新型コロナウイルスの感染拡大で…韓国音楽界の被害額は約78億9千万円に

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写真=韓国音楽レーベル産業協会
社団法人韓国音楽レーベル産業協会が、新型コロナウイルス感染拡大の影響による音楽産業界の被害の実態を、追加で公開した。

7月1日、韓国音楽レーベル産業協会が発売した集計資料によると、協会の会員会社である47社の中小レーベルと流通会社が、5月と6月に開催予定だったイベントのうち、10件が延期または中止となり、約6億8千万ウォン(約6115万円)の損害額が追加で発生したことが分かった。先立って発表した4月までの損害額と合算すると、被害総額は約7億8千万ウォン(約7014万円)に達する。

そこにインディーズミュージシャンが多く活動する弘大(ホンデ)付近の小規模公演は、ここ2ヶ月間で公演45件が延期・中止となり、約1億2千万ウォン(約1079万円)の追加の損害が発生した。

特に、全国単位で範囲を広げれば、ここ2ヶ月間で「ミスタートロット」の全国ツアーコンサート、2020ソン・シギョンの単独コンサート「祝歌」、合同イベント「World DJ Festival 2020」など、計67件の公演が延期・中止となり、約268億ウォン(約24億円)の追加の損失が発生した。コロナ禍の被害規模を合算すれば、損害額はなんと876億9000万ウォン(78億9千万円)に達するものと推算された。

協会が発表した被害規模は、全体チケットのうち80%が販売されたと想定し、観覧人数にチケット価格を乗じて割り出されたものであり、会場費用と舞台装置会社などに支払った各契約金や返金手数料等の金額まで加えると、損害金額はさらに増加する。また、新型コロナウイルスがいつ終息するのか不透明な状況で、音楽産業界の被害はさらに膨らむものとみられる。

韓国音楽レーベル産業協会のユン・ドンファン副会長は、「梨泰院(イテウォン)のクラブを中心に新型コロナウイルスの感染が拡大し、当初準備していた5~6月のフェスティバルと公演が中止になった。まだ、マニュアルなしにその都度、政府の指示に従わなければならないため、被害が増加する傾向がある。今までの政府支援金は、ほとんど基礎芸術分野にのみ適用されており、中小レーベルや個人ミュージシャンは、厳しい状況が続いている」と吐露した。

韓国音楽レーベル産業協会は、2月から現在まで音楽産業界全般に被害を及ぼしている現状に対して、今後の被害対策に対する議論と解決策を模索している。新型コロナウイルス関連の緊急声明の発表、オンラインコンサートの開催、韓国文化芸術委員会公募事業の選定結果に対する釈明要請するなど、音楽産業界の発展のために積極的な活動を続けており、最近はミュージシャンのために、新型コロナウイルス感染予防物品を支援した。

記者 : イ・ミンジ