キム・ナムギル、話題の主演作「熱血司祭」が7月より日本で先行放送!“日本のゲームセンターが好き”

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キム・ナムギル主演の話題作「熱血司祭」が、KNTVにて7月に第1話先行放送、8月より日本初放送スタートすることが決定した。本作は韓国で高視聴率を記録し、シーズン2も期待されているアクションドラマだ。今回日本での初放送を記念して、主演をつとめたキム・ナムギルのオフィシャルインタビューがKstyleに到着! 撮影の裏話から、日本の話までたっぷりと語ってくれた。

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――KNTVで「熱血司祭」が7月に第1話先行放送、8月から本放送がスタートします。今のお気持ちは?

キム・ナムギル:今作は、今私たちが暮らしている社会で、人々が持っている正義に反していたり、不条理な鬱憤をスカッと吹き飛ばせる要素を持ったドラマです。日本にもこのようなドラマがあるかと思いますが、韓国では神父が主題となっているドラマは初めてでした。日本の視聴者の皆さんにも楽しんでいただけると思います。

――演じられた役柄のご紹介をお願いします。

キム・ナムギル:私が演じた役は、キム・ヘイルという神父なんですが、特殊部隊出身で、そこで培った能力を発揮している神父なので普通の神父ではありません。憤怒調節障害もあり、正義や不条理なことに対してカッとなります。神父に必要な徳目より、行動に移してしまう行動派のキャラクターです。

――見どころを教えてください。

キム・ナムギル:「熱血司祭」は、まず第一に「普通ではない神父」をご覧いただける楽しさがあると思います。普通でないというのは、特殊部隊出身なので、神父らしからぬ特殊な能力を持っています。正義を打ち破る方法として、その能力を使っている部分をご覧いただけると面白いと思います。

――台本を初めて読んだときの印象は?

キム・ナムギル:新鮮でした。私がドラマや映画を選ぶ時は、主にストーリーを見るのですが、この作品はストーリーがかき消されるほどキャラクターが新鮮で強かったです。話の内容も面白かったのですが、一番インパクトが強かったのは、特殊部隊出身の司祭というキャラクターが持つ新鮮度でした。これまで韓国でも司祭に関連したドラマや映画はたくさんありましたが、これまでの作品とは違うなと思い、ドラマで表現してみたいと出演を決めました。

――制作発表会で「怒りっぽいのでヘイルと似ている」とおっしゃっていましたが、具体的にどんなところが似ていると思いますか? また逆にヘイルとご自身の異なる点は?

キム・ナムギル:全体的にヘイルと似ていると思います。役を表現する時、私は自分自身が持っている色んな姿をその役毎に合わせていく方なので、ほぼ全ての面で似ていると思います。

――感情の起伏が激しいヘイルを演じるのは大変ではありませんでしたか?

キム・ナムギル:私も感情の起伏がとても激しいので(笑)、全く大変ではありませんでした。キム・ソンギュンさんやイ・ハニさん、コ・ジュンさんなど周りの俳優さんたちが、初めて台本を読んだ時「上手ですね」と誤解していましたが、撮影が進むにつれ演技が上手なのではなく、本人ととても似ているんだなと言っていました(笑)。なので、表現は全く難しくなかったです! 演技しているというより、本来の私の姿をお見せしていると思います(笑)。

――演じる上で気を遣った点は?

キム・ナムギル:特殊部隊出身で、カッとなったり憤怒調節障害がありますが、それを正当化させることに焦点を合わせていました。最近はカッとなる事も、環境や状況のせいで仕方なく我慢することも多いですよね。特別な能力に焦点を合わせると、他の作品と差別性が下がると思ったので、一般的な私たちの暮らしの中でも起こりうることを、ヘイルという人物が特殊能力を持って、正義をどのように具現して表現するのかに焦点を合わせていました。

――アクションシーンはいかがでしたか?

キム・ナムギル:今回のアクションは、昔から一緒にやったことのあるアクション監督だったので、私の得意・不得意をよく知っていました。アクションは、若い頃からたくさんやってきましたし、個人的にも好きです。20話分のアクション量は多いですが、撮影自体は韓国は決められた時間内で撮らなければいけない条件があるので、とても短かったです。

――アクションシーンの見どころは?

キム・ナムギル:今回は、神父の服を着てアクションする点も、これまでのドラマと違うと思います。この作品では過激というよりは、舞い踊るようにポイントを絞ってインパクトを付けて、特殊部隊出身ならではのアクションをお見せしようと意識しました。また相手によって異なるアクションをしたので、その部分は見どころだと思います。

――ご自身で一番気に入っているアクションは?

キム・ナムギル:個人的には、第8・9話でのチャンリュン(ウム・ムンソク)たちのところへ殴り込みに行くアクションが一番好きです。正義を表すといえども、惨くて過激で眉をひそめて見るようなものではなく、愉快で痛快なアクションで、キム・ソンギュンさんが演じたデヨンと、クム・セロクさんが演じたソ・スンアと三人で力を合わせて不義を打ち破る場面だったので、その場面が一番このドラマの魅力を表現できたと思います。

――撮影中に手首や助骨を骨折されるほどの熱演でしたが大丈夫でしたか?

キム・ナムギル:その時は痛みは感じませんでした。体力的には大変でしたが、体力よりも、その怪我によって降板になり兼ねない状況が心配でした。ドラマの反応が良く、周りからの注目度も高かったので、その良い流れを切りたくなかったんです。当時は鎮痛剤を飲んで我慢していましたね。結果的には、降板せずに続けたことが良い反応になったと思います。今はまだ回復段階で、少し無理をすると痛みがあるので、治療を続けています。


ドラマ撮影中に誕生日を迎えて…

――キム・ソンギュンさんとは相棒役で、お二人は同い年だそうですが、演技の相性はいかがでしたか?

キム・ナムギル:最悪でした(笑)。ハッハッハ! それくらいよく合いました! 同い年なので相性が良いのではなく、キム・ソンギュンさんは性格が本当に良いんです! 人柄も良く、演技も上手です。一般的に、演技をする時は卓球のピンポンのようにキャッチボールをするとよく言いますが、長い間柄のように呼吸もよく合いましたし、全ての面で完璧なパートナーだったのではないかと思うくらい良かったです。

――空き時間にはどんなお話をされていたのでしょうか?

キム・ナムギル:実は撮影前にはたくさん話していたのですが、撮影中は話ができる時間がなかったんです。その分、撮影前に俳優たち同士で話せる時間を作ろうとしていましたし、実際にたくさん話して、ある程度お互いを知った状態で撮影に入ったので、呼吸の合った場面がたくさんあると思います。

――白目をむいたり変顔をしたりするシーンが面白かったですが、振り切った姿を披露するのはためらいはありませんでしたか?

キム・ナムギル:ためらいはなかったです。コメディは簡単そうに見えますが、実はとても難しく、私が追求しているジャンルのひとつなんです。私自身は表現するのが好きなので、プレッシャーはありませんでした。神父という人物に焦点を合わせると、ダメになってしまいかねない部分がたくさんあったので、自重したところもあります。私が中心をちゃんと掴まず軽い感じで表現してしまうと、全体的な流れや中心がブレてしまうので、中心を掴んで出来る限りのことをすれば、あとは周りにいる俳優たちがコミカルなキャラクターで活かしてくれるので、負担を感じることはありませんでした。

――第11話では女装シ-ンが印象的でしたが、ご自身で鏡を見た時にはいかがでしたか? 撮影時のエピソードがあれば教えてください。

キム・ナムギル:鏡は見ました(笑)。元々はホームレスの変装だったのですが、病室にいる時に思いつき、私が作家さんに女装をすると伝え、作家さんもOKしてくださいました(笑)。ホームレスの格好をしても、周りにヘイルだということがバレないように捜査をしなければならない場面だったので、ワンピースを着たのですが、とても不便でした。寒い日に撮影だったので、スカートの中に風が入ってきて、本当に寒かったです。冬にスカートを履いている女性の方々は本当にすごいなと思いましたね。

――印象に残っているセリフやNGが多かったシーンは?

キム・ナムギル:NGはほとんどありませんでした。俳優たちの呼吸がよく合っていて、台本通りのセリフでなくても、言葉のキャッチボールがよくできていました。セリフを間違っても、うまく次に繋がっていくシーンが多かったです。私はセリフ量が少なく、ハニさんが一番セリフ量が多かったです。印象に残っているセリフは……「Let's Get it!」しか覚えていないですね(笑)。最初はハニさんがアドリブで始めたのですが、全体的にヘイルや助けてくれる人が集まった時に気合いを入れてくれるセリフだったので、一番記憶に残っています。

――イ・ハニさんから想いを寄せられる役柄でしたが共演はいかがでしたか?

キム・ナムギル:パク・キョンソン検事(イ・ハニ)は序盤は外見重視主義でした(笑)。「Let's Get it!」を言う時は、他の女優さんだったらぎこちなかったと思います。ハニさんとは以前、「サメ~愛の黙示録~」というドラマでも共演したので、ミスユニバースの頃から知っている仲なんです。昔から知っているので、実の兄妹のように呼吸がよく合い、気楽に演技ができたと思います。

――最終話を控えて「正義が何なのかを考える時間になった」とコメントされていましたが、ナムギルさんが考える正義とは?

キム・ナムギル:正義はそんなに大げさなものではなく、人が生きていく中でお互いに対する理解や配慮ができること、また最も基本的なことから外れないことだと思います。私が考える正義は、基本に忠実であることだと思っています。ヘイルのセリフに「善人にも過去があり、罪人にも未来がある」という言葉があります。今幸せに暮らしている善人にも過去があり、その過去を通じて成熟し、罪人にもこれから暮らす未来があって、人は変われると信じています。また最後にヘイルが許すのも、過去と未来は続いているからだと思うので、ドラマが伝えたい主題はそこだと思います。正義より、ひとりの人の過去と未来、罪人を許す勇気、許しを受け入れる勇気、これらが「熱血司祭」のメインの主題だと思います。作品全体はコメディタッチですが、軽さの中にある主題の重さを表現できると思いました。

――ヘイルは怒りが我慢できないキャラクターでしたが、ナムギルさん自身も「これだけは我慢できない!」というこだわりがあれば教えてください。

キム・ナムギル:大きなことではありませんが、エレベーターでまだ降りる人が降りていないのに乗ろうとして来たり、列に並んでいるのに割り込んで来たり、車を運転している時にウインカーを出さずに割り込んで来たりなど……些細な事ですね。私が思うに、一般的に人は、大きなことには傷つかないのですが、些細な事でたくさん傷つくと思います。人間は、大きなことにはどのように我慢して賢く乗り越えるかを考えますが、些細な事にはその都度イラっとしてしまうものだと思います。

――今年の誕生日(3月13日)は、ドラマ「熱血司祭」の撮影中だったと思いますが、何か現場でのエピソードがあれば教えてください。

キム・ナムギル:所属事務所もそうですし、ファンの方々が、スタッフや共演の皆と一緒に食べられるような屋台車を出してくださいました。撮影中も、特別なお祝いというよりはスタッフや俳優たちと一緒に食事できる時間を作ってくださったのでとても嬉しかったです。


日本に行くと必ず行く場所は?「ゲームセンター」

――歌が上手なことでも有名ですが、最近注目している歌手や、最近よく聴いている曲があれば教えてください。

キム・ナムギル:上手ではありませんが(笑)。音楽は好きです。撮影期間中は「熱血司祭」のOSTをよく聴いていました。歌詞がドラマのキャラクターと本当によく合っていて、ドラマの内容とOSTの歌詞がどうしてこんなに合っているのかと思うくらい、曲が良かったです。最近はドラマ撮影があって音楽を聴けていませんが、元々ムーディーなバラードなどアナログな感性の曲が好きで、好きなジャンルの音楽をまた聴こうと思っています。昔の曲を探して聴く方なので、最近の曲はあまり知りませんが……。曲を聴く時に歌詞もよく見るので、歌詞のいい曲を探して聴いたりします。

――多趣味でも有名ですが、今最もハマッていることはありますか?

キム・ナムギル:多様なだけです。漫画を読んだり、アニメを見たり……。日本のアニメも大好きです。日本のアニメは哲学が多く、そこから演技を学んだりします。最近はゴルフを始めようと思っています。いつもサッカーばかりするので、周りから「ゴルフをやってみろ」と言われました。実は、ゴルフは高校生の頃に少しやってはいたのですが、サッカーのような体でぶつかっていく運動が好きなんです。ただ最近は、またゴルフを始めようと思っています。

――最近覚えた日本語は何かありますか?

キム・ナムギル:最近は日本語を覚える機会がなくて……7月にファンミーティングで日本へ行きますが、日本に行っても自分が知っている単語で話したり、日本のファンの皆さんが韓国語を話されるので(笑)。韓国語で全てコミュニケーションができます。通訳の方もいらっしゃいますが、皆さんある程度は聞き取っていらっしゃるみたいなので、日本に行って韓国語を話す時はゆっくり話すようにしています。日本の方々とファンミーティングやコンサートのような形で公演をたくさんしてきたので、私が分かるのはそれらを観に来てくださる日本の方とお喋りする程度の日本語です。日本語の勉強も、韓国語と語順が一緒なのですぐ習得できそうですが、韓国語も上手く話せないので(笑)。

――日本にくると必ず食べるもの、必ず行く場所などはありますか?

キム・ナムギル:毎回日本に行くたびに寄るのはゲームセンターです。ゲームセンターがとても好きなんです。日本で必ず食べるものといえば、麺が好きなのでラーメンばかり食べに行っていて、一緒にいるスタッフがとても辛そうでした(笑)。ラーメンか吉野家の牛丼ばかり食べるので、周りの人から「こんなに多くの食べ物があるのに、なんで吉野家ばかりなんだ」と言われます。でも私にはそれが一番おいしいんです。スタッフは寿司を食べに行こうと言うのですが……。あ、以前食べに行ったカレーのお店の名前……忘れてしまいましたが、大きいお皿で出てくるカレー店にも行きました。毎回行くたびに行くお店のコースがあるんです。食べ物の好き嫌いがないので、あちこち行きます。ただ今回はスタッフのために寿司を食べようと思います(笑)。

――オフの日は、どのように過ごしていますか?

キム・ナムギル:現在は撮影が終わり、会えなかった人に会ったりして過ごしています。会う人会う人に「次の作品で使ってほしい」と伝えながら過ごしています(笑)。

――使ってほしいと言わなくてもオファーがたくさん来そうですが(笑)

キム・ナムギル:いいえ。私が良いと思った作品は他の俳優もやりたがるものなので、誰が先に動き出すかによって変わるので、アピールしなければいけないんです(笑)。

――高視聴率を記録しシーズン2の声もありますが、シーズン2に期待してもいいでしょうか?

キム・ナムギル:日本での反応が良ければシーズン2ができると思いますので、たくさん愛してください(笑)!

――褒賞休暇でマレーシアのコタキナバルに行かれましたが、旅行はいかがでしたか?

キム・ナムギル:スタッフと俳優150名で一緒に動いたので訓練のようでした(笑)。これまで苦労を共にした皆と一緒に行けたことに意味があったなと思います。俳優たちとも、何もせずに座って「どこが良かった」「どこが大変だった」と話せたことが良かったですね。休暇に行ったのに何故か撮影しているみたいでしたが(笑)。

――2019年SBSドラマの中で最高視聴率を記録し、年末演技大賞も期待されていますがご自身の評価は?

キム・ナムギル:年末演技大賞は私以外に受賞する人はいないと思います(笑)。ハッハッハ(笑)! 俳優は、賞をもらうために演技している訳ではありませんが、反応が良くて受賞することになれば、ありがたく、共演者の方と一緒に受賞することができたらと思います。視聴者の方々がくださる賞として、祝典を楽しみたいです。ただ大きな期待はしていませんし、年末までにいい作品が出てきたら、その作品が受賞するかもしれませんし。

――次回作や、今後の活動計画があれば教えてください。

キム・ナムギル:私は休むことはあまり好きではないので、コツコツ続けたいです。下半期はこれまでとは違う姿をお見せできる作品があれば、テレビでも映画でもジャンルなど分け隔てなく出演したいと思っています。それがいつになるかはまだ分かりません。思ったより早いかもしれませんし、時間がかかるかもしれません。確実にお伝えできることは、長く休むことなく、もう少ししたら違った姿でお会いできると思います。

――ナムギルさんにとってファンはどんな存在ですか?

キム・ナムギル:家族のような存在です。家族と言っても、盲目的な忠実さや愛を望んでいる訳ではなく、愛する心があっても過ちを指摘したり、足りない部分はお互いが埋めていく家族のような同伴者だと思っています。

――最後に放送を楽しみにしている日本のファンにメッセージをお願いします。

キム・ナムギル:こうやってご挨拶できて嬉しいです。もう少しで「熱血司祭」という作品で皆さんとお会いできます。今作は、コミカルな中に私たちが生きていくために必要な哲学やたくさんの話がこもっています。たくさん愛していただき、日本でお会いする時まで元気で幸せな日々を送ってください。「熱血司祭」たくさん愛してください。ありがとうございます。

■放送情報
「熱血司祭(原題)」
放送日時:7月22日(月)午後10:00~11:15 第1話先行放送
8月9日(金)より本放送スタート
毎週(金)午後8:50~11:15(2話連続)
話数:全20話(C)SBS

<出演者>
キム・ナムギル、キム・ソンギュン、イ・ハニ、コ・ジュン、クム・セロクほか

<製作陣>
脚本:パク・ジェボム(「グッド・ドクター」「キム課長とソ理事~Bravo! Your Life~」)
演出:イ・ミョンウ(「パンチ~余命6ヶ月の奇跡~」「耳打ち~愛の言葉~」)

■関連サイト
KNTV公式サイト:https://knda.tv/kntv/

記者 : Kstyle編集部