元Nine Muses ギョンリ「アンダーカバー」への思いを語る“YouTubeでハン・ゴウン先輩の演技を見ながら…”

Newsen |

ステージの上で圧倒的な存在感を見せてきた元Nine Musesのギョンリが、初心に戻り、新たな道を進み始めている。今、彼女は、“Nine Musesのギョンリ“より”女優のギョンリ“として方向性を探っているのだ。

ギョンリは、最近行われたJTBC金土ドラマ「アンダーカバー」放送の終了インタビューで、「先輩の俳優と監督、脚本家の方々と一緒に作業できて光栄でした」とコメントした。

韓国で放送された「アンダーカバー」でギョンリは、1990年代安企部のアンダーカバー要員コ・ユンジュの若き時代を務めた。コ・ユンジュは作戦中に麻薬中毒者となってしまい、組織から捨てられた後、長年闇の中で疲弊した人生を過ごしてきた人物だ。

ギョンリは、女優のハン・ゴウンと共に、コ・ユンジュという役を2人1役で演じた。ギョンリは「ハン・ゴウンさんの若い頃を演じることが決まってから、YouTubeで先輩の演技の映像を見ながら口調に注目しました。正劇(シリアスで深みのある内容を扱った作品)の演技は初めてで、一生懸命努力しました。シンクロ率は、視聴者だけが分かると思います」と伝え、笑顔を浮かべた。

2人1役だけでなく、ギョンリが務めたコ・ユンジュという人物は、90年代安企部のアンダーカバー要員であるだけに、アクションシーンが多数登場した。初の正劇演技に、アクションシーン、2人1役に伴うプレッシャーも大きかったはずだ。これに対して彼女は「アクションスクールに通いました。撮影前はプレッシャーもありましたが、思っていたより出来たと思います」と答えた。続けて、「私が務めた部分は、途中の回想シーンだったので、出番が多いほうではありませんでした。それでも、初挑戦のことだったので、一つ一つ準備していく過程が難しく、悩みも多かったです」と打ち明けた。

また、ハン・ゴウンについては「台本読み合わせの現場で初めてお会いしました。私の演技を見て、『上手だと思います。ただ、もう少し楽な言い方だともっと良いと思います』とアドバイスしてくださいました。先輩のアドバイスをもとに、現場では演技をもっと楽にやろうと思いました」と話した。

特に彼女は、コ・ユンジュの青春時代を通じて、安企部要員として揺れるアイデンティティと絶えず混乱する内面を表現した。彼女は「やったことのない役であるだけに、YouTubeやNetflixの映画を見て、インスピレーションを得ました。私なりにシミュレーションもたくさんしました」と、彼女だけの色でコ・ユンジュを表現するために奮闘したと明らかにした。

「アンダーカバー」ではコ・ユンジュを除いて、別の女性キャラクターのチェ・ヨンス(キム・ヒョン・ジュ&元Secretのソナ)が登場する。内面の混乱を経験して壊れるコ・ユンジュとは違って、チェ・ヨンスは成功の代わりに、弱者や無実の人々のために生きてきた人権派弁護士であり、正義を全うするキャラクターだ。ギョンリは「2つのキャラクターの中から、1つを選ぶとしたら?」という質問に、躊躇なくコ・ユンジュを選択した。これに対して「人間なら誰でも、アイデンティティの混乱を経験する時期があると思います。私も活動中にそのようなことを考えたことがあります」とし、「コ・ユンジュというキャラクターが経験するアイデンティティに対する悩みが、自分も経験し得るものだと思いました」と付け加えた。

複雑なキャラクターだが、彼女が自然に溶け込むことができたのは、共演者の協力があったおかげである。特に、俳優のヨン・ウジンに対して、彼女は「本当に経験が多い先輩だと実感しました。私は、初の正劇演技だったので、たくさん準備して行きましたが、『準備してきたものを全部出して。僕が合わせるから』と言ってくださいました。おかげで私も合わせることができました。撮影を通して、どうすれば、あのように物事を吸収できるのかなと思いました」と称賛した。

加えて、「撮影中の寒さが本当に大変でした。最初は、先輩たちが顔にカイロを当てている理由が分かりませんでしたが、撮影に入ると、口が凍って台詞が言えませんでした。カイロで口を温めておいても、相手の俳優が台詞を言っている間に再び顔が凍ってしまうほどでした」と語った。

「アンダーカバー」は先月、韓国で放送が終了している。

記者 : ソ・ジヒョン