「大きくなる奴」キム・ヘスク“私も親不孝だった…母だから恨んだり、喧嘩することもある”

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写真=ジュンアンドアイ
“国民の母”キム・ヘスクは、どんな娘だったのだろうか。

映画「大きくなる奴」に出演した女優のキム・ヘスクは最近、三清洞(サムチョンドン)のあるカフェで行われたNewsenとのインタビューで亡くなった自身の母親を思い出した。

キム・ヘスクは「大きくなる奴」で死刑囚の息子を助けるため奮闘する母親役に扮し、観客の涙腺を刺激する。キム・ヘスクはこの映画を撮影しながら実際に自身の母親を思い出したという。

キム・ヘスクは「母親にどんな娘だったのか」と聞くと「本人はよく知らないようです」と語り始めた。キム・ヘスクは「私もどんな娘なのか考える暇もなく、いつも仕事で忙しかったですし、母はいつも私のそばにいる方だと思っていました。いつもそばにいるから、私を信じてどんなことをしても理解してくれるのが母親でした。私も同じように母にそう思っていましたが、あの時は分からなかったです」と答えた。

しかし、キム・ヘスクは母親をなくした後、母という存在の大切さが分かったと告白した。キム・ヘスクは「母親が亡くなってから私が母の年になってみたら『ああ、お母さんもあの時はこんな気分だったんだろうな』というのを感じてもっと悲しくなりました。むしろあの時それが分かっていたら……あの時はそれが分からないまま過ぎてしまったし、今はその瞬間、瞬間を覚えています。私があの時だったらそうしなかっただろうか。考えてみると、世の中に親孝行する人はいないと思います。私も親不孝でした。生まれ変わったらうまくできると思うのに……世の中の全ての息子、娘たちはこういうふうに言います」と語った。

キム・ヘスクは、KBS 2TV週末ドラマ「世界で一番可愛い私の娘」の中のパク・ソンジャが実際に自分の母のようだと話した。娘のカン・ミソン(ユソン)はまるで若い頃の自分を見ているようだという。「世界で一番可愛い私の娘」は、実際によくある母娘の姿で視聴者から共感を得ている。

キム・ヘスクは「私も母が子どもたちを育ててくれました。この頃は、働くお母さんが多いじゃないですか。そうしなければ生きていけない世の中です。私は子供が3歳の時から仕事をしていましたが、私が出かける度に子供が泣いて騒ぎました。私も玄関の前で泣きながら別れました。母が2人の子供を育ててくれました。それでドラマで演技をしながら鳥肌が立つ時も多いです。ある意味でユソンが演じる役が私みたいで、私が娘だった時と似たような感じがします」と振り返った。

キム・ヘスクは「私が演じるソンジャ役が、私の母のようで鳥肌が立ちます。母だから恨んだり、喧嘩することもありますし……それを姑にはできないじゃないですか。すべて同じです。信じてるから一番物足りなさを感じます。私もドラマの中でミソンのように母親にお金をあげなかったです。当たり前のようにそうしましたし、私の母の立場もこうだったと思います。娘が苦労しているから楽に就職して少しでも節約して、早く安定した生活をしてほしいから子供の面倒を見るだけで、対価を求めて手伝ってくれるわけではないです。一方では、自分の娘が楽に生活できなくて苦労するから婿が憎くなることもあるだろうし、苦労したから自分の人生を捜し求める母親もいます。皆それぞれ性格が違います。それぞれ自分なりに生きていく姿だと思います」と打ち明けた。

「大きくなる奴」は無駄に期待だけ抱いて生きてきた末に死刑囚になった息子と、その息子を生かすために生まれて初めて文字を学ぶ文盲の母親のストーリーを盛り込んだ感動の実話だ。韓国で4月18日に公開された。

記者 : パク・アルム