K-POPアイドルの相次ぐ活動休止…“厳しすぎる完璧主義”が負担に?

Newsen |

写真=Newsen DB
ここのところアイドルたちの活動休止が相次いでいる。

TWICEが所属するJYPエンターテインメントは17日、「現在ジョンヨンは、心理的にスケジュール進行に対して大きな緊張と不安を抱えている。アーティストの健康状態は何よりも重要であり、最優先に考慮するため、2ndフルアルバムの活動を含むすべてのスケジュールにしばらくの間参加しないことをお知らせする」という公式コメントを発表した。ミナに続き、TWICEの中では2番目の活動中止となる。

5月にはDAY6の一部のメンバーが不安症状を訴え、音楽番組に出演せずカムバック活動を終えた。また1月にはMONSTA Xのジュホンが不安症状で活動を中止し、昨年12月には宇宙少女のダウォンが不安症状と診断された。同年11月にはSEVENTEENのS.COUPSが心理的な不安症状を訴え、活動を休止した。

俳優や歌手、芸能人が活動を中止するケースはあまりない。しかし、アイドルだけが不安症状やパニック障害で活動を休止するケースが相次いでいる。プライバシーの侵害や誹謗中傷も深刻な問題だが、最大の問題はアイドルに完璧主義を強要する世間の雰囲気だという声が最も説得力を得ている。

韓国のアイドル産業が飛躍的に発展し、K-POPアイドルの最大の長所の一つは“完璧さ”になった。今年8月、日本の週刊誌「プレジデント」は日本のアイドルと韓国のアイドルを比較し、完璧さを追求するK-POPアイドルの実態を分析した。日本のアイドルが初々しい姿でデビューして、成長する過程そのものを売りにすることが多いが、韓国のアイドルは優れた外貌や歌・ラップ・ダンスの実力、作詞・作曲能力など様々な面で完璧な姿を追求している。

日本のアイドルグループHKT48、AKB48に所属し、韓国でIZ*ONEのメンバーとして活動している宮脇咲良も19日、オリコンニュースとのインタビューで「韓国のアイドルはデビュー当時から完成している姿を見せなければならない。コンサートもまるでショーを見るかのように高い水準を誇っている」と語り、韓国のアイドルの特徴として“完璧さ”を挙げた。

写真=CRACKERエンターテインメント
人々はアイドルに完璧な実力はもちろん、私生活や道徳的な面でも完璧さを要求している。1位の喜びをファンと分かち合うアンコールステージでさえ「生歌が下手だ」と非難したり、高い収入を貰っていながら寄付しないのはケチだと批判したりする。小さな言葉のミス一つも拡大解釈し、非難するムードを作る傾向にある。

10月19日には、歌手のオム・ジョンファがTHE BOYZから貰ったサイン入りCDも、思わぬ波紋を引き起こす発端となった。後輩歌手が大先輩にサイン入りCDをプレゼントしながらも、先輩に対するメッセージを書かなかったという理由だった。これに対しSNS上では「誠意がない」などという批判が殺到した。しかしTHE BOYZは、アルバムの表紙ではなく中にメッセージを書いていた。議論になっていることを知ったオム・ジョンファは翌日、THE BOYZのメンバーらが書いたメッセージの内容を自身のSNSを通じて公開した。

一挙手一投足を監視され、たった一つの欠点も許されない状況で、心の病になることは避けられないだろう。誹謗中傷やデマを流した人に対し、積極的な法的措置を取る所属事務所が増えており、アイドルのメンバーらは定期的に心理相談を受けるなど、事務所レベルでもアイドルのメンタルケアのため努力している。しかし、アイドルに完璧さを求め、厳しすぎる世間の風潮が続く限り、アイドルの心理的負担も続くだろう。

記者 : パク・ウネ