「笑う男」SUPER JUNIOR キュヒョン“偏見を捨てて観ていただけたら嬉しいです”

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写真=Label SJ
SUPER JUNIORのキュヒョンが「笑う男」で約4年ぶりにミュージカルに出演した心境を明かした。

キュヒョンは1月から3月まで、ソウル芸術の殿堂オペラ座で上演される「笑う男」に出演中だ。大文豪ヴィクトル・ユーゴーの名作小説を原作にした「笑う男」は、身分の差別が激しかった17世記イギリスを背景に、恐ろしい怪物の顔をしているが、純粋な心を持ったグウィンプレンの旅をたどりながら、正義と人間性が崩れた世相を批判し、人間の尊厳と平等の価値について深く描く作品だ。

キュヒョンは初公演を終えた後、満足感を感じていると明らかにした。キュヒョンは最近、ソウル三清洞(サムチョンドン)のカフェで行われたインタビューで「間違った考えを持っていたのだと思います。今の時点で初公演を振り返ってみると、すごく下手だったと思います。それほど最近の公演がもっと良いということです。とても良くなったと思います。公演をしながらたくさん勉強になっているし、ますますその状況に入り込んでいます」と話した。

「笑う男」は、キュヒョンが約4年ぶりに出演したミュージカルである。4年余りのブランクにプレッシャーはなかったかという質問に彼は「召集解除後に初めて出演する作品であり、不安がありました。自分にできるのだろうかということが一番心配でした。経験も積んで、後輩もたくさんいるはずなのに、自分が先輩らしい姿を見せることができるか不安でした。久しぶりに立つ舞台なので、自分に大きな役が務められるか不安に思いました」と答えた。

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今回の作品は、キュヒョンにとってどんな意味として残るだろうか。キュヒョンは「自分の満足も重要ですが、自分が満足するよりは、公演を観てくださる何度も回転ドアを回す(何度も観覧する行為)ファンが大切だと思います。今回の作品に対し、多くのファンの方々が好評してくれました。キュヒョン限定の、キュヒョンのミュージカル人生の代表作という言葉もたくさん頂いて、楽しく観てもらっているようで、そういう意味で嬉しいです。僕に合うキャラクターを得たと思います」と話した。

キュヒョンが務めた役は、主人公グウィンプレンである。グウィンプレンは人身売買団コンプラチコスによって奇妙に引き裂かれた口を持つようになった後、ウルシュスが率いる流浪劇団で道化師をしているキャラクターだ。

キュヒョンはユニークな扮装について「扮装をしてみれば分かると思いますが、すると自信が沸いてくるんです。自分が本当に引き裂かれた口を持って生まれた人のように」と話した。また「それがなかったら演技する時もしっくり来ない気分になるけれど、その扮装をしたら堂々と演技することができます。自分が本当にこのような人生を生きた人のように勘違いします。覆面をかぶったような気分です」と明らかにした。

写真=EMKミュージカルカンパニー
キュヒョンは特有の美声と訴えるようなボーカルで、ストーリーの展開と完璧に合わさる歌と演技を披露しているという好評を得ている。笑う顔を持つ道化師として生きているグウィンプレン役に完璧に入り込んで、明るくユーモラスな道化師の姿を見せながら、残酷な世の中で希望と正義を取り戻すために熱い内面のエネルギーを表現する。

キュヒョンが考える「キュウィンプレン」(キュヒョン+グウィンプレン)の魅力は何だろうか。彼は「演出家曰く、キュヒョンのグウィンプレンは、汚れておらず無邪気で明るい人から崩れていくギャップが大きすぎて、後からくる感情が大きくなっていくそうです。その長所を生かさなければと思って、もっと明るく天真爛漫なグウィンプレンを作っていこうと思いました。ジョジアナに会った時、貴族に初めて近くで会って誘惑する場面がありますが、初めてなので困惑して驚いて滑稽な場面が作られると思いました。そういった面をどのようにすれば滑稽に表現することができるか考えました」と説明した。

グウィンプレンと実際の自分で似ている点は何かという質問には「ポジティブな部分は似ています。楽観的なところは似ているけれど、実際に僕はそういうふうにはできないと思います。富と名誉を捨てて、再び戻るのはすごいと思います。小説ではありますが、グウィンプレンのように立ち向かって、あのように話すような勇気が僕にはありません」と答えた。

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グウィンプレンの引き裂かれた口のため人々が偏見を持ったように、人々がキュヒョンに対して持っている偏見は何だと感じているのだろうか。キュヒョンは「最近、ファンの方々だけでなく、一般の観客の方々がたくさん来てくださっているようです。その中には、ミュージカル公演に歌手が何人で、ミュージカル俳優が何人かという話をする方がまだいらっしゃいます。そのような偏見を持つようになった理由もあると思いますが、偏見を捨てて観ていただけたら嬉しいです。ミュージカルをする方の中には、経歴が長い方もたくさんいますし、そうでない方もいます。完全にゼロから始めた方もいるので、そういうことで気に入らない部分があるかもしれないと思いながらも、残念な気持ちもあります」と打ち明けた。

キュヒョンは、今年ミュージカルデビュー11年目になる。2010年の「三銃士」を皮切りに「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」「太陽を抱く月」「雨に唄えば」(原題:「Singin' in the Rain」)「その日々」「ロビン・フッド」「ウェルテル」「モーツァルト!」などに出演して経験を積んできた。

これに対してキュヒョンは、「比較をしてみれば、最初にミュージカルに出演した2010年の『三銃士』『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」「雨に唄えば」の時は、何も知らずにやっていたと思います。あの時は流れるままにやりましたが、今は本当に死にに行く時は死にむかうんだと思ってそのシーンを演技します。本当にこの人々を説得しなければならないという使命感を持って、心を尽くして演技しているという差があります』と話した。

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続いて「いくつか前の作品からそういうことを感じました。『ウェルテル』の時からだったと思います。一緒に演技した二人があまりにもすごい方で、僕は萎縮していました。すぐに入り込んですぐに抜け出すことができる方々とは違って、僕はそれができなかったので、一日中ウェルテルのように過ごそうと思って、すごく憂鬱にしていた。友達は僕が『ウェルテル』をやった時をすごく嫌っていました。傍にいて大変だったみたいです。その後から役に入り込もうとたくさん努力しました」とつけ加えた。

キュヒョンはほとんどの作品で、着実に主演として自身の役割を果たしてきたという好評を得た。主演としてプレッシャーを感じるかという質問には「いつもあります。だからおそらく今、次の作品に対する打ち合わせを事務所でしていますが、止めておこうかなという不安も感じます。自分一人でする公演ではないけれど、とにかく主演を務める公演であるため、チケットが売れなかったら僕も責任感を少し感じます。制作会社にも申し訳ないですし。だからこのようにミュージカルの広報チームから何かしようと言われたら一生懸命にやっています」と答えた。

続いて「そんなプレッシャーが確かにあります。観に来てくださるファンの方々が多いけれど、全席完売になるような人でもないから、どうすればもっと多くの観客に来てもらえるか悩み続けています」と打ち明けた。

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次回作についても打ち明けた。キュヒョンは「次回作の計画があったのですが、僕が元々スポイラー(ネタバレ)もしないし、焦らない性格なので、まだ分かりません。ファンのことも考えなければならないですし。ファンの方々が送ってくれた手紙をよく読みますが、手紙を見たら『お兄さん、ガラガラですよ』というファンもいます」と話した。

続いて「実際、10代のファンの方も増えました。お小遣いを貯めて来てくれるのだから、僕が公演をし過ぎてもダメかなとも思います。もっと人気があったら、チケットが手に入らないはずなのに、チケットが手に入る状況だから、観ようと思えばずっとお金を使って観ることができるから……。正直に言うとやってみたい次回作はすでにあるのですが、元々あまり事前に話をしない方です。決まったら話します」とつけ加えた。

記者 : ファン・ヘジン