ありえないデマから結婚説まで…韓国芸能界のフェイクニュースに困惑するスターたち

OSEN |

写真=各事務所

芸能界では多くの“説”がスターたちを笑わせ、泣かせる。過去にも存在はしたが、SNSとYouTubeの発達により、最近特に問題化している“偽ニュース”。その弊害を調べてみた。

タレントのホン・ソクチョンは、自身について語られたYouTubeの偽ニュースに怒り、先月自身のInstagramに「最近いろんなYouTubeが多いというけれど、こういうものはちょっと名誉毀損で告訴したほうがいいかも」という書き込みを残して注目を集めた。同時に掲載した写真には、ホン・ソクチョンをタイトルに、パネラーたちが同性愛について話している様子が収められていた。

彼は「なんてひどい放送。あれこれつぎ足して、間違った情報を事実のように言っておきながら、ファンだと言って応援するって。脚本家もいるはずなのに。出演陣も制作陣も、電話一本、DMの1行ででも聞いて確認してから放送しなければならないだろう。偽ニュースの被害に遭ったら気分が悪いだろうという言葉が理解できるね」とし、怒りを露わにした。また、再生回数が10万回ほどのこの番組を見て、人々に全てが真実だと思われるのではないかと不安だとも伝えた(現在は削除済み)。

女優キム・ソヒョンは、偽の結婚説に苦しめられた。本人によると、会ったこともない相手だという。

キム・ソヒョンには昨年8月、俳優イ・ミヌとの結婚説が浮上した。二人はウィキペディア(Wikipedia)のプロフィールに互いが配偶者であると表記され、結婚説が浮上した。ウィキペディアには、二人が10月6日に結婚式を挙げる予定だという詳しい内容まで公開され、結婚説を有力にした。しかし、イ・ミヌとキム・ソヒョンの双方は「とんでもないデマだ」と結婚説を一蹴した。イ・ミヌとキム・ソヒョンの事務所はいずれも「結婚説は完全に事実無根だ」と否定した。

その後、キム・ソヒョンは自身のInstagramに「周りは、すでに終わったことだから忘れるようにと言います。でも私は自分のことであるためか、ただやり過ごすのは難しいです。会ったこともない方と浮上した結婚説が、あまりにもとんでもなくて、あれこれと調べてみました。誰かが私とイ・ミヌさんが結婚するという内容でウィキペディアを修正し、その内容が政治チームを通じて芸能チームに行ったらしいです。チラシ(世間の噂などが記載されているゴシップ情報)が飛び交う芸能界だといいますが、これはそれよりももっとひどいと思います。みんな笑い飛ばすようにと言いますが、私は笑えません。どうしましょう? いろんなことを考えさせられる夜です」と不快な気持ちを表した(現在は削除済み)。

女優チャン・ナラとキム・ナムギルも、根も葉もない結婚説に巻き込まれた。

8月、オンラインコミュニティを中心にキム・ナムギルとチャン・ナラが7年の交際の末、11月に結婚するという話が広がったが、これは事実ではなかった。その後、キム・ナムギル側は「結婚説は根拠のない悪質なキャプチャーの操作であると判断される。最初の流布者を見つけて厳正に対応する」とコメントした。またチャン・ナラも自身のSNSに「本当にひどいです。誰かによって書かれた根も葉もない適当な文章が、一夜にして事実のように思われ、話されています。理由も根拠もなくからかわれている気分です。これからもこのようなことが続くのではないかと怖い思いまでしています。(キム・ナムギルとは)個人的にお会いしたこともなく、連絡先も分かりません」と伝えた(現在は削除済み)。

チャン・ナラは結婚説の被害を2回も経験した芸能人でもある。2017年6月には、後輩俳優パク・ボゴムとの結婚説が報道されたのだ。当時パク・ボゴムの所属事務所は「確認する必要もない。対応する価値もない、根拠のない話だ」と言い切り、チャン・ナラ側も「とんでもない内容が出回っているが、結婚説は全く事実ではない」と否定した。

とんでもない死亡説が浮上した芸能人もいる。

女優キム・アジュンには、昨年8月に死亡説が浮上して人々を驚かせた。まずネット上にキム・アジュンが死亡したという内容が書かれた出所不明の噂が出回り、これに対して所属事務所が「チラシの内容は事実ではなく、キム・アジュンは現在スケジュールをこなしている」と公式コメントを発表するに至った。このようにキム・アジュンの死亡説は、デマによるハプニングで終わったが、出所不明の死亡デマは初めてではなかった。

長い間、KBS「全国のど自慢」のMCを務めて大きな支持を得ているタレントのソン・ヘも、死亡説に苦しめられた。当時ソン・ヘは「長生きしろという意味でそんなものを掲載したんじゃないかと思う。専門医たちは私の寿命を120歳だと言った」と話したが、とんでもない死亡説は大衆の怒りを買った。

写真=番組画面キャプチャー
トロット(韓国の演歌)歌手チュ・ヒョンミにも、かつてエイズによる死亡説が浮上したことがある。彼女はテレビ番組で「悪意のある記事だった。確認もせずに記事を書いた。結婚して7年ほど休んだら、エイズでの死亡説が出た」と悔しさを吐露した。

写真=番組画面キャプチャー
女優キム・ヘジョンについても、2015年に交通事故で死亡したというデマがあった。その後キム・ヘジョンはテレビ番組で「同姓同名の女優が数年前に交通事故で亡くなられたが、その方の写真を掲載すべきなのに、私の写真を掲載して「キム・ヘジョン死亡」と言われて、人々が大変驚いた。本当に呆れた。一生懸命生きている人に『こうやって死んだ』と言っておいて、最後には確認してみたら違ったと言うので、無礼すぎると思う」と吐露した。

歌手イ・ヒョリも死亡説で被害を被ったことがある。2011年にイ・ヒョリは、SNS上で「イ・ヒョリが自宅で遺体で発見された」という噂が広がったことがある。このいたずら投稿は「イ・ヒョリ死亡説」に変わって急速に広がった。これに対してイ・ヒョリは、自身のSNSに「私はこのように両目を開けて、長生きしようと運動中なのに、ある人が死亡説を広めた。面白くもないし、意味もない冗談」と厳しく指摘した。

またモデル兼女優のピョン・ジョンスは2003年、ある女子大生が「ピョン・ジョンス、交通事故で死亡」という嘘の記事を書いてインターネットに広め、被害を被った。当時ピョン・ジョンスは死亡説に関連し、深刻な精神的苦痛を訴えて番組で涙を見せ、ショックでしばらくインターネットも見なかったと明かした。彼女は自身の死亡説を流布したネットユーザーを名誉毀損で告訴した。

写真=番組画面キャプチャー
脳腫瘍で闘病しながら過酷な時間を過ごした女優イ・ウィジョンも死亡説に苦しめられた。ある番組でイ・ウィジョンは、自身の死亡説について「私もとてもびっくりした。まだ私の名前を検索したら、“死亡”と出てくる。さっきも見た」と打ち明けた。

ファンたちを混乱させる近況についての偽ニュースもある。

最近あるマスコミは、キム・ウビンが自身のSNSに近況写真を掲載したとして、彼の元気な姿が際立つと報道して話題を集めた。しかし、キム・ウビン側はすぐにこれに対して「当該アカウントはキム・ウビンのSNSではない。キム・ウビンがSNSをしていないということは、以前から言ってきたことだ」と説明した。また「公開された写真も過去の写真だ」とつけ加えた。結果的にこれは、他人のアカウントが作った“偽ニュース”だったのだ。

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記者 : チェ・ナヨン