Vol.2 ― “日韓グループ出身”JG、除隊後に日本でしたいことは?「沖縄、京都…2人で旅行を満喫したい」

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日韓合同のボーイズグループBEE SHAFULL時代から数えると7年間、日本で歌手活動をしてきた「JG」ことJOONHO&GYUMIN(ジュノ&ギュミン)。このたび兵役のため、2年間日本を離れることになった2人が、昨年12月11日に新宿でラストライブを開催し、その楽屋でインタビューを実施。

ラストライブを控え「いつもと同じ。来てくれた皆さんを楽しませて思い出に残るステージを作りたい」(ジュノ)、「まだ始まってもいないのに、もううるっときてます(笑)。途中で泣かないようにしないと」(ギュミン)と語った2人。今だから言えるあんなこと、こんなこと。日本活動の苦労話、兵役でのエピソード、日本ファンへの想い……。日本語ペラペラ、本音炸裂の爆笑インタビュー後編をお届けする。

【インタビュー】Vol.1 ― “日韓グループ出身”JG、日本に来てよかったこと?「応援してくれるファンの皆さんがいて…出会えたことが嬉しい」

【PHOTO】“日韓グループ出身”JG、ユニット結成のきっかけはジュノ?「ギュミンと一緒にやりたくて…」

――すこし踏み込んだ話を聞きますが、これまで活動する中で経済的な苦労はありましたか?

ジュノ:かなりありました! ごはんを食べるのにも困っていました。お金の感覚が分かってなかったのと計画性がなかったせいで、ひどい時はおにぎり3つで1日を過ごしたり、クレジットカードに400円しかなかったり。僕には妹が2人いるんですが、日本に遊びに来たときに、お金がない僕はマネージャーからお金を借りました。そのとき「僕が日本で成功していたら妹たちに美味しいものをもっとご馳走してあげられたのに」と思いました。その悔しさが今に繋がっている気がします。

ギュミン:僕もジュノと同じで、節約したり貯金したりということが苦手で、お金が入ってくると早めに使ってしまって。困って親に電話したり、ぎりぎりの生活をしていました。明日給料が入ってくるのに今日電車に乗るお金がなくて、家中の小銭を集めて電車に乗ったこともありました。なぜかというと、レッスン場が遠くて、行って帰るだけで1000円かかったんですよ!

ジュノ:そうそう。1000円はきつかったです。その上、僕の場合は、韓国に3ヶ月帰ってたときに車がないとできない仕事をすることになって。ひょっとしたらもう日本に戻れないかもしれなかったし、父親にいい恰好をしたかったしで、中古の安い車を買っちゃったんですよ(笑)。そのローンも払わないといけなくて、本当に大変だったな、あのとき。

ギュミン:「今日だけ、今日だけどうにか乗り越えさせてください」と、よく手を合わせてました(笑)。

ジュノ:今でも忘れられない面白いエピソードもあります。LINE LIVEで生配信をやっていたとき、韓国でいうモッパン(美味しそうにたくさん食べる番組のこと)の配信をすることになりました。築地の海鮮丼屋さんに行って、僕はウニ丼、ギュミンは海鮮丼を頼んだんですけど、一口食べたとたん涙が出ちゃって(爆笑)。美味しすぎるのもあったけど、「ああ、僕たちもようやくこういうものが食べられるようになったんだ」と思ったら感激しちゃったんですよね。

――それがいつ頃?

ジュノ&ギュミン:1年半前です。

――わりと最近じゃないですか。

ジュノ:はい。でも、今の事務所に出会えてからは、経済的な問題もどんどん解決されて、今年は両親に仕送りすることもできるようになりました。それはもう本当に感謝しています。正直、社長の洋平さん(PaniCrewのYOHEYこと佐々木洋平)が、僕たちの家族まで背負っているということじゃないですか。いつか絶対に恩返ししたいと思っています。

「入隊への不安はない…早く日本でも活動したい」

――グループでのデビュー、数々のミッション遂行、活動休止、JGとしての再スタート、ビザ問題といろいろな苦労を経て、TikTokのフォロワーも160万人を突破して、さあこれからだという今、このタイミングで兵役というのは……。

ギュミン:やっぱり悔しいです! なんで今なんだろうと思うし、「乗り越えても乗り越えても壁って出てくるんだ」と思いました。兵役を終えて帰ってきても「人生の壁に最後はないんだ」と覚悟しています。

ジュノ:これからも壁はあると思うので、今までのように乗り越えてもっと大きくなっていくしかないですね。僕たちにとって兵役は一番大きい壁です。以前より短くなったとはいえ、やはり1年半は長いです。

――兵役への不安はありますか?

ギュミン:不安とか心配は正直ないです。今までも宿舎だったので共同生活には慣れているし「きつそう、ヤバそう」というのはなくて、とにかく戻ってきてから、また活動を始めることだけを考えています。

ジュノ:僕も不安は正直ないですね。日本に帰ってきたらすぐに仕事ができるように環境も整えていくので、戻ってからの心配もしていません。ただ、少し長いかなと思うだけ(笑)。

――軍隊に行っている間にしたいことはありますか?

ギュミン:筋トレを頑張ります。僕は末っ子で可愛いイメージがあるじゃないですか。今までが100%子どもっぽかったとしたら、30%は大人っぽい感じになりたい。ムキムキになって帰ってきたいです!

ジュノ:僕は英語を勉強したい。TikTokも海外のユーザーが多いし、僕たちを好きになってくれた人たちも海外の方が多いので、これからは英語をしゃべれないとダメだなと思っていて。自分の中での課題ですね。

除隊後に日本でしたいこと?「沖縄、京都…2人で旅行を満喫したい」

――軍隊では、芸能活動のできる部署を希望されるのでしょうか?

ジュノ:いいえ。そういう兵役の方法もありますが、僕はわざわざやることではないかな、と。それよりは普通の部署で普段とは違うことを経験したり勉強したりして、あらためて歌の楽しさや大切さを感じることが大事だと思っています。

ギュミン:僕もジュノとまったく同じ考えです! 7年間一緒にいて、どんどん考え方が似てきているんですよ。最近特にそれが多くなってビックリしています。

――2年後、日本に戻ってきたら何をしたいですか?

ギュミン:今までは日本で仕事するときにビザの問題や兵役があって、韓国人、外国人としての限界があったと思うんです。それを僕たちが頑張って広げたい。音楽の力で日韓がひとつになって楽しめるライブとかがしたいです。戻ってきたらいろんな仕事やジャンルの演技にも挑戦してみたい。日韓の架け橋になって日本で有名になりたいです。

ジュノ:僕は帰ってきたらとりあえず旅行で日本を満喫してから、ライブで皆さんといろいろしゃべりたいです。歌も歌いたいけど話したい(笑)。旅行はまずはギュミンと沖縄ですね。前に行ったとき仕事で一泊だったから。あとは、京都とか色んな地方を回ってみたいです。

――最近は軍隊でもスマホの規制が緩和されたそうですが、兵役中にお互いに連絡は?

ギュミン:しないですよ! もしもジュノが厳しいところに配属されたら、僕は毎日電話して「せいぜい頑張れよ~」とか言ってイジメると思うんですけど(笑)。もし逆になったらジュノが電話してくると思う(笑)。でもお互いに「会いたいな」とかいう電話はしないですね。家族がわざわざ電話で「会いたい」と言わないのと同じです。軍隊の話は弟からもいろいろ聞いていて、先に軍隊に行った友達は肩を怒らせて自慢してくるんです(笑)。弟は冷静にアドバイスしてくれるからまだ聞けるんですけど。

ジュノ:友達の兵役の話はきりがないんですよ。(冷たい表情で)「お前の軍隊話なんか興味ないし」(爆笑)。

――でも、2人は帰ってきたら軍隊話しますよね?

ギュミン:もちろん! 1年間はライブでしゃべり倒します(笑)。どっちがきつかったとか、僕の場合はこうだったとか。で、うんざりしたファンに「もういいよ、その話。聞きたくない」って言われちゃう(爆笑)。

――2人の夢を聞かせてください。

ジュノ:目標と夢は違うと思うので、夢を語りますね。JGとしての夢は、日本の音楽界で、歌手として記憶に残るレジェント的な存在になりたい。「JGすごかったぞ」「JGは神」と言われるような存在に。個人としての夢は、人生を楽しんで、20年後に景色のいいところでファンの皆さんと「いろんなことがあったね~」と一緒に笑って話せるディナーショーみたいなことをしたいです。そのとき僕は47歳ですね。

ギュミン:僕の夢は歌手として歌で認められることです。それから新しく演技に挑戦して、俳優としての姿を見せたい。JGとしては日本で成功して、JGという名前を有名にして、日韓の間の壁を壊して、両国の架け橋になれるよう頑張りたいです。

「ファンとずっと一緒に人生を過ごしていきたい」

――7年間日本活動をされてきただけに、「日韓の架け橋」という言葉に真実味がありますね。

ジュノ:メディアでは日韓関係についてもいろいろ報じられていますが、政治は政治、僕たちは音楽が好きな人たちなので、関係ないかなと思います。韓国人が日本のファンの前で日本語で歌って、結局僕たちは仲良くしているじゃないですか。だからこれからも大丈夫だと思っています。もしも音楽ができなくなったりしたらそれは問題ですけど、基本的には気にしてません。これから先どんな壁が出てきても、ひとつずつ乗り越えていくつもりです。

ギュミン:僕も同じ考えです。僕たちは僕たちで頑張ってる。僕たちのその努力でお互いの国がもっと仲良くなれたらいいなと思っています。

――最後に日本で何を食べて韓国に帰りたいですか?

ジュノ:うーん。日本にしかないもの。たくさんあるけど、とんこつラーメンかな。

ギュミン:僕は日高屋のからあげ定食。サービス券があると大盛りになるんです。今切らしちゃってるんですよ、誰かサービス券譲ってくれませんか?(爆笑)。

――締めくくりにファンへのメッセージをお願いします。

ジュノ:最後じゃないし、すぐ戻ってくるので。心配せず、涙を流すときがあっても、なるべく明るく、元気で待っていてください。今までの7年間、僕たちに愛情を注いでくれて、成長させてくれて育ててくれて、ありがとう。大好きだよ、これからも一緒だよ。

ギュミン:ファンの皆さんがいたから僕たちがここまで来られて、成長できたし、いろいろ楽しかったし、すべてのことは皆さんのおかげです。これからも皆さんのために頑張って、ずっと一緒に人生を過ごしていきたいです。

取材:望月美寿/撮影:久保田司

■リリース情報
4thシングル「砂時計」
好評発売中

〇CD(通常版)
価格:¥1,800+税

<収録曲>
1.砂時計
2.The Way
3.DOOR

■関連サイト
JG公式ホームページ:http://www.jgfb.jp/

記者 : Kstyle編集部