「模範刑事」ソン・ヒョンジュ“追撃シーンの撮影でボロボロになりながら…俳優たちのぴったりの息で輝いた作品”

TVREPORT |

写真=JTBC
俳優のソン・ヒョンジュが「模範刑事」を通じて信頼できる俳優の真価を証明した。

今年の8月に韓国で放送終了したJTBC月火ドラマ「模範刑事」で、ソン・ヒョンジュは現実感のあるベテラン刑事カン・ドチャン役を熱演した。

ソン・ヒョンジュは5年前の自身の過ちを認め、それを挽回するために孤軍奮闘し、誰よりも模範的な刑事になっていくカン・ドチャンの姿を隙きのない演技力で描き、視聴者の好評を得た。

長い呼吸で真実に迫る「模範刑事」を高い集中力で率いた彼は、最後まで安定した演技の底力を発揮し、完璧なピリオドを打った。代替できない存在感を放ち、新たな代表作を誕生させたソン・ヒョンジュが、放送終了の感想やビハインドストーリーを語った。

――放送終了の感想はいかがですか?

ソン・ヒョンジュ:昨年冬から今年5月まで、多くのことがありましたが、無事に撮影を終えたと思います。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、大変な時期であるにもかかわらず、一生懸命に一緒に走ったチョ・ナムグク監督、脚本家のチェ・ジンウォンさん、キム・スンホ撮影監督、コ・ミンホ照明監督に感謝し、一緒に苦労したスタッフの皆さん、「模範刑事」を頑張って飾ってくれた先輩、後輩の俳優たちに感謝し、特にキム・ギテ役を演じたソン・ビョンホ先輩に感謝したいです。

――ソン・ヒョンジュさんが思う、カン・ドチャンの魅力は何ですか?

ソン・ヒョンジュ:カン・ドチャンの武器は率直さだと思います。自分のミスを正そうとする人がどれだけいるか分からないですが、カン・ドチャンが率直に自身のミスと組織の過ちを正すために孤軍奮闘する姿は魅力的に感じました。

――思い出に残っているエピソードは?

ソン・ヒョンジュ:カン・ドチャンは、死刑囚だったイ・デチョル(チョ・ジェユン)の死刑を阻止するために、警察を辞める覚悟までして無罪を主張しましたが、結局死刑の執行を止めることはできませんでした。その後、残されたイ・デチョルの娘イ・ウネ(イ・ハウン)とカン・ドチャンが、物語が進むにつれて本当の家族になっていく姿が印象的でした。

――刑事カン・ドチャンとして思い出に残っている瞬間も聞かせてください。

ソン・ヒョンジュ:劇中で悪役を捕まえるために仁川(インチョン)の波止場と松島(ソンド)の中古車販売店、漣川(ヨンチョン)の橋などを走り回ったシーンが思い出に残っています。特にナム・グクヒョン刑事(ヤン・ヒョンミン)を捕まえるために、車の間を走りながら撮影したことは、今も昨日のことのように感じます。追撃シーンを撮るためにボロボロになって、地面に座って食べたホットドッグの味は忘れられません。

――「模範刑事」の名シーンを挙げるなら?

ソン・ヒョンジュ:すべてのシーンが名シーンのように感じますが、一つだけ選ぶとしたら、イ・デチョルが死刑場に連れて行かれる時、娘のイ・ウネと一緒に最後を見守るシーンです。父の最後の姿を見て声も出さずに泣くイ・ウネとそんな娘を見て仄かな笑みを浮かべるイ・デチョルの姿が今も忘れられないです。

――アドリブで完成したシーンもありますか?

ソン・ヒョンジュ:アドリブで完成したシーンというよりは、俳優同士の息で仕上がったシーンが多いです。パートナーのチャン・スンジョさんと脱毛の話をしたり、キムチチゲを食べるシーン、強力2チームとのシーンなどは、台本はあっても最終的に演技の呼吸で仕上げたシーンです。“カン・ドチャンらしさ”を表現するために努力した部分が相まって、ドラマがより輝いたと思います。

――現実的なキャラクターを描くために準備したものはありますか?

ソン・ヒョンジュ:ドラマのセット場が漣川だったので、マネージャーとともに付近で過ごしました。そこで、飽きるほど台本を見ましたが、先輩たちが「台本に答えがある」という話をしていたので、暇さえあれば台本を読みました。脚本家が話したいカン・ドチャンはどんな人物なのか、どんなカン・ドチャンであってほしいかを把握するために努力し、何より強力2チームの刑事と何度も会って色々話し合いました。

――ストーリーが進むにつれて、好評を得て視聴率も上がりましたね。

ソン・ヒョンジュ:事件の途中でスカッとしない部分もありましたが、とてもリアルな話をドラマとして大げさに表現したためだと思います。後半になるにつれ、事件を一つずつ暴いて、明かされる黒幕について、ドラマ的に上手く表現されていて、このような部分を視聴者の皆さんも評価してくれたのではないかと思います。

――強力2チームのチームワークが印象的でしたが、実際の撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?

ソン・ヒョンジュ:撮影開始前からチョ・ヒボンさん、チャ・レヒョンさん、チョン・スンウォンさん、キム・ジフンさん、末っ子のキム・ミョンジュンさんと集まって、チームワークについて話し合いました。彼らがカン・ドチャンの家に遊びに来て、とんでもない理由でパーティーを開いてあげるシーンもありましたが、互いの心を理解し合って支え合っているのが、そのシーンを通じてよく表現されたのではないかと思います。

――オ・ジヒョク役のチャン・スンジョさんとの相性も注目を浴びました。共演してみていかがでしたか?

ソン・ヒョンジュ:チャン・スンジョさんと共演し、楽しかった思い出がとても多いです。チャン・スンジョさんとは、リハーサル前に常に演技について話し合いました。台本に対する理解力が素晴らしく、アイデアも多い方です。何より演技が上手なので、2人の調和がドラマを通じて輝いたと思います。他の作品でも共演できたらと思います。

――ソン・ヒョンジュさんはドラマの結末に満足していますか? 最後に視聴者の皆さんに一言お願いします。

ソン・ヒョンジュ:一本のドラマが上手く締めくくられたと思います。これまで「模範刑事」を視聴してくれた皆さんに心より感謝し、今後もさらに素敵なドラマでまた挨拶します。

記者 : イ・ユニ