Heize、5thミニアルバム「晩秋」をリリース“私のすべての歌は経験談…勘違いした人もいる”

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写真=STUDIO BLUE
アイドルグループのメンバーからソロアーティストまで、韓国の音楽シーンで曲を書いて歌を歌うシンガーソングライターは多い。歌手Heizeもその中の一人だ。しかし、Heizeは詳しい状況や率直でストレートな歌詞を曲に合わせているという点から、一目置かれている。最近、ソウル麻浦(マポ)区のカフェで会ったHeizeは、以下のように自身の強みをよく知っていた。

「あまりにも個人的な話は隠したいかもしれないですが、私は本当に日記のように全て書きます。隠すことはありません。すべてを打ち明ける、すべてを見せるシンガーソングライターだと言われたいです。今でも『自ら曲を書いているか?』という質問を受けることが多いので、私は『自分自身の話を元に自ら曲を書いている』と、もっと伝えるべきだと感じています」

最近発売された5thミニアルバム「晩秋」も、自身の経験談や話で埋め尽くした。特にダブルタイトル曲の一つである「晩秋」は、長い時間を共にした恋人に他の人ができたことを直感した女性が、別れを告げられる前に関係を整理しようとする状況を描いているが、これもHeizeの実話が全般的に反映されている。

Heizeは「この歌が発売されると、曲のストーリーの当事者はきっと自分だと分かるでしょう。今まで曲の主人公から連絡があったことはないですが、(自分の話だと)勘違いした人はいます。大学生の時、恋愛とは言えない恋愛をした人が、友人たちに『Heizeが僕の話で歌を書いた。僕を懐かしく思っている』と言ったとか」と明かした。

本人が経験したことを歌詞で書くと、さらに深い感性を届けることはできても、その一方で世間にその印象を与えてしまうことになるかもしれない。これについてHeizeは「私は構わないが、歌の主人公には申し訳ない気持ちです」と言った。

続けて「もちろん、人々は歌の主人公が誰か分からないと思いますが、とりあえず公開されるわけですから、その点で危険な部分があると思います。しかし、それが私の歌を書く方法なので続けています。別れて悲しくて泣きながらも、歌詞を書いたことがあります。自分でも『厳しい』『ひどい』と思いました」と明かした。

ソウルに上京し音楽を始めるまで、Mnet「UNPRETTY RAP STAR 2」に出演するまで、たくさんの苦難があったというHeize。大学時代、学校の成績はあまりよくなかったが、父に上京を許してもらうために学科の首席を手にしたという。自ら「私は厳しい人」と感じたもう一つの瞬間でもあった。

また、Heizeは「頑張りました。1日1時間しか寝ず、勉強をしました。ソウルに来てからもアルバイトを本当にたくさんしました。結局、音楽よりアルバイトに多くの時間を使うようになって。また、アルバムを出しても私の名前を世間に知らせることはできませんでした。『やりたいのを全部やってみたから、故郷に戻って就職しよう』と思っていた頃、『UNPRETTY RAP STAR 2』から連絡がありました。その時のチャンスを活かし、今まで続いています」

“音源クイーン”と呼ばれ、人々に愛されているHeizeにもそれなりの悩みはとても多い。新しい試みに臨みたくても、人々が期待していることを裏切ってあまりにも違う方向に進んではいけないと常に思っている。

そんなHeizeは「フィードバックの影響を多く受けています。新しいスタイルの曲を出した時に『方向性が違いすぎ』という反応と『You, Clouds, Rain』のような歌を聞きたいという反応がありました。けれど、似たような歌を何回も出すと退屈だと思うかもしれません。その枠の中で、違うけれど私の色が入っている音楽を作るべきなのですが、簡単ではありません」と明かした。

今回のアルバムは、歌詞とメロディーの流れはHeizeの色で表現しながらもジャンルだけ少しアレンジした結果だ。これまでずっとやってみたかった“レトロシティポップ”に挑戦したHeizeは「少しいい感じです」と満足していた。

Heizeはこれまで寂しい感性が感じられる曲をたくさん発表してきたが、実際の性格は全く違うと打ち明けた。あまり寂しがらない明るい性格だが、それとは対照的に雨の日と寂しい季節を代表する秋が好きだと言い、恥ずかしそうに笑った。

続いて「昔から聴いて育った音楽の影響だと思います。幼い頃から、母はリビングのオーディオにユン・サン、イ・ムンセ、シン・スンフン、イ・ジョク、ユ・ヒヨル先輩の音楽をかけていました。そこで、私の音楽にもそのような感性が入っているんだと思います」

長いブランクなく、着実に新曲を発売してきたHeize。個人的なストーリーを曲の題材にしているため、インスピレーションが絶えるかもしれないという心配もあるが、まだ大きなスランプに陥ったことはない。依然曲を作ることが興味津々で楽しいと話し、これからも引き続き頑張っていくと予告した。

最後に「今までのように頑張って走れる時期が長くないことは知っています。きっと、今後懐かしがる時期だと思います。なのでさらに楽しく、幸せに思って作業しています。今回のアルバムのマスタリングが終わった直後から、引き続き他の曲を作っていきます。あまりにも頻繁に出ているのではと思いますが、今後も頑張って歌を作って歌います。期待してください」と話した。

記者 : キム・ミンジ