「夫婦の世界」ハン・ソヒ“イ・テオとチ・ソヌのキスに衝撃を受けた…本当に悔しかった”

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※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。
「最後の部分は美化されたと思っていません。ダギョンも没落しました」

憎むしかない悪役キャラクターを完璧に演じて好評を得た女優のハン・ソヒ。彼女は不倫をする女性を演じながらもそのキャラクターを理解するために努力した。

ハン・ソヒは最近、ソウル市江南区論硯(ノンヒョン)洞のあるカフェで行われたインタビューで「作品を撮影する前に、モ・ワンイルプロデューサーと一緒に約3時間をかけてヨ・ダギョンというキャラクターを研究しました」と明かした。

彼女は「夫婦の世界」でイ・テオ(パク・へジュン)と不倫関係にあるヨ・ダギョン役を務め、熱演を披露した。ヨ・ダギョンは作中イ・テオとチ・ソヌ(キム・ヒエ)夫婦の関係を崩す人物として視線を集めた。

ハン・ソヒは「モ・ワンイルプロデューサーは、私をダギョンとしてしか見ていませんでした。私の個人的なことは全然聞かれませんでした。私に対しては全く興味がなく、ひたすらヨ・ダギョンに対する考えを共有しながらヨ・ダギョンのキャラクター作りに集中しました」と強調した。

ハン・ソヒは、YouTuberのパク・マクレお婆さんが「夫婦の世界」を鑑賞した映像を見たと伝えた。ハン・ソヒは「パク・へジュン先輩に勧められて見ました。パク・マクレお婆さんがワンちゃんと一緒に横になって『夫婦の世界』を見ながら評価をしていて、面白かったです。私の祖母に似ていました」と笑った。

悪役であったためヨ・ダギョンは悪口をたくさん言われるキャラクターだった。しかし、ハン・ソヒから見たヨ・ダギョンは普通の悪役以上だったという。ハン・ソヒは「新しい挑戦でした。不倫をするキャラクターですが、単なる悪役ではなく、それ以上を見せることができると思いました」と明かした。

ハン・ソヒが見たヨ・ダギョンは「親の権力に頼って生きてきた人物」だった。彼女は「夢を持たずに生きていると(台本に)書かれていました。ダギョンは、本人が感じる感情と、日常的な刺激に集中した人物です」と説明した。

彼女はそんなヨ・ダギョンが、イ・テオに夢中になる姿を演じる時に苦労したという。彼女は「若い女性が、子供もいる既婚者男性をどうやって愛するのかと考えました。ヨ・ダギョンにはテオの、何も持ってないけれど冒険しようとする姿がカッコよく見えたのだと思います。ダギョンは子供を守らなければならないという気持ちも大きかったはずです。そのような感情にもっと集中しました」と付け加えた。

ハン・ソヒが選んだ印象深いシーンは食卓のシーンだった。このシーンでハン・ソヒは、後頭部を強く殴られなければならなかった。彼女は「(放送上では)一回で終わりましたが、実際は4回ほど殴られました。3回は弱かったり、上手く当たらなかったりしました。ちゃんと殴れたシーンはたった1回でした。当時、自分の唇が白くなるのを見ました」と振り返った。

ハン・ソヒは作中イ・テオを愛する役だったため、一番理解できなかったのはイ・テオだったと告白した。彼女は「二人の女性と一緒に恋をしたがるその心理が理解できませんでした。今も理解できません。私は一人に満足しながら生きていきたいです。どうして二人の女にこだわるのがわかりません」と明かした。

ハン・ソヒは「作中、テオがソヌにキスをするシーンでは理性が100%無くなった気がしました。1年後を演じた時、本当にたくさん傷つきました」と明かした。彼女は「後半、テオは自身の息子ジュニョンだけを見つめます。それが理解できないからダギョンが離れたのだと思います。実はジュニョンを連れてきたことだけが私も理解できませんでした」とうち開けた。

ハン・ソヒが解釈したヨ・ダギョンの最後のシーンは全く美化されたものではなかった。最後のシーンでダギョンは自身の夢を追う。彼女は「視聴者の方々はそこを見て美化されたと思っていました。それが印象的でした」と話を始めた。続いて「私はダギョンも没落したと思います。そんな若い年齢で一人で子供を育てなければなりません。その点は今後の人生において地獄だろうと思いました」と指摘した。

写真=9atoエンターテインメント
ハン・ソヒは作中、大先輩のキム・ヒエと対立しながらも安定的な演技を披露したという評価を受けた。にも関わらずハン・ソヒは「まだまだだなと思いました」と話を始めた。彼女は「女性対女性として対立するシーンでキム・ヒエ先輩のオーラを感じて魅了されてしまいました。チ・ソヌ役に対する熱演が凄かったです」と振り返った。彼女は「私がその流れを壊して、議論することはできませんでした。その集中力は真似することさえできないだろうなと思いました」と伝えた。

彼女は、作中恋人で夫でもあったパク・へジュンに対して「作中では間抜けのように映りますが、本当に格好良いです。私とのケミストリー(相手との相性)がどうか心配しましたが、本当に完璧な男性でした」と言い、笑いを誘った。続いて「終了後、先輩たちにハグしてもらった時は少し認められたと思いました。『もっと上手に演じればよかった』とも思いました」と打ち明けた。

ハン・ソヒにとって「夫婦の世界」はターニングポイントだった。彼女は撮影中にぎっくり腰になるなど苦労しながらも、ヨ・ダギョン役を守るために努力した。そのおかげなのか、視聴者にとってキャラクターは憎んでも、ハン・ソヒは憎めない存在になった。彼女は「原作である英BBC『ドクターポスター』をそのまま真似していたら、ダギョンが壊れそうでした」と懸念を示した。

最後に彼女は「努力なしに叶えられるものは一つもないと思いました。今後私がどんな役柄に出会えるかはわかりませんが、より成長した姿を見せたいです。これからが始まりです」と抱負を明かした。

記者 : ホン・ジス