「安市城」ナム・ジュヒョク“自分の演技に満足できない、だからこそ…”

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写真=YG ENTERTAINMENT
俳優ナム・ジュヒョクは謙虚だった。

もちろんまだ経歴豊富な役者ではないが、2014年に初めて演技を始め、「インヨ姫」「恋するジェネレーション」「恋はチーズ・イン・ザ・トラップ」「麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~」(原題:「月の恋人-歩歩驚心:麗」) 「恋のゴールドメダル~僕が恋したキム・ボクジュ~」など7本のドラマと、「イケメンブロマンス」「学校に行ってきます」「三食ごはん-コチャン編」などバラエティ番組3作に出演した。活動時間に比べて少ない作品数ではない。それにもかかわらず自身の演技力と経歴はまだまだ不十分だとして頭を下げる。

お茶の間で精力的に活動してきた彼が最近韓国で公開された映画「安市城」(監督:キム・グァンシク、提供・配給:NEW、制作映画会社:SOO JACK、studio&NEW、motiv lab)を通じてスクリーンにデビューした。2013年モデルとしてデビューして5年ぶり最初の映画だ。

トップスターチョ・インソンを筆頭に、忠武路(チュンムロ:韓国映画の代名詞)で大活躍しているペ・ソンウ、パク・ビョンウン、パク・ソンウン、オム・テグら先輩俳優たちとのケミストリー(相手との相性)が重視される作品という点で、彼のフィルモグラフィーを埋めた初の映画として格別な意味があるはずだ。

ナム・ジュヒョクは映画公開を控え、ソウル三清洞(サムチョンドン)のカフェで行われたインタビューで、「デビュー後初めての映画のためか、自分がどのようにしたかしか見えなかったです。最初観た時から緊張したけれど、今もドキドキしています。僕が制作費にまで気にしている余裕はなかったですが、なるべく作品に迷惑をかけないようにしようと思いました」と映画デビューの心境を伝えた。

「安市城」は東アジアの戦争史において最も劇的で偉大な勝利とされる88日間の安市城(アンシソン)の戦闘を描いた超大型アクション大作だ。高句麗(コグリョ)時代をスクリーンに再現したという点で観客たちの興味を引く。ナム・ジュヒョクはこの映画で安市城の城主ヤン・マンチュン(チョ・インソン)と共に戦闘に臨むテハクドの首長サムル役を務めた。

「僕はヤン・マンチュン将軍、安市城戦争を知っていました。唐朝の太宗が目に矢を射られたことも学校で学んで知っていました。学んだものを映画化することに、血が沸く気分でした(笑)頑張らなきゃと思いました。知っているものをもとに確実に準備しなきゃという思いで臨みました」

淵蓋蘇文(ユ・オソン)の秘密の指令を受けて安市城に入ったテハクドの首長サムル役を務めたナム・ジュヒョクは、先輩俳優と渡り合いながら安定した演技を見せた。

ナム・ジュヒョクは「僕は僕が準備したよりもいつも結果が下回るようですごく残念です。自分で自分の演技に満足できない人間です。自分の演技に満足できません。自分の演技を見て『なんであんなふうにしたんだろう』といつも後悔します。演技に対する満足感は一生埋められないと思います。だからこそもっと準備をしっかりしなければならない。俳優として着実にやっていきます」と自らを評価し、これからの計画を伝えた。

また「ベテランの先輩たちと共演しながら、自分にリアリティが足りないと感じました。これからもっと良い人になって、良い日常演技を披露したいとつくづく思いました」とし、演技力を育てるために努力することを誓った。

「安市城」は、高句麗に対する史料がほとんどない状態で、3行だけの記録で始まった映画だ。キム・グァンシク監督は、映画のスタートを切る駐蹕山(チュピルサン)戦闘と2回の攻城戦、土山戦闘など壮大で華やかな戦闘シーンをリアルに演出するために、多くの書籍を参考にするなど、忘れられた勝利の歴史を描くために多方面で努力した。「ファクション(ファクト+フィクション)時代劇として再現できない部分は想像力を発揮した。
ナム・ジュヒョクは「『安市城』は僕の初の映画としては手に負えないほどすごく難しく大きなプレッシャーがありましたが、それにもかかわらず難しくないと考えようとしました。そうしないともっと壊れそうでした。そんな時こそ軽く考えようとしました。でも、良い映画で良い先輩方と一緒に作品をしたということに感謝しています。人徳があるようです」と話した。

「安市城」は200億ウォン(約20億円)相当がかかった大作らしく、視線を圧倒するビジュアルを誇る。合計7万坪の敷地に実際の高さを具現化した11mの垂直城壁セットや韓国最大規模の長さ180mの安市城セットを制作した。

また、安市城戦闘の中心である土山セットもCGではなく、考証を経て直接制作し、臨場感を最大限に引き上げた。リアルなシーンのためにスカイウォーカー装備で360度撮影を行い、ドローンやロボットアーム、ロシアンアームなど、最先端の機器を動員して、今まで見たことのないような、圧倒的なアクションスケールとビジュアルを届け、話題となっている。

記者 : キム・ボラ