「ヒットマン」イ・イギョン“30代は20代の経験をもとに何でもやってみたい”

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写真=ロッテエンターテインメント
イ・イギョンは最近、ソウル三清洞(サムチョンドン)のカフェで行われたインタビューで、「チョン・ジュノ先輩のドラマ『家門の栄光』を観て育ったけれど、共演することができて“家門の栄光”です。チョン・ジュノ先輩、クォン・サンウ先輩と僕がポスターに一緒に写っているのが不思議です」と話し笑った。

アクションコメディ映画「ヒットマン」(監督:チェ・ウォンソプ、提供・配給:ロッテエンターテインメント、製作:VERY GOOD STUDIO)でチョル(イ・イギョン)は、先輩のジュン(クォン・サンウ)を尊敬して慕う人物である。

ジュンが事故で亡くなり、チョルは彼に次ぐ次世代秘密要員として任務を忠実に遂行する。

ドラマ「ゆれながら咲く花」(2012年)、「ゴー・バック夫婦」(2017)、「ウラチャチャワイキキ」(2018)シリーズを通じて、コミカルなイメージを見せたイ・イギョンは、「ヒットマン」のキャラクターであるチョルがジュンを尊敬するように、コメディ演技に定評のある先輩クォン・サンウとチョン・ジュノを、俳優として尊敬しているという。

彼らと同じフレームに収められた時、違和感がないように10kgも体重を増量したというが、特技を生かしてコミカルな姿を最大限に引き上げたイ・イギョンは、「ヒットマン」で期待の俳優である。

彼は、国家情報院の末っ子要員チョル役を務め、伝説のエース要員ジュン役のクォン・サンウ、国家情報院内の悪魔教官ドクギュ役のチョン・ジュノと共演した。

チェ・ウォンソプ監督から直接キャスティングのオファーを受けた彼は、「監督に会いたいと言われて、オフィスに行きました。監督は僕が出演した『ウラチャチャワイキキ』と映画『赤ちゃんと僕』を全部観てくれていました。僕が持っている相反するイメージもご存知で、有り難かったです。僕がこの先輩たちと共演するのに、断る理由はありませんでした」とし、出演を決めた過程を伝えた。

ウェブ漫画作家ジュンの隠された過去が意図せずに明らかになり、彼が国家情報院とテロリスト集団のダブルターゲットになってから繰り広げられる迫力あふれるアクションが観客に強烈な快感を与えて、ストーリーの豊富な楽しさを与える。

イ・イギョンは「僕がしたアクションは少し残念だったりもしますが、映画全体を見たらクォン・サンウ先輩がものすごく活躍されています。僕もアクションスクールに通いながら習ったのですが、(難しい部分は)代役を使ったりもしました。映画の中で、ガスマスクをかぶるシーンがあるのですが、完成した映画を見たら僕がやったのか、代役がやったのか分かりません(笑)。コメディ、アクションを全てしましたが、次にアクションをする時は、自分の顔を出したいです」と話した。

続いて、イ・イギョンは「チョルは国家情報院の末っ子暗殺要員としてエースだ。ドラマを撮影ている時は65kgほどで、今は73kgで1~2kgは増えたり減ったりしています。チョン・ジュノ先輩とクォン・サンウ先輩は背が高くて体格がいいので、僕が彼らの横に立った時に痩せていたらいけないと思いました。運動をたくさんしたわけではありませんが、体を大きくしました。隣に立った時、自分だけ痩せていると似合わないと思ったからです。一緒にいることをイメージしながら、体を大きくしました」と、チョルのキャラクターを準備した過程を明かした。

イ・イギョンは、ドラマを通じて得た経験と貫禄を「ヒットマン」で発揮した。準備された台本だけに頼るのではなく、現場の状況によって様々なアドリブをしたという。

「リハーサルで準備したアドリブ演技をしましたが、実際に現場で『ここでこれをしたら良さそうだ』と思ってセリフを言ったのですが、先輩たちが全部受け入れてくれました。だから、完成版が台本よりもっと面白かったと思います。演技が好きなので活動していますが、時には仕事に行くという気分になることもあります。ですが、『ヒットマン』の現場はそんなふうには思いませんでした」

イ・イギョンは、自身だけのコメディ演技の秘訣について「『残酷な怪物たち』という映画を撮ったけれど、(制作を務めた)キム・フィ監督から『コメディをしろ』と言われました。僕に『生まれつきのコメディの素質がある』と言われました。当時はどういう意味か分からなかったのですが、後になって少しながら理解できるようになりました。自分が上手くやっているのかどうかまだ分かりませんが、それでも長所だと思っています」と答えた。

デビュー8年目を迎えたイ・イギョンの希望は、「どんなジャンルに出演しても、人々にキャラクターとして自然に受け入れてもらえるように演技することだ」と語る。

「今まで演技をしながら良かったと思っているのは、演技的に指摘されたことがないということです。それだけでも大きな慰めを得ています。例えば、刃物を売る人が刃を研ぐのが下手だと言われたら、何もかもを失った気分になると思います。演技をする俳優も同じです。僕はコメディも正劇(シリアスで深みのある内容を扱った作品)も、どんなジャンルを演じても、観る方々に受け入れてもらえるような演技をする俳優になるのが目標です。バラエティは流れに任せています(笑)。最近は俳優活動とバラエティを並行するのが良いという方もいるし、そうではないという方もいますから。正解はないので、自身にどちらが合っているか分かりませんが、とにかくできるということだけでも嬉しいです」

また、「20代は様々な経験をしようというのが目標だったし、30代にはその経験をもとに何でもやってみようと思いました。これから迫ってくる40代には、経験をもとに(生活が)安定してほしいと思います。50代についてはまだ考えていませんが、すべてを耕しておこうと思っています。今年はさまざまな挑戦をして、来年はもっと多くのことをしたいです」と明らかにした。

記者 : キム・ボラ