンさんしかない。監督がやるなら信じて従おう。そう思っていたときに、キム・ソギュン監督が担当予定だった作品を延期して、この作品を担当することになったんです。僕と監督と脚本家さんが見て難しい感じがしないように、易しくして伝えようとしました。それが『ロースクール』のポイントではないかと思います。『ロースクール』は視聴者に多くの役割を与えたドラマでした」と説明した。

彼は「ロースクール」で共演したイ・ジョンウンに深い信頼も示した。彼は「ドラマの中で唯一、イ・ジョンウンさんに本音を打ち明けることができました。自分の過去を知っているからです。最初から『お姉さん』と呼べましたし、制作報告会の時に申し上げたように、保養食を準備してくださって、実の姉のように優しくしてくださいました。長い間作品を一緒にしたわけではありませんが、目を見るだけで通じ合うようでした。そこで、共演した俳優の方々とも家族のように演じることができました」と振り返った。

イ・ジョンウンだけでなく、「白い巨塔」でも共演したパク・ヒョクグォンへも感謝の気持ちを伝えた。彼は「少し変わり者で、人前で誰かを叱る時に快感を感じます。かわいそうですが、パク・ヒョクグォンさんは『白い巨塔』の時から僕にやられる役でした。僕は、パク・ヒョクグォンさんの演技が好きです。彼と演技するだけで楽しくなります。親友と共に戦場に出る気分ですし、多くの人と戦場に出るより、心強いんです。検事役を憎たらしく、うまく演じてくれてありがたかったです。彼と演じたシーンは爽快でした」と言った。

演技の本座と認められたキム・ミョンミンだが、彼にとってもヤン・ジョンフン役は簡単ではなかったという。彼は「1ページの台詞を同じように覚えようとしても、10倍以上かかります。ちょっと他のことを考えたらすぐに忘れてしまうんです。法律用語は理解しなければ覚えられません。辞書と判例で調べて理解し、台詞を覚えるようにしました。そうしてやっと、人々に伝えることができるので、努力が数倍必要でした。辛くて苦しかったです」と率直に打ち明けた。

苦労して演じただけに、役への想いも特別だった。彼は「僕は彼と似ています。でも、ヤン・ジョンフンはむかつきますが、僕はそれほどむかつく人ではありません。『弁護士の資格~改過遷善』のキム・ソクジュ弁護士と同じ感覚の人物です。キム・ソクジュは、善と悪が正確に区別されました。ヤン・ジョンフンは一見すると悪のように見えるが、絶対的な悪ではありません。彼のような法曹人さえいれば、暮らしやすい国だと思います。ヤン・ジョンフンのような人生を生きている多くの法曹人がいると思います。そのような人々に『ロースクール』を見てもらいたいと思い、撮影に取り組みました」と話した。

彼は、変わらず演技は難しく、スランプに陥ったこともあると言った。彼は「スランプのときは、本当に寂しいです。僕から始まったことだから、解決策も僕にあるはず、あとは時間が薬だと思って努力し続けました。他の作品を繰り返しながら、しきりにムチを打ち、知らなかった部分を知って、少しずつ成長してきました。足りない部分がまだまだ多いです。演技を辞めるほどのスランプは、2004年ぐらいだったと思います。その後から、僕を悩ませるスランプが続くようになりました」と明かした。

キム・ミョンミンにとって演技とは何だろうか。彼は「全ての演技が難しいです。その瞬間は、死に物狂いで演じますが、何か方法があるわけでもないですし、僕が満足する演技は一生出来ないと思います。ただ、できるまでやって、僕が言っている台詞を理解し、これをどういうふうに伝えるかという考えで最善を尽くしています」と自身の考えを伝えた。

絶えず精進するキム・ミョンミンの今後の活動が楽しみだ。

記者 : パク・パンソク