「担保」ハ・ジウォン、作品に惹かれた部分とは?“父親という存在に対する特別な思いがあった”

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写真=CJエンターテインメント
いつの間にかデビュー20周年を越えたハ・ジウォン。「これからは人が生きる話がしたい」という演技の哲学を聞かせた。

彼女が主演した映画「担保」(監督:カン・デギュ)は、荒々しく無知な債券取立て業者ドゥソク(ソン・ドンイル)と彼の後輩ジョンベ(キム・ヒウォン)が、お金を返してもらうために訪れた女性ミョンジャから、彼女の9歳の娘スンイを担保として預かることで始まる奇想天外な話だ。ハ・ジウォンは劇中で大人のスンイ役に扮し、大学の新入生から同時通訳者としてキャリアウーマンの姿まで、様々な姿を見せる。

2016年に公開された映画「命がけの恋愛」以来、約4年ぶりにスクリーン復帰したハ・ジウォン。彼女は「私もこんなに久しぶりだとは思わなかったです。ソン・ドンイル、キム・ヒウォン先輩たちがとてもよくて、ヒーリングしながら撮りました」と話した。

胸にジーンとくる家族ドラマを選んだ理由があっただろうか。「担保」のどのような点に惹かれたと聞かれると、ハ・ジウォンは「すべての娘には父親がいます。父親という存在に対する私の特別な思いがあったんです。父親が亡くなりましたが、『パパ』と呼べる瞬間が懐かしくて悲しかったです」と話した。続けて「今はそばにいないですが、いつも守ってくれていると思います」と付け加えた。

彼女が演じたスンイは実母が抱えた借金の担保としてドゥソクとジョンベに出会うが、最終的には心を分かち合う家族になる。悪縁が良縁になったのだ。

ハ・ジウォンは「特別な関係の人々が家族になる過程がどんな愛より大きく感じられました。最近では家族でも頻繁に会えなかったり、また家族でもないのに家族のように過ごす関係があるじゃないですか。(スンイがドゥソクに)パパと呼ぶその瞬間が、観客に本物のように感じてほしいです」と伝えた。

彼女にとって真の家族とは「守ってあげる存在」だ。ハ・ジウォンは「誰よりも私を一番近くで守って保護してくれて信じてくれる存在が家族じゃないですか」と考えを明らかにした。

また、「担保」を通じて劇中で気難しいが、心だけは温かい債券取立て業者ドゥソク役を演じたソン・ドンイルの“ケタル(個性の強い娘)”の系譜に名前を載せることになった。ソン・ドンイルはドラマ「応答せよ1997」の中の“元祖ケタル”Apinkのチョン・ウンジをはじめ、「応答せよ1994」のAra、「応答せよ1988」のリュ・ヘヨンとヘリ姉妹まで、個性の強い娘たちと親娘として阿吽の呼吸を披露した。

「娘としてではなくても先輩と同じ舞台に立ちたかった」という彼女は「私は知りませんでしたが、私が一番年上の娘だと言われました。それで先輩がインタビューする度に『恋人として出てきてはいけないか』と冗談を言っていましたが、現場では本当に娘のようにしてくれたんです」と伝えた。

撮影が終わった後、ソン・ドンイル、キム・ヒウォンら「担保」チームとお酒を飲む時間が楽しかったという。ハ・ジウォンは「撮影を終えて、俳優とスタッフたちとお酒を飲みながら話すのが好きです。それで映画撮影の現場が好きなこともあります。ドラマを撮る時にはできないことなので。久しぶりに先輩たちとおいしいものを食べて、お酒を一杯飲むのが良かったです」と和気藹々とした現場の雰囲気について語った。

また、ソン・ドンイル、キム・ヒウォンは韓国で最近放送が終了したtvNバラエティ番組「車輪のついた家」にも一緒に出演し、阿吽の呼吸を披露した。最終回にはハ・ジウォンがゲストとして出演、「担保」の主役全員が集まった。キム・ヒウォンは「車輪のついた家」の放送で、ハ・ジウォンについて「よく笑う」と話した。

ハ・ジウォンは「私も放送を見て『本当にたくさん笑うんだ』と思いました。2人の先輩が可愛く口喧嘩することを見ていると面白くて笑ってしまいました」と語った。

元々性格がポジティブなのかという質問には「ただ好きだから笑っているわけではないです。いきなり何が落ちてきても笑いますし、予想できなかった現象を見ると、たくさん笑う方だと思います」と語った。

それにもかかわらず、確かに大変な時間はあったはずだ。どのように克服するかという質問には「好きな音楽を聞いたり、好きな食べ物を食べたりします。一瞬一瞬好きなことをしますし、根に持つことはないです」と、自身だけのコツを伝えた。

今年でデビュー24年目になったハ・ジウォン。彼女は「もうそんなに時間が経ったのか」と驚きを隠せない様子だった。このように長い間演技に対する情熱を失わないことについては「舞台がとても好きです。飽きたり、やりたくない日が来るかもしれませんが、私が好きなことなのでエネルギーを注ぎ込むことができると思います」と話した。

また「これまで自分の年齢より若い役をたくさん演じてきました。これからは年齢に合った、自分の年齢で表現できる人の話がしたいです」とし「これまでたくさんの作品をしましたが、まだできることがもっと多いのではないかという期待がありますし、そうできることを願っています」と伝えた。

記者 : ペ・ヒョジュ