「クローゼット」キム・ナムギル“全てすればするほど上手になる…ドラマ、映画を問わず多くのことに取り組みたい”
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キム・ナムギルは最近、ソウル鍾路(チョンノ)区昭格洞(ソギョクドン)のカフェにて、マイデイリーとのインタビューを進めた。
「クローゼット」は、引っ越した新居で娘のイナ(ホ・ユル)が跡形もなく消えた後、娘を探すために乗り出した父親サンウォン(ハ・ジョンウ)のもとに事件の秘密を知っている謎の男ギョンフン(キム・ナムギル)が訪れ、繰り広げられるミステリアスなストーリーを描く。
今年最初のミステリーホラー映画であり“人気俳優”ハ・ジョンウとキム・ナムギルの出会いで、映画ファンの注目を集めている。
特に昨年ドラマ「熱血司祭」で「SBS演技大賞」の大賞に至る8冠を達成したキム・ナムギルは「クローゼット」でギョンフン役を担い、その熱気を継続する見通しだ。
キム・ナムギルが演じたギョンフンのキャラクターは、長い時間にわたり行方不明の子供の行方を追う人物である。クローゼットの謎を解明するため、サンウォンに接近し、彼が打ち明けるクローゼットの真実はイナの失踪を新たな局面へと導く。
キム・ナムギルは演技だけでなく、腕に刻まれたタトゥーの模様、不思議な雰囲気を醸し出すメガネなど、キャラクターの外的な部分と、ワイヤー演技のようなディテールの状況的設定まで直接、数々のアイデアを出して、高いシンクロ率で役どころを完成させた。

続いて「最初からハ・ジョンウ兄さんと話していたのが、大げさにホラー映画を作らないことでした。過度に驚いたり恐ろしい表情をつくったりすることはやめようと話しました」とし「兄さんと常にそんな話をしました。作品をどのようにうまく作ったらいいのかという悩みでした。最終的には、人々にこのような素材に多くの関心を持ってもらうようにするには、うまく作ること、それしかありません。多くの人が共感できたら、拡張することができると考えました。それで『クローゼット』を単にジャンル的な部分に偏らせないように、思いを一つにしました」と明らかにした。
彼は「ジャンル的な部分にカラーを持っていくのか、それとも社会告発的なものを追求するのか意見が分かれましたが、最終的には、このようなことは置いておいて、人の話をしようという意図がありました。ミステリーの原因は科学的に証明されていないことにあるというよりも、結局のところ、人から探しました」と共感度を強調した。
キム・ナムギルは「なのでこの映画は、無理やりやわざと驚かせる装置的な要素を使わないように気を使いました。(作品を見る人が)ビクビクしながらすっきりしない思いで見る気持ちを最大限に持たせないようにしようという話をしました」と付け加えた。

加えてキム・ナムギルは「幽霊を100%信じているわけではありませんが時折、悪寒が走る時があります」とし「他のことは分かりませんが、一人でエレベーターに乗るときに怖くて、階段で上がったりします。一人で大きく歌を歌いながらジャンプして行きます。そんなことを信じていたため、ホラー映画をよく見ることができませんでした」と話して、笑いを誘ったりした。

親しい年上俳優ハ・ジョンウとの初めての共演に対しては「兄さんは現場や外でも、にぎやかです。僕は本当にこの世でにぎやかなのが一番嫌いです。静かなのがいいです」と冗談を言って笑った。
キム・ナムギルは「演技をあのように適当にしてもいいのかなと思いました」といたずらっぽく話しながらも「しかし、その中で全体的なバランスが良いと思いました。すごいです」と絶賛を惜しまなかった。

「僕に勇気をくれた仲間たちのおかげで賞を受賞しましたが、彼らの前でその労いをすることができるという意味自体が嬉しかったです」と語った。彼は「賞における意味が良いという思いが大きかったです」と謙遜した。
彼は「そのような意味で、今回の『熱血司祭』の受賞が『善徳女王』の時とは感慨が異なる感じです」とし「その後も結果論に振り回されない性格だと思いましたが、今振り返ってみると、過去にもたくさん揺れました。なぜなら若くもありましたし、作品を選ぶ選択基準や幅が多くありませんでした。今は多くのことに関して、心を楽にしました」と成熟した心構えを見せた。

続いて「そのように成績に欲を出したのは、そうして初めて“次”があると考えたからです。今とは成功の基準が異なっていました。今は成功への執着よりも、責任につながっています。僕と(作品を)共にした仲間たちとスタッフ、僕が選んだ作品に対する責任です」と述べた。

キム・ナムギルは「今は映画やドラマ、興行成績に対する負担感はありませんが、基本的に『恥ずかしくないように作ろう』という決意をつねに守ろうと努力しています。スタッフや同僚と集まった時、いつも言う言葉です。僕たちがお互いのフィルモグラフィーについて話した時に、誇らしげに言うことができるだけのものを作ろうということです。最近では、どれが正解かはよく分かりませんが、数値的なものよりも『良い作品を見た』ということが一番優先ではないかと思いました。だから大賞をいただいたとしても、変わったことは大きくありません。変わったことがあったとしたら、年を取ってしわが増えているぐらいだと思います」と伝えた。

次回作については「チョン・ウソンの演出作『保護者』に出演します。ジャンルはノワールものです。新鮮でもあり、俳優として見せたいキャラクターなので、一緒にやってみたいという思いがしました」と語った。
記者 : キム・ナラ