ソン・イェジン&ソ・ジソブ主演映画「Be With You ~いま、会いにゆきます」本日より公開!“ただ手をつなぐだけで胸がときめく映画を作りたい”

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ソン・イェジンとソ・ジソブが主演をつとめる、映画『Be With You ~いま、会いにゆきます』が、本日4月5日(金)よりシネマート新宿ほか、全国ロードショーとなる。本作は2004年に竹内結子と中村獅童主演で映画化され、社会現象を巻き起こす大ヒットを記録した市川拓司のベストセラー小説「いま、会いにゆきます」の韓国リメイク版。今回、主演の二人と監督からのオフィシャルインタビューが到着! 撮影の裏話から作品に対する思いまで、たっぷり語ってくれた。

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――正統派ラブストーリーが公開されるのは久しぶりのことですが、どんなストーリーを伝えたかったのでしょうか?

イ・ジャンフン監督:この作品を初めて知ったのは原作小説でした。愛とは何か、たくさん悩んだのですが、結局ただそばにいてくれるだけで十分ではないかなという結論に至り、映画を通じて、それを伝えることができたらいいなと思いました。

――日本の原作とは違う印象も受けます。韓国版ではコミカルな部分に力を注いだそうですが、どんな違いを出そうとしたのでしょうか?

イ・ジャンフン監督:初めは、この作品がとても素晴らしくてファンの方も多いので、私が韓国版を手がけていいものか原作に対するプレッシャーが大きかったんです。それで当初は、原作を最大限壊さない方向で作るほうが良いのではと考えていたのですが、中途半端に似た作品にしかならないのではと……。そこで思い切って変えてみようと、観客の方がどんな話だったら喜んでくれるか考えてみたのですが、私には分からなくて。結局、私が見たい映画、作りたい映画を自分のスタイルで作ってみようとなりました。それでとてもうれしかったのが、撮影が始まる前に原作の作家さんと映画監督に私のシナリオを確認してもらう作業があって、今回シナリオをかなり直したんですが気持ちよく一発でオーケーの返事をくださって……。特に、今回大きく変更した部分を評価してくださって、とてもうれしかったです。

――ソ・ジソブさん、ソン・イェジンさんは幅広い年代を演じられましたが、それぞれどんな違いを出そうとしたのでしょうか?

ソ・ジソブ:私は10代から40代までを演じたのですが、時間の流れを私自身がうまく捉えられず、かなり手助けしてもらいました。今回はシナリオ通り、出会って手をつないでキスをするシーンまで順番に撮影したので、時間の流れを感じながら撮影できました。なので何か特別な努力をしたというよりは、シナリオから得たものを最大限に活かしました。

ソン・イェジン:シナリオを読んだ時から過去の場面がとても面白いなと感じていたのですが、実際の年齢と離れた役の時は、初々しい感情を無理矢理引き出すのではなく、揺れ動く繊細な感情を自然に演じるにはどうすべきかたくさん悩みましたし、監督やジソブさんとも話し合いながら撮影に挑みました。現在の場面は、結婚した後なので少し気楽に演じることができたかなと思います。

――今回の映画で時代設定を2006年にしたのはどのような理由があるのでしょうか?

イ・ジャンフン監督:今回映画ではウジンがジホを立派に育てたということと、ラストシーンは現在である必要がありました。高校時代まで遡ると、ウジンが現代で私と同年代になるので、同世代のほうが自分が感じたことをよりリアルに表現できると思い、この時代に設定しました。


役と似ている部分は?「少し不器用なところが…」

――今回、主演二人の性格をシナリオに反映させたとお聞きしましたが、それはどのような部分でしょうか?

イ・ジャンフン監督:これまでは観客としてジソブさんとイェジンさんを見てきましたが、実際に会って話をしてみると本当に魅力的な部分が多かったので、まずはその魅力を最大限に役柄に反映させたいと思いました。ジソブさんは、繊細で注意深くて、慎重で自分の気持ちを伝えるのが少し苦手なところ、この部分が私にとってはとても可愛らしく感じました。意外にも母性本能をくすぐる一面があり、私が想像していたジソブさんとは大きく違いました。ウジンは少し不器用で感情表現が苦手な役なので、そういう部分が積み重なって魅力的な人物に見えればいいなと思いました。そこがジソブさんと似ている点でもあり、そういう姿をお見せしたいと思いました。

――ソン・イェジンさんは、いかがですか?

イ・ジャンフン監督:イェジンさんは、清純で、女神のように美しい方というイメージでしたが、意外にもさばさばしていて、女優さんなのに、こんな気さくでいいのかなと思うほどでした。綺麗に撮られることだけを気にする方だとどうしようと心配もしていたのですが、むしろコミカルなシーンに意欲的な方で驚きました。自分の気持ちを率直に口にしたり、意見をハキハキ伝える面があるかと思うと、少し天然な部分もあって、そういう姿がとても魅力的でした。今回、息子ジホとゲームをして遊ぶシーンやドライブインシアターのシーンがあったのですが、このシーンはイェジンさんでなければできなかったと思いました。

――出演されているお二人は、自分と似ているなと思う部分はありましたか?

ソ・ジソブ:撮影時、自分自身と似ているなと感じることがありました。そのおかげで気楽な気持ちでいられたし、違和感なく撮影できました。息子とのシーンがあったのですが、こういう面も実際の自分に近い部分があるのではないかなと思いました。自分のことを一番知っているのは自分自身じゃないですか。未熟で面白くなくて、少し不器用なところ、そういう部分が私と似ているなと思いました。

ソン・イェジン:とあるシーンで、スアの話し方が実際の私の話し方ととても似ていたと言われました。役柄的には、少し負けず嫌いなところが私と似ているなと思いました。

――今作でソン・イェジンさんのシーンは全般的に幻想的な感じがしました。特別な演出意図があったのでしょうか?

イ・ジャンフン監督:恋愛映画は、女優の方が美しくあってこその部分があると思うのですが、そういう部分でもイェジンさんは完璧でした。私が特に要求したわけではないのですが、撮影現場では照明監督だけでなく撮影監督もイェジンさんをより美しく撮りたいという気持ちが強くあって、かなり頑張ってくれました。そのおかげで、多くの方にイェジンさんが美しく撮れていたと言ってもらえて、とてもうれしかったです。

――お二方の切ないシーンがこの映画の核心ですが、涙で目が潤んだ状態をキープされていたように思います。どのような意図で準備されて、演技に挑まれたのでしょうか?

ソ・ジソブ:撮影に入る前に、監督とイェジンさんと相談し、観客の方が役者の泣く姿を見て感動するのではなく、観客自身に悲しい気持ちになってもらう前提で映画を撮ろうと決めて撮影をスタートしました。もちろん役者が涙を流すシーンも多かったのですが、できるだけ感情を抑えてブレーキをかけながら演じました。

ソン・イェジン:私は恋愛映画で重要なのは、役者が見せる感情のレベルだと思っています。観客の方が、ある俳優に感情移入したとしても、先走ったり遅れたりしないよう適度な距離感を維持するのがとても難しくて……。どの作品でも難しいのですが、特に恋愛映画では感情のレベルをどこに置くかという点を悩むことが多いです。まだ答えは出ていませんが、今作は後半部分で自然に涙があふれるという構成だったので、俳優が感情を込めすぎると過剰になりすぎると思い、感情を抑えた演技をするほうがよいのではないかと判断して、そこを意識しながら撮影に挑みました。


「ただ手をつなぐだけで胸がときめく映画を作りたい」

――ウジンは時間どおりに進みますが、スアは時間が前後し、ナレーションで伝える部分もあります。ソ・ジソブさんは、相手の時間が前後していると知っていますが、そういう部分をどう演じられたのでしょうか?

ソン・イェジン:映画の終盤に「実はこうだった」というスアのナレーションで明かされる部分があるのですが、今作は全般的にウジンの視点で描いているので、観客の方はウジンの目線で話を追いながら、最後にスアの話を聞くことになります。実際の撮影はウジンとスアの両方の視点を撮影し、スアから見た部分は編集作業で終盤になっています。なので特に計算して演じる必要はなく、カメラに映ってないだけで、スアの感情を維持したまま演じることができました。

ソ・ジソブ:私もイェジンさんと同じで、計算して演じたというよりは、自然な流れに任せて演じました。おそらく、そういった計算は、私たちよりも監督がされたのではないかと思います。

――ソン・イェジンさんは、『私の頭の中の消しゴム』という、初恋の人と一緒に見たい映画に出演された後、14年後に初恋を思い出す映画で戻ってこられたので、感慨深い部分があるのではないかと思います。

ソン・イェジン:14年も経ったのですか?聞くたびに驚きますね。今回、雨に打たれながら走ったり、公衆電話まで走っていって電話したり、列車に乗って会いに行くシーンなどがあったのですが、映画「ラブストーリー」と重なって、不思議な気持ちになりました。今の私があるのは、2000年代前半に出演した「ラブストーリー」や「私の頭の中の消しゴム」などの恋愛映画のおかげだと思っています。『Be With You ~いま、会いにゆきます』という映画は、色んなことを経験して30代半ばになった私が、再びラブロマンスを演じて皆さんに披露することができたので、とても大切でありがたい作品です。

――今回、撮影中に相手にときめいたことはありましたか?

ソン・イェジン:ときめいたシーンは多かったのですが、実際に映画を見てみると、手をつなぐ場面の雰囲気がとても素敵だなと思いました。また終盤でスアが去る前にバルコニーでキスをして抱き合うシーンがあるのですが、そのシーンもとても好きですし、実際に撮影の時もときめいたことを思い出します。

ソ・ジソブ:今作は特に、手をにぎる場面が多く、そのシーンでときめくことが多かったです。記憶を失ったまま現れるので、相手は前のことを覚えていないじゃないですか。なので、毎回ドキドキしましたね。

――監督は、どんな場面で胸がときめきましたか?

イ・ジャンフン監督:最初シナリオを見た方たちから、一度手をつないでキスするだけじゃ物足りないんじゃないか、もっと見せるべきじゃないかと言われたのですが、私はただ手をつなぐだけで胸がときめく映画を作りたかったんです。主演の二人が言ったように、バス停でポケットの中に手を入れて手をつなぐシーンが、撮影している瞬間も一番ときめきましたね。実は違うカットもあったのですが、あの2ショットだけで全て説明できると思い、2ショットだけにしたんです。

――最後にメッセージをお願いします。

ソ・ジソブ:想像以上に泣ける映画で、心温まる映画になっていると思います。多くの方に観ていただきたいですし、最近恋愛映画があまり公開されていないので、今後もっとたくさんの恋愛映画が作られるように、多くの方に観ていただけたらうれしいです。

ソン・イェジン:私たちは、恋のときめきや温かさ、切実な気持ちなどを胸の中に閉まいがちです。たくさんの思い出と過ぎた時間、そばにいる大切な人たち、そういう全てのものを、この映画を観て思い出して、愛する人たちと一緒に、今この瞬間が何よりも幸せだということを感じていただけたら嬉しいです。

イ・ジャンフン監督:多くの方に観ていただけたらうれしいです。観てくださった方々の心が温かくなる、そういう時間になればうれしいなと思います。

■公開情報
「Be With You ~いま、会いにゆきます」
2019年4月5日(金)シネマート新宿ほか、全国ロードショー

監督:イ・ジャンフン
出演:ソ・ジソブ(「ごめん、愛してる」『ただ君だけ』)、ソン・イェジン(『私の頭の中の消しゴム』『四月の雪』)、キム・ジファン、コ・チャンソク(『タクシー運転手 ~約束は海を越えて~』)

2018年/韓国公開3月14日/131分/原題:지금 만나러 갑니다/配給:クロックワークス
原作:市川拓司「いま、会いにゆきます」(小学館刊)映画:『いま、会いにゆきます』(製作「いま、会いにゆきます」製作委員会/監督 土井裕泰/脚本 岡田惠和)

【STORY】
雨の降る日、また戻ってくると信じ難い約束を残してこの世を去ったスア(ソン・イェジン)。あれから1年、梅雨が始まったある日、世を去る前と変わりない姿のスアがあらわれる。だがスアはウジン(ソ・ジソブ)が誰なのかさえ覚えていない。自身のことを覚えていなくても、彼女が傍にいるという事実だけで幸せを感じるウジンと自身が覚えていない彼との話が気になるスア。ウジンとの出会い、初恋、初デート、初の幸せの瞬間を分かち合い、スアはウジンと再び恋に落ちるのだが……。

■関連サイト
公式HP:http://klockworx-asia.com/be-with-you/

記者 : Kstyle編集部