【REPORT】SEVENTEEN、初のオンラインコンサートで世界122ヶ国のファン熱狂「僕らの存在は消えない…また必ず会える」
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コンサート開始の18時になると、クラシカルなスーツを着こなしたメンバーたちがカフェや図書室でくつろぐオープニング映像が。斜めにかけられた額縁には「Incomplete;Something that is incomplete is not yet finished or does not have all the parts or details that it」の文字が浮かび上がる。額縁の前に集まったメンバーたちが並んで記念撮影をすると、画面が暗転。
SEVENTEENが作る唯一無二の世界へ
ド派手なスタートから一転し、パープルのオーラの中から1つの影が現れる。その影が2つに分裂したかと思うと、1本の白い帯でつながれたジュンとディエイトによる「My I」のステージへ。運命の糸に導かれるようにシンクロし、近づいたり離れたりする2人。ジュンの左手がディエイトの頬をなぞるエンディングポーズに、より成熟した美しさを感じてため息がもれる。
赤い布の下で、アスファルトの空間にいるメンバーと、室内にいるメンバーが時空を超えてシンクロするイメージ映像から、パープルのバラが開花する映像が映し出される。すると上空のカメラが一輪の花と化したメンバーを映し「Fallin' Flower」のステージへ。月明かりの中に彩とりどりの花が咲きほこる背景の前で、グレー、ライトパープル、ミントグリーンのシフォンブラウスの衣装で群舞する美しさは、まさに動く芸術作品。続いては近未来の廃墟をほうふつとさせる背景の中で「Thanks」。CARATたちもコメント欄で「SEVENTEEN SEVENTEEN コマプタ」とおなじみの声援を送って盛り立てた。「My I」からの連続した幻想的なステージは、刹那的な美しさと儚さを感じさせ、SEVENTEENが作る唯一無二の世界観に酔いしれるばかりだった。
効果音に大はしゃぎ「CARATと一緒にいるみたい」
バーノンは「本当にときめきますね。今までしてきたライブが思い出されます。いい時間を作りましょう」。ミンギュは「一緒にできないのは残念ですが、僕らのエナジーを皆さんに全部伝えられるように最前を尽くします」と挨拶したが、髪色をグリーンにしたことで「キム芝生」「キム非常口」と一斉に冷やかされてタジタジに。ウォヌは「皆さんの幸せを応援するウォヌです。皆さんのストレスを今日、すべて吹き飛ばせたらと思います」と意気込みを語ると、メンバーからの無茶ぶりで応援歌を歌う羽目に。そこで「ヒムネラ(力を出して)! ヒムネラ!」と頑張るも歓声があがり「同情の歓声じゃないの?」「この歓声がむしろ恥ずかしくさせるね」とのツッコミを受けていた。
この空気の中でも動じないジュンは自ら歓声を要求して「いつもそうだったように一緒にいますよ、僕ら。こんにちはジュンです」とキザな挨拶を。さらにはメンバーからのリクエストで「焦げた匂いがしませんか? 僕の心臓が燃えています。CARATへの愛が燃えているから」とドラマ「火の鳥」で神話(SHINHWA)のエリックが流行らせたクサいセリフを再現してわかせた。ディノはわざわざセンターに移動して「アンニョン! 会えてうれしいよ。みんなわかっているだろうけど、僕はディノだ。またの名をDANCEOLOGYとも言う」とため口で自己紹介すると、メンバーたちは大爆笑。最後はディエイトが「今日はSEVENTEENと一緒に良い夜になるといいし、新年を健康に迎えてほしいです」と挨拶すると、久しぶりに短くしたヘアスタイルを絶賛されて笑顔を見せた。
ファンについた嘘を告白!?「罰を受けないと…」
ここでジョンハンの「掛け声をしたら急に散歩をしたくなりましたね」との唐突な切り返しで、カメラに向かって「ハニヘ」「ホランヘ」「ドアヘ」「ホンランヘ」(ホシ+サランヘ:愛してる=ホランヘの造語から、メンバーの名前+サランヘの造語が流行中)と順番に愛嬌を振りまきながらサブステージに移動。近くなった客席を見渡すと、1席ずつ設置されたペンライトが輝いて歓声の音があがり「気分があがりますね。生で会えたらもっといいけど」としみじみ。
にぎやかなトークから一転して始まったのはミディアムテンポのバラード曲「Lie Again」。前アルバム「An Ode」の収録曲だが、ライブでは披露されてこなかった名曲の初披露とあって感動するCARATたち。続いてはこの時代を生きる大人だけど子供のような人へのメッセージソング「Kidult」をしっとりと歌い上げる。途中で全員が立ち上って紙吹雪が舞う中で熱唱し、スングァンとドギョムの高音が美しく響き渡ると「泣ける」「神ってる」と絶賛コメントが寄せられた。
初披露も!続くユニットステージに感嘆の声
ここで、きらびやかな会場に迷い込んだメンバーの映像が。テーブルのクロスをはずしていくと花束やキャンドルが現れ、メンバーたちもいつのまにかドレスアップ。豪華な食事の前でグラスを交わし、パーティの始まりを予告した。
ラストの曲へ…世界中からアンコールの嵐
またパフォーマンスチームの「MOONWALKER」についてもホシが「新しい姿を見せたくて編曲して、新しい振付けも披露しました」と言及し、ディエイトは「練習しながら、すごく楽しくて、こんな気持ちは久しぶりでした」と興奮気味にトーク。ドギョムは「ヒップホップチームもボーカルチームもアレンジを加えましたよね」と話すと、スングァンは「前にお見せしたことがあるステージなので、新しいステージを作るために準備しました」と常に高みを目指すSEVENTEENらしい発言で感動を呼んだ。さらに、ディエイトはダンサーとの共同作業に触れて「ご苦労様でした」とねぎらいの言葉をかけると、ドギョムも「今回のコンサートがうまくいったのは、ダンサーさんや演出さんなど、関わったすべての方々のおかげです」と感謝を伝えた。その言葉を受けてホシが「僕らはただの石だったでしょう。でもみんなで力を合わせてダイヤモンドになったんです。CARATに会って磨かれて光った」と次の曲のネタバレを。
ピンクとブルーのペンライトで照らされた客席が映し出されてアンコールを求める歓声が流れると、視聴中のCARATたちも「SEVENTEEN!! SEVENTEEN!!」と絶え間なくコメントを寄せる。その様子を見ると、広い会場をいつも満席にしていたCARATたちの笑顔が自然と思い出される。エンディングム―ビーでは、SEVENTEENの写真が飾られた写真展を訪れたメンバーたちの姿が映り、これまでの道のりを振り返るように、メンバーたちの大切さを確かめ合うように写真を見ていた彼らは集まって再び記念撮影を。
サプライズに涙こらえる姿も「会えることが当然だと…」
曲が終わると、最後の挨拶に映ろうとするが、ここで歌声が流れだして目を丸くするメンバーたち。その歌声は世界中のCARATから寄せられたもので、曲は昨年5月に公開されたSEVENTEEN初のドキュメンタリー「HIT THE ROAD」で初公開された「Us Again」。スクリーンには過去のライブ写真が映し出されるサプライズに、メンバーはもちろん、実は歌声の用途を知らされていなかったCARATたちも驚きの声を上げた。一緒に歌を口ずさむディエイトやウジ。スクリーンを見つめるミンギュ。涙をこらえて笑顔を見せるドギョム。ディエイトは「本当に美しいです」、ウォヌ「この曲のテーマが今ととても似合っていて、感動を受けました」と感想をつぶやいた。
ここでひとりずつ挨拶を。
ディノ:観客がいない場所で感想を言うのは初めてなので、とても寂しいです。CARATと目を合わせて交流したのが思い出になってしまったようで。コンサートで少しでも皆さんと近づきたい、楽しみたいと思って準備しました。健康に過ごして、また気分よく、よい思い出を作る、そんな日が来たらいいです。僕はいつでもCARATの前で踊って歌う歌手だから。
バーノン:今回、ステージ、ステージすべてを満足するように準備ができたから、もっと惜しい気持ちです。皆さんに直接お会いできないことが……。もうちょっと力を出して、1日でも早くお互いに向かい合って公演ができる日が来たらいいです。それまで健康で過ごしてください。
スングァン:去年の今頃は米国ツアーをしたと記憶していますが、今の状況を想像もしていなかったです。だから僕もメンバーも受けとめるのが大変でした。ツアーや公演で少し疲れていた自分が恥ずかしくもあり、反省もしました。CARATに会えることが当然だと思っていたんだなと。いろんなことに感謝する機会を今一度与えてくれたのかなと思います。だから寂しいとばかり言いたくないです。また必ず会えますからね、ファイト!!
ミンギュ:昨日の夜、もしコンサートにCARATが来られるならどうだろうと想像をしてみたのですが、オープニングから足の力が抜けてしまいそうだと思いました。その前には当然のことに思っていたことを、当然だと思っていたことが恥ずかしいです。それだけ切実に会いたくて、このようにオンラインでも会えることに感謝しています。さっき、メンバー13人の後ろ姿の写真を見て、後ろ姿でも幸せに見えました。つらいぶんだけみんながお互い力になって支え合い、またいつか当然だったけど今では夢のようなその日がくることを願っています。
ディエイト:さっき皆さんの歌を聴きながら客席を見ていました。本来は皆さんが座っている場所だから気分が変です。こんな経験を通じて、もう一度僕らの関係がどれほど大切であることを感じたし、多くの感情を感じました。でも、現実は変えることができないじゃないですか。強くならなくてはいけないし、なにか喜びを探さなければいけないので、その喜びがSEVENTEENを通じて与えられたらうれしいです。今の僕が願うのはただ1つ、健康に過ごすこと。健康ならすべてのことは叶うと思います。
ジュン:メインステージからサブステージに移動して歌った時、急にCARATが客席にいる思い出がたくさん浮かんできたんです。当時はCARATを目の前に楽しくしていたのに。でも幸いオンラインででもお見せすることができてよかったです。それからさっきCARATの歌を聴いて「AdoreU」のステージ写真を見ながら思ったのですが、いつも周囲の人を大切にして、皆さんを大切にして、瞬間瞬間を大切にしてこれからも頑張っていきます。
ホシ:去年CARATのために多くのことを準備してワクワクしていたのに、想像もつかないことが起きて準備してきたことを見せられなくなりました。こんなに長い時間CARATと会えなくなるとは思わなかったです。ステージがすべての僕らには、とてもつらい時間でした。でもつらい時間ばかりの中でCARATのことを思い出すんです。ライブ動画を見て歓声を聴いて立ち直ることができました。多くのことを悟って成長し、CARATに感謝する気持ちが大きくなる時期でした。2021年はよりよい姿、かっこいいパフォーマンス、いい歌で必ず恩返しします。
ウジ:1年半前はソウルを皮切りにツアーをしていましたよね。仕事が歌手である僕らには当然なこと、CARATの皆さんに会うのが当然だと思っていたので、悔しい気持ちだけが大きくなります。否定的な話はしたくないのですが、いくら肯定的に考えようとしても、みんながつらいのは事実じゃないですか。CARATたちといつも呼吸を合わせて歩んできた僕らなので、大切さやいろんな感情を感じるようです。でも、変わらないことはCARATの存在は消えないこと、僕らも消えないこと。今は離れていても必ず会える日が来ます。最後に言いたいのは、CARATたち、ウアヘ。
ジョシュア:1年半前は皆さんが目の前にいたでしょう。そういう思い出が鮮明に思い浮かびます。寂しくもありますが、今日はそういう光景を想像しながらやったようです。家で皆さんが応援してくれて、歌を一緒に歌ってくれて、愛らしい眼差しで僕らを見つめている姿を想像してやったので力になりました。もしこの状況で家族たちにあまり会えない人たちがいたら、僕もそうなんですけど、ミョンホ(ディエイト)やジュンもそうだし、家族と会えない人たちがいたら、僕らを通じて幸せを感じてくださったらうれしいです。皆さんの力になりたいです。ホンランヘ。
ジョンハン:僕もミンギュみたいに昨日シャワーをしながら考えたんです。ワールドツアーのことを思い出しながら明日はどうなるか考えました。今日、最初はCARATがいないから気まずくて恥ずかしかったのですが、しているうちに楽しくなりました。でも、本来ならここでCARATが歓声をあげてくれるのにってやっぱり思ってしまって、寂しいし残念だけど、今はこれが最善の方法なので、意味がある時間だったと思います。そしてさっき「Us Again」を聴きながら、13人で一生懸命やってきたなとチームを振り返る時間になりました。1日も早く状況が良くなって、みんなで集まれる時間が来る日を願っています。ハニヘ。
エスクプス:昨年は僕らがいろんな経験をして、いろいろなことを考えた1年だったと思います。その中で、ひとつ言いたいのは、誰かを応援して、愛する心はとても素晴らしく大切な気持ちですが、その対象がアイドルというだけで否定的な視線を受けることもあるようです。でも否定的な視線を肯定的に変えることができるのがSEVENTEENだと思います。だからその宿題を今年、僕らで解いていきたいと思います。絶えず成長して、もっと有名でかっこいいアイドルにならければいけないと思っています。そのためにもっと努力するSEVENTEEN、エスクプスになります。
お約束のダブルアンコールにファン爆笑!
ところが「みんなお疲れ様」「涙が出たよ」「今日CARATとオンラインで会えてヒーリングだったわ」とバッグステージでの会話が流れ、「え? ヒーリングだって?」「ヒーリング!! Let's go!!」との掛け声で、メンバーが「Healing」を歌いながら再登場。もはやサプライズにもなっていないSEVENTEENお約束のダブルアンコールが始まり、コメント欄には「このままいくわけないよね」「いつもどおりで爆笑」と笑顔のコメントが殺到。全員揃ってピョンヒョン飛び跳ねたり、ウジのパートでドギョムとジョシュアがからみついていたずらしたりと大はしゃぎ。最後は紙吹雪が舞う中でエスクプスがムービーを回し、その周りを全員が飛び回るという光景で締めくくられ、SEVENTEENのいる世界は平和で美しいとほっこり。そして最後の最後まで「キンランヘ」「セランヘ」「ロンランヘじゃない?」とCARATの呼び方で討論が行われ、ホシの「SEVENTEENがCARATを愛しているからセランヘじゃない?」との結論で「CARAT! セランヘ」と挨拶をして、今度こそステージを後にした。
CARATに会えない寂しさや葛藤をすべてぶつけるように、そしてなによりもCARATを笑顔にするように入念に準備した渾身のステージ。オンラインならではの特性を生かし、メリハリのあるステージ構成で全21曲、約3時間があっという間に感じられた。初披露曲6曲、既存曲はすべてアレンジし、同じステージは2度はやらないといわんばかりのハイレベルを常に目指し実現しているSEVENTEEN。彼らの最上級のステージをCARATが生で見る日が1日でも早く来ることを願うばかりだ。
【公演概要】
「2021 SEVENTEEN ONLINE CONCERT <IN-COMPLETE>」
開催日:2021年1月23日(土)
<セットリスト>
M1-1. New World
M1-2. BRING IT
M1-3. My I
M1-4. Flower + Fear INTRO
M1-5. INTRO + Fear
M2. Fearless
M3. INTRO + Fallin' Flower
M4. THANKS
M5. Lie Again
M6. Interlude + Kidult
M7. Back it up
M8. Habit
M9. MOONWALKER
M10. INTRO + AH! LOVE
M11. Light a Flame
M12. HEY BUDDY
M13. Do Re Mi
M14. Snap Shoot
M15. Left & Right
M16. HOME;RUN
M17. Shining Diamond
M18. All My Love
M19. My My
M20. Campfire
M21. Healing
記者 : Kstyle編集部