「失われた殺人の記憶」イ・シオン“何もかもうまくいかなかった時…ソ・イングクの言葉が大きく響いた”

Newsen |

写真=kth
イ・シオンがソ・イングクに感謝の気持ちを伝えた。

韓国で上映中の映画「失われた殺人の記憶」(監督:キム・ハラ)に出演した俳優イ・シオンは、最近、Newsenとのインタビューで親友ソ・イングクから感動を受けたエピソードを公開した。

「失われた殺人の記憶」は、飲酒で前日の記憶を失った男性が妻を殺した犯人として追い込まれることから繰り広げられる死闘を描くブラックアウト(一時的記憶喪失)スリラー映画で、イ・シオンは人生がこじれてしまった夫に扮し、ストーリーを引っ張っていく。

イ・シオンは「劇中人物のように『人生が思い通りにいかない』と思ったことがあるか」という質問に「デビュー直後からずっとそうだったと思います」と語り始めた。イ・シオンは2009年、MBCドラマ「チング~愛と友情の絆~」でデビューした。

イ・シオンは「主演としてデビューしましたが、撮影時、先輩たちはもちろん、現場にいる皆さんが『これが終われば、もう主演になれないかもしれない』とよく言っていました。正直に僕も人間だから一方では『まさか』とも思ったのですが、ある程度の準備はしておきました」とし「ところが本当にその通りになって、その時から浮き沈みが激しかったです。何をしてもうまくいかなかった時もありましたし、思った以上にうまくいった時期もありました。本当に大変。デビューしたらもっと大変になるという話はこういうことだったんだと思いました。デビューさえすれば全てが終わると思っていました」と答えた。イ・シオンは厳しい時、生計を立てることさえ難しかったと振り返った。俳優なら皆、かなり儲かるだろうと思われると思いますが、1年間コンビニでバイトした方がずっといいと思ったこともあります」と伝えた。

そしてイ・シオンは「ひとつ確かなことは、こんなにうまくいかないとは……と思った時、tvNドラマ『応答せよ1997』に出会ったことです」と今の自身を可能にした「応答せよ1997」について言及した。

そんな大変な時期にイ・シオンを支えてくれたのは「応答せよ1997」で共演したソ・イングクだった。イ・シオンは「そういった方々はとても多いですが、覚えている人がたった一人います」とし「僕とソ・イングクは彼の家でお酒を飲みました。とにかく僕が兄で、イングクもこれといったものはなかったです。あの時、僕が一度泣いたことがあります。お酒を飲みながら『本当にしんどい。僕たちがこれをやってうまくいくだろうか? これがダメならお金もないし、これからどうすればいいのか』と訴えました。その時、イングクが強く『うまくいくと思う』という希望を僕に与えてくれました。『それが今からだ』と言っていたのですが、本当に感動しました。おそらく(その言葉が)僕に大きく響いたんだと思います。自信がなくなった時、イングクがもう一度希望を与えてくれたと思います」と打ち明けた。

続けてイ・シオンは「同じ会社だからじゃないです。同じ会社にいる理由も僕がとても好きで大切にしてるから……もちろんよく会わないけど」と冗談を言い、笑いを誘った。

また、臆病でMBCバラエティ番組「私は一人で暮らす」に一緒に出演しているハン・ヘジンの電話番号も1年半が経ってから知り、パク・ナレとも会ってから8ヶ月が経ってからタメ口を使うようになったという。

最高の俳優になるためには自身がもっとうまく演技するしかないというイ・シオンは「2020年にはドラマ『カンテク~運命の愛~』の撮影でもっと忙しくなると思います。今年は、これまでお見せしたことのない異なる姿をお見せしたいと思います」と新しい姿を見せたいという意欲を示した。

記者 : パク・アルム