SHINee、力強いパフォーマンスで新たなイメージを確立!待望される日本への再上陸 ― Vol.3
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ダーク&力強いパフォーマンスで新たなイメージを確立
タイトル曲「Don't Call Me」はこれまでにないほどヒップホップ度が高く、自分を裏切った元カノを突っぱねる言葉には荒々しさがほとばしる。パフォーマンスは痺れるほどに格好よく、テミンが「強烈でダーク」と表現するほど。「新しいものをしなきゃと思っていましたし、これぐらいの変化がなければ、大きな音楽的な変化が際立たない」(キー)という想いが今回の変化を後押しする。3月2日、日本テレビ系「スッキリ」に出演した際には、「今迄のSHINeeとはちょっと違う、ヒステリックな歌詞が印象的なダンス曲。足のダンスがポイントなので、そこも楽しんで下さい」とアピールしていた。注目すべきは足のダンスだけにあらず。曲のすべてが緊迫感に満ち、終盤、ピアノの音色が流れると(時には、テミンがそれを演奏し、クールなパフォーマンスに気品をプラスする!)、それ以降は、ヒップにしてゴージャスという、中盤までにはなかったSHINeeが立ち現れ、「Sherlock」以上のハイブリッド感に襲われる。
こうして、イメージを更新し続けてきた彼らが「僕らを型にハマった目線で定義するな」との想いを込め、NEW SHINeeを提示することに成功。オンユ、ミンホ、キーの3人は入隊中にため込んだエネルギーを爆発させ、テミンはソロ活動で培ったものをぶつける。テミンが「過去最大級」と呼ぶ振付けには、Red Velvetの「Psycho」やテミンのソロ曲「IDEA:理想」にも係わっていた17歳の新鋭女性ダンサー、ベイリー・ソクが関与してフレッシュな風を吹かせ、彼らは熟練の技で演じたのだった。
そのカムバックをアーティスト仲間も絶賛!
今回、一際目立ったのは他アーティストからのリアクション映像だった。公開前のPVを他のアーティストたちに見てもらい、その反応を撮影する「リアクション」というこの映像。動画投稿サイトにはファン発のリアクション動画が多数存在するが、アーティスト発信のそれはそうない。今回の企画に登場するアーティストも“リアクション動画初体験”者が多く、その分、“素”の反応が期待された。上げた片足をキックするように揺らすサビのダンスに魅了されたのは歌姫のIUだ。「こんな強烈なコンセプトは久しぶり」と声を上げ、「WOW」を連発しながら、PVにのめり込んでいく彼女。サビの脚ダンスはすぐに気に入った様子で、「これ、いい! 私も真似できるかも?」と自分でも足を揺らす。テミンが「ミンホさんはセクシーなカリスマという感じ」と話し、オンユと共に「(ミンホの)エネルギーが本当にすごい」と続けると、IUも「ミンホさんのダンスがさらに上手くなったみたい」とベタ褒め。見終えた後も、「本当に格好いい」と拍手し、ダブルサムズアップでSHINeeを絶賛した。
先輩としてコメントするのは東方神起のユンホ! ビデオが始まるや否や、ビートに体を預け、後輩が登場する度に、モニター越しに、その名を呼びかける。開始早々、後輩想いの気持ちに癒される。そして映像が進むにつれ、「振り付けのセンスがいい、よく出来ている。特にサビの部分はキャッチ―でいい」としながら、「でも、難しそう。皆、大変だったと思う」と労う。ファッション面では「既存のファッションとは違うが、魅力があって、本当に面白い。特にキーは、彼だから着こなせるファッションが多かった」と解説し、個人パートではオンユに注目。本を叩きながら「君は耐えられないだろう」と歌うシーンでは「あ、ここいいね!」と話し、雨の中、歌う場面も「オンユの声がいいね!」と着目する。また、ミンホのレッド・ヘアはPVの空気感にマッチしているとし、見終えた後は「これは魅力的だ」と賞賛。「SHINeeがSHINeeだった」と賛辞を贈った。
同じ先輩チームからは、SUPER JUNIORのウニョクとシンドンも参戦。シンドンはまずキーのスタイリングに注目し、「君の愛、もう僕じゃない。消して、僕の愛、忘れて~」のパートで「声がいいね」と絶賛。ウニョクは「メロディもいい」と続ける。また、二人は「振り付けがきつそう」との意見で一致し、鑑賞後には「パフォーマンスが期待以上!」(シンドン)、「さすがSHINee。SHINeeがSHINeeした」(ウニョク)と称えた。
キーやテヨン(少女時代)も出演するtvN系「驚きの土曜日」チームは、キーを交えながらのリアクション撮影。出演陣があまりにイジるものだから、キーは「だから『僕がいない時にやりたい』って言ったでしょ」と今にも泣きそう。ミンホが「もう本当に遅いんだって~~」とラップするシーンでは、テヨンが「(セットが『ハリー・ポッター』の)ホグワーツみたい」と話し、彼の表情に「かなり怒ってる!」とビックリ! 最後は彼女もダブルサムズアップで絶賛した。
女性4人組のaespaはファン目線でPVに見入る。ビートが強まり、テミンが「深まった夜~」と歌えば、4人が「オ~~、格好いい」と声を揃え、キーの「Don't think about calling」には、全員で「call~~ing」とハモりのレスポンス。サビでは「WOW」と身体を揺らし、テミンのソロ・パートでは口々に「テミン先輩、本当に格好いいです。(その格好良さを表現するのに)言葉が必要でしょうか?」とウルウル。終盤、ピアノの演奏に合わせて歌うシーンには「映画みたい!」と激賞し、見終えた後は「とても格好いいし、服、髪の色、PVのカラートーンなど、スタイリングがとてもきれい。それぞれの歌の個性も表現できていた」と、アーティストとしてしっかりコメントしていた。
テミンが参加するSuperMのメンバーは後輩もしくはチームメイトとして参戦し、ノンストップで「ウォ~~」と歓声を上げる。EXOのベクヒョンは「SHINeeが得意なのは、やっぱり、こうしたインパクトのある歌」と話し、「Hip hop, Man, Come on, Man, Hip hop, Yeah Yeah」とガヤ。騒がしいほどに場を盛り上げるが、鑑賞後は冷静に「個人的にはSHINeeの力の入った感じが好き」とコメント。同じくEXOのカイが「兵役の空白期が感じられず、むしろ、もっとよくなった気がする」と話すと、全員が「そう、そう」と頷く。さらに「メンバーそれぞれにコンセプトがあるのもいい。ミンホさんの最初の登場シーンも格好良かった。ずっと聴きやすい歌をやってきて、また、それが出てくると思いきや、こうした強いコンセプトで、そこが良かった」と絶賛の嵐。そんな仲間にテミンは「ありがとう」と感謝した。
さらには本人たちもリアクション企画に登場。“主演俳優演じる副音声付きドラマ”といった感じで、エピソード・トークが満載だ。ここでスタジオの床がスリッピーだったと明かされるのだが、そんな状況下でもこのダンス‼ 舞台裏を知ると、SHINeeのすごさがもっと分かる。
他にも、ある電話番号にかけると彼らのメッセージを聞けたり、ファンが自分のメッセージを残したり、というアナログだけど斬新なARSプロモーションも展開。結果、発売当日、SHINeeは見事、世界45ヶ国のiTunesアルバムチャートで1位をゲット。フィジカルでも結果を残し、「フォトブック・バージョン」の枚数だけでも初週12万超を売り上げた。
並行し、tvN系「ビッドル企画」を始め、数々の歌謡番組ではパフォーマンスを披露。2月28日のSBS「人気歌謡」では、この日でMCを卒業するNCTのジェヒョンと掛け合うようなトークを展開し、3月3日のMBC「ショー・チャンピオン」では、チャンピオン・ソングに。翌4日のMnet「Mカウントダウン」で一位の座に輝くと、受賞後のコメントで、キーが「最近とても会いたくて、恋しい人がいます。彼の空席をまだ大きく感じます。本当に、本当に愛していると伝えたいです」と天にいるジョンヒョンへのメッセージを伝え、ファンの胸を打つ。さらに5日の「ミュージック・バンク」のエンディングにはリハーサル時から用意していたコミカルな演技を取り入れ、お茶目な姿も! パフォーマンスを終えると同時に、こっそり誰かに電話するキー。カメラがそれを抜くと、彼は「ヤバッ」と言った表情で止め、手袋のせいで右手の電話ポーズがとれないテミンをからかい……ソリッドにしてキュート、この振り幅の広さもまたSHINeeの魅力! 6日のMBC「ショー!音楽中心」で再び1位となり、SHINee旋風を吹かせている。
待望される日本への再上陸
SHINeeが出演したのは韓国の番組だけではなかった。2018年7月以来となる日本テレビ系「スッキリ」登場でお茶の間を賑わせた彼らは、3月末で番組を卒業する近藤春菜と水卜麻美アナウンサーに「お疲れさまでした。いつかまた一緒にお仕事できたらいいですね」と挨拶。優しい心配りが温かかった。また、出演前後は、Twitterで彼らに関するハッシュタグがトレンドの1、2位にランクインし、反響の大きさを物語っていた。アルバムの話に戻れば、「Don't Call Me」だけでなく、話題曲がズラリと揃う。ファンキーなサウンドが耳に心地よく、宮本亞門も太鼓判を押すダンサー、竹中夢生が振付に参加した「Heart Attack」はお洒落な指使いに注目したい。そして「Marry You」はコラムの第一話でお話ししたようにデビュー曲のPart3と呼べるもの。メンバーの成長ぶりが実感出来るR&Bチューンだ。さらにはこの夏にぴったりの、ウキウキするような軽快チューン「I Really Want You」、ファンキー&シックな「Kiss Kiss」、ロマンチック&ポップな「Attention」など、ラブソングがいっぱい! 真夏の夜の浜辺で恋人と聞きたくなるレゲエ・ソング「Body Rhythm」はライブ会場を横に揺らすこと必至なキラーチューンで、ここにも彼らの新たな貌を見る。
全員がメインボーカルでメインダンサー、そんなSHINeeは健在だった。しかも新曲はSHINee史上最大の興奮を呼び、後輩アイドルに大きな刺激を与えた。彼らはこれからもK-POPをリードし続けるだろう。と同時に、彼らはK-POPというカテゴライズを超越する。「Ring Ding Dong」など、SHINeeがK-POPの王道を行ったのはごくレアケースで、K-POPのメインストリームに左右されることなく、自分たちの道を切り開いてきたのだから。「SHINeeがSHINeeだった」(ユンホ)、「SHINeeがSHINeeをした」(ウニョク)、「SHINeeがすることがSHINee化すること」(キー)……いずれの言葉も、SHINeeがジャンルやカテゴライズに捕らわれず、SHINeeの存在そのものが一つのジャンルになっていることを表現している。これからもSHINeeだけがSHINeeを超えていくのだ。
3月19日、日本でもアルバム『Don't Call Me』が発売される。今後、きっと彼らは再び日本でも活動してくれるだろう。彼らの生ライブを見られる日を心待ちにしたい。そして、その暁には、近藤春菜直伝、「SHINeeです、支配人です、副支配人です、料理長です」の挨拶も是非!
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ライター:きむ・たく
■リリース情報
7th Full Album『Don't Call Me』
¥2,400+税
UNIVERSAL MUSIC STORE
https://store.universal-music.co.jp/artist/shinee/
【FAKE REALITY Ver.】
フォトブック(88p) FAKE REALITY Ver.
<付属品>
・折り畳みポスター:4種の中でランダム1種 封入(バージョン共通)
・折り畳み歌詞:バージョン別 1種(FAKE REALITY Ver.)
・ポストカード:2種の中でランダム1種 封入(FAKE REALITY Ver.)
・フォトカード:4種の中でランダム1種 封入(FAKE REALITY Ver.)
・バージョン別特典テレフォンカード(FAKE REALITY Ver.):5種の中でランダム1種 封入
+外付けポスター(FAKE REALITY Ver./ 920*610)
【REALITY Ver.】
フォトブック(88p) REALITY Ver.
<付属品>
・折り畳みポスター:4種の中でランダム1種 封入(バージョン共通)
・折り畳み歌詞:バージョン別 1種(REALITY Ver.)
・ポストカード:2種の中でランダム1種 封入(REALITY Ver.)
・フォトカード:4種の中でランダム1種 封入(REALITY Ver.)
・バージョン別特典フィルムトレイ(REALITY Ver.):5種の中でランダム1種 封入
+ 外付けポスター(REALITY Ver. / 920*610)
記者 : Kstyle編集部