「狩りの時間」アン・ジェホン“道場破りのようにすべてが大変だった…記憶に残る作品”

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写真=Netflix
ドラマ「応答せよ1988」「サム、マイウェイ」「恋愛体質」などの作品で印象的な演技を披露してきた俳優アン・ジェホンが、映画「狩りの時間」でイメージチェンジを試みた。坊主頭、ブリーチ、タトゥーなど、これまでアン・ジェホンが見せたことのない新しいスタイルに挑戦し、本人はもちろん多くの人に強烈な印象を残した。

オンラインで行われた「狩りの時間」公開インタビューで、アン・ジェホンは「これまではマイルドな味の演技を披露してきたけれど、今回は辛味を付けたような気がしました。これからもさらに多彩な役に挑戦したいです」と言って笑顔を見せた。

公開をめぐって問題が起こった「狩りの時間」が、4月23日にNetflixを通じて約190ヶ国で同時公開された。

「狩りの時間」は、新しい人生のために危険な作戦を計画した4人の仲間とそれを追いかける正体不明の追撃者、彼らの息を呑むような狩りの時間を描いた追撃スリラーだ。映画「Bleak Night(原題:番人)」を演出したユン・ソンヒョン監督の作品であり、韓国映画では初めて「第70回ベルリン国際映画祭」のベルリナーレ・スペシャルガラ部門に招待されて関心を集めたが、公開まで多くの紆余曲折があった。

長い時間を待った公開についてアン・ジェホンは「僕も自然と『ついに公開された』と言いました。本当にドキドキして、嬉しかったです」とし「ベルリン国際映画祭で初めて『狩りの時間』を見たけれど、緊張しました。1600席以上の劇場で、観客が息を呑んで集中して見てくれた反応が記憶に残っています」と胸一杯の感想を伝えた。

写真=映画「狩りの時間」
「狩りの時間」でアン・ジェホンは、誰よりも友人たちを大事に思うムードメーカーのジャンホ役を演じた。アン・ジェホンは「ジャンホという人物そのものは、僕とは距離があります。どこか深い傷がある人物で、捨てられたという過去が大きなトラウマとなっているようです」とキャラクターについて紹介した。

アン・ジェホンは、崖っぷちの若者の反抗的な姿を表現するために特別な努力も注いだ。坊主頭に3週間に1回ブリーチをして、大胆なスタイルを披露した。実際、撮影中もあまりメイクをせず、タフでナチュラルな姿を追求した。

音楽の好みも変え、実際はタバコを吸わないが喫煙シーンも数回演じた。これについてアン・ジェホンは「普段はバラードをよく聴くけれど、ヒップホップを聴きながら過ごしました」とし「(喫煙シーンの)ディテールを違う角度から演じたかったです。しかし、上手くできませんでした」と打ち明けた。

写真=映画「狩りの時間」 スチールカット
アン・ジェホンは、ユン・ソンヒョン監督について「執拗なところがある演出家」と表現した。アン・ジェホンは「ユン・ソンヒョン監督の『Bleak Night』だけでなく、それ以前の短編映画もとても好きでした。シナリオをもらって不思議でもあったし、嬉しかったです」と伝え「勢いのあった撮影現場に感謝したし、とても思い出に残っています」と撮影当時を振り返った。

今回の作品でアン・ジェホンはイ・ジェフン、パク・ジョンミン、チェ・ウシク、パク・ヘスなど演技派俳優たちと共演した。普段から親交があったのだろうか。アン・ジェホンは「ジェフン兄さんは、今回の作品で初めて会いましたが、すぐに仲良くなりました。ジョンミンとは同級生なので友達になりましたが、誕生日はジョンミンが87年3月で、僕は86年3月です。そして、今回ヘス兄さんと共演できて本当に嬉しかったです」と話した。

劇中でブロマンス(男同士の友情)な関係だったギフン役のチェ・ウシクについては「素敵な弟」と絶賛した。アン・ジェホンは「実は、撮影当時は(ブロマンスについて)全然意識していませんでした。ギフンとジャンホは、トムとジェリーみたいに表現するのを恥ずかしがりながら互いを大事に思うところがブロマンスに見えたのだと思います」とし「劇中でギフンに『もう別の部屋を使いたい』と言うけれど、それは長い時間同じ部屋を使っていたという意味です。それだけとても親しい関係だと思います」と言った。

写真=Netflix
最近アン・ジェホンは、Netflixのオリジナルコンテンツ「キングダム2」に特別出演した。ニューシーズンの出演について期待はないだろうか。アン・ジェホンは「『キングダム』のファンとして(シーズン3を)とても期待しているし、僕も(出演については)気になっています。撮影現場の熱気がすごくて、『ここ、すごいな』と思いました」と打ち明けた。

「キングダム」から「狩りの時間」まで、Netflixでアン・ジェホンが出演した作品のリストが増えている。海外のファンについて質問すると、アン・ジェホンは「『トラベラー』の撮影のためにアルゼンチンに行って、とあるパブに行きましたが、従業員が僕のことを知っていました。どの作品で知ったのか気になりました」と答えた。

最後に、「狩りの時間」が俳優アン・ジェホンにとってどのような意味を持つのか質問した。アン・ジェホンは「撮影の度に過激でした。いわゆる道場破りのように、すべての関門が大変で、終わったらすぐ旅行に行きたいと思っていて、実際に行ってきました」と答え、猛烈な現場の雰囲気を振り返った。

アン・ジェホンは「新しい姿を届けることができて意味深かったし、好きな俳優たちと熱く走った現場として記憶に残ると思います」とし「若手俳優たちが極限まで見せた、最善を尽くした作品として残ってほしいです。大切な作品です」と力強く話した。

記者 : キム・ミンジュ