「告白」パク・ハソン、出演の感想を語る“児童虐待を扱う作品…恨みを晴らすように演技した”
MYDAILY |
写真=Little Big Pictures
女優のパク・ハソンが映画「告白」を通じて、重い響きを伝える。児童虐待に関する鋭い問題意識を投げかける映画「告白」で、児童福祉司のパク・オスン役を演じたパク・ハソンとインタビューを行った。
「告白」は、7日間で国民1人当たり後援金1000ウォン(約100円)ずつ集めて、合計1億ウォン(約938万5088円)を要求する前代未聞の誘拐事件が起きた日に消えた子供、その子を虐待した親に怒りを感じる社会福祉士、社会福祉士を疑う警察、現れた子供の勇気ある告白が描かれている。児童虐待をはじめ、デート暴力、校内暴力など様々な社会問題を扱い、関心を集めている。劇中パク・オスンは、幼少期に父親から虐待を受けた傷を乗り越えて、児童福祉司となり、虐待される児童を助ける。
パク・ハソンはこの映画で「第24回富川(プチョン)国際ファンタスティック映画祭」のコリアン・ファンタスティック長編部門で俳優賞を受賞した。彼女は「小さい頃、富川で暮らしていたことがあります。幸せな思い出が多く、華やかに帰郷したような気持ちがして嬉しいです。『俳優として活動している中で主演女優賞をもらえるのだろうか』と思ったこともありましたが、受賞のおかげで力を得ました。この映画のおかげです」と謙遜した態度を見せた。
生後16ヶ月の養子が虐待により死亡した“ジョンインちゃん事件”の直後に公開されたこともあり、映画への関心が高まっている。予告編の再生回数は早くから100万回を超えた。パク・ハソンは「ジョンインちゃん事件と時期が重なって本当に申し訳なく、嬉しいという感情ばかりではありません」と伝えた。
出演理由については「直接的な虐待シーンがあったら大変だったと思います。『トガニ 幼き瞳の告発』や『ミス・ペク』のように社会問題を扱う作品に出演したかったんです。母になってから、児童虐待の記事を見るとヘッドラインしか見ることができなくなりました。私にできることがなく、怒りを感じました」とし「映画が持つメッセージが強く大きかったです」と伝えた。
続けて「現場で恨みを晴らすように、思い切り演技しました。大変ではなかったのかと言われますが、久しぶりの演技だったので、嬉しい気持ちの方が大きかったです。ただ、オスンがトラウマを持っている人物でしたから、傷を作って、引き出すのが辛かったです。誰でも幼少期に受けた傷やトラウマがあると思います。小さい傷でも引き出そうと努力しました」と語った。
ウェブドラマ「ミョヌラギ」(2020)、ドラマ「パンドラの世界」(2020)など昨年、休まずに活動してきた彼女は「女優として活動するなかで、いつも誰かを羨んでいて、苦しさを感じていました。ですが、『告白』の撮影に取り組むなかで、思い切り演技することができて、誰も羨ましくなくなりました。芸能記事を見ても、他人のことは気になりませんでした」と話した。
「以前は、演技できるという現実にありがたさを感じていませんでした。疲れを感じながら無理に演技することもありました。それから、デビューして初めて、結婚と出産で4年も休みました。その中で感じたのは、育児ほどきつい仕事はないということです。母の偉大さを感じました。復帰してから、楽しく活動しています。自分の意志で休むまで、頑張って働きたいです」と述べた。
パク・ハソンは出産後に急激に増えた体重で、ストレスを受けたと告白した。彼女は「運動しても肉が落ちなかったんです。夫と一緒に結婚式に行きましたが、私だと分かってもらえませんでした。その頃から外出をやめました。親しい脚本家からカメオを頼まれたのに、出演しませんでした。絶対太ってはいけないと思いましたし、完璧な姿を見せたくて、復帰まで時間がかかってしまいました。9ヶ月かかりました。もう運動しても体重は減らず、ご飯の量を減らすことで体重を落としました」と伝えた。
彼女は現在、ラジオ番組「パク・ハソンのシネタウン」のDJとしても活躍している。「喉がとても弱かったのですが、毎日しゃべっていたらよくなりました」と伝えた。彼女は、「俳優や監督のノウハウも得ることができます。初めて会う俳優と、合コンしているような感覚です。悪質なコメントにたまにストレスを受けますが、リスナーの皆さんから力を得ています。ラジオのおかげで様々な映画を観るようになりました。以前は韓国映画ばかり観ていましたが、海外の映画や隠れた名作も観るようになり、演技に役立っています」と語った。
コーヒーブランドのモデルとして抜擢されたことについては「広告が妊娠と出産により全て契約が切れましたが、久しぶりに広告の撮影をしました。事務所ではアイドルのスケジュールだと冗談を言ったりもします」とし「コーヒーの広告は、過去キム・ヨナさん、IUさん、コン・ヒョジンさんが撮影されていたこともあり、家族も喜んでくれました。ありがたいです。もっと頑張って再契約したいです。ラジオでリスナーにコーヒーをプレゼントしたりしており、これも前向きな影響を与えたようです」と伝えた。
長い空白期を経たパク・ハソンは、夫である俳優のリュ・スヨンからのアドバイスについても話した。「夫が出演したドラマ『悲しくて、愛』の放送終了後、『なぜこんなに上手いの?』と聞いたんです。そうすると、『台本を1000回読んで、数百回ずつ繰り返し練習した』と答えが帰ってきました。満足のいく演技がしたいですが、いつも不満が残ります。私は最善を尽くしたのに、どうして連絡が来ないんだろうと思ったりしていました。ですが、振り返ってみたら最善は尽くしましたが、最高ではありませんでした。今考えてみると、もう少し頑張れたのにと思います」と自らを振り返った。
「超人」(2015)で釜山(プサン)国際映画祭にて、デミョンカルチャーウェーブ賞を受賞したソ・ウニョン監督が脚本と演出を務めた映画「告白」は、韓国で公開された。
記者 : ヤン・ユジン