CNBLUE、日本活動の印象は?「アルバムもライブ本数も韓国より多く…」

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韓国のみならず、日本の音楽シーンで確固たる地位を確立したロックバンド・CNBLUE。2011年の日本メジャーデビューから最新作までの活動をまとめた、初の日本ベストアルバム「Best of CNBLUE / OUR BOOK [2011 – 2018]」を発売した。

ベストアルバムの発売を記念して、イ・ジョンヒョン、カン・ミンヒョク、イ・ジョンシンの3人のインタビューが公開! デビュー当時を振り返った当時の心境や、日本での活動について、この先の展望等、濃厚なインタビュー内容となっている。

――デビューから現在までを集めたジャパン・ベストアルバム「Best of CNBLUE / OUR BOOK [2011 – 2018]」について教えてください。

イ・ジョンヒョン:19曲……こんなに曲数あるんですね。リードトラックがメインに入っているアルバムなので、“イイ”しかないですよ! 素敵なアルバムになっています。

カン・ミンヒョク:今までリリースしたリード曲がすべて入っているので、当時の感覚をもう一度思い出せることと、ベストアルバムを聴いて今までのツアーのことも思い出すファンの方もいると思います。単純に曲を聴くだけではなく、それ以上の価値があるベストアルバムだと思うし、たくさんの曲が詰まっているのも意味深いと思います。しばらく離れている間に、皆さんがこのアルバムを聴きながら待っていてくれると思うとうれしいです。

――新曲「Don't Say Good Bye」は、いつ頃できた曲ですか? この曲を聴いたときの感想は?

イ・ジョンヒョン:今年の1~2月にできたと思います。次のアルバムに入れようとヨンファ兄さんが作り溜めていた曲に、1月頃から歌詞を付けて作り出したものです。今の僕たちに似合うなと思いました。

カン・ミンヒョク:まず、タイトルからも今の状況に対してインパクトがある曲だと思いました。歌詞とリズム、全体的なメロディが明るくて、「笑ってさよなら」をすることができる曲だと思うので、よかったと思います。

イ・ジョンシン:先にヨンファ兄さんが入隊して、3人でファンミーティングをした時に初めて披露しましたが、曲の歌詞が僕らの気持ちと同じだったので、CNBLUEを待って下さるファンの皆さんにも伝えられると思います。明るい曲ですので、「笑ってさよなら」というCNBLUEの心がよく表れている曲だと思います。

――ベスト盤でいちばん印象的な曲を、理由と共に教えてください。

イ・ジョンヒョン:ギタープレイとして好きな曲は、「Where You Are」や「Radio」。曲もかっこいいし、演奏する時にすごく楽しいです。スローな方が難しくて速い方が弾きやすくはあるんですが、好みにテンポは関係ないですね。個人的に好きな曲は、「Blind Love」かな。この曲はライブのとき、ファンの皆さんが一緒に歌ってくれる光景がすごく好きなんです。

カン・ミンヒョク:「Supernova」が一番印象的ですね。「Supernova」のツアー(2015 ARENA TOUR ~Be a Supernova~)も、DVDで見てもすごく格好いいと思います。「Supernova」という言葉と曲の雰囲気が合うと思いますし、ツアーでこの曲を演奏した時、会場が暗転した中でファンの皆さんと一緒に歌ったのですが、まるで宇宙の中にいるようでした。

イ・ジョンシン:「In My Head」がもっとも印象的です。日本でのメジャーデビュー曲でしたし、日本でCNBLUEを初めてアピールする曲だったので、ツアーのセットリストにも必ず入れようとする曲ですね。僕にとって意味がある曲です。「Lady」はベースのリズム刻みが一番楽しいですね、フレーズも多くて。僕は派手なフレーズがあまり好みじゃないのですが、「Lady」は弾きながらずっと楽しいなと思っています。歌詞が好きなのは「Glory days」。ファンの皆さんに一番言いたいことがこもっている曲だと思います。またライブの時に一番盛り上がる「Radio」は、ライブとしてのやり甲斐がありますね。僕は基本的にエイトビートのロックが好きですが、この曲はライブの全てを一つにする魅力がありますね。

――ベスト盤の中で一番ドラムを叩きやすい曲、叩きにくい曲、もしくはドラマーとしてやりがいがある曲は何ですか?

カン・ミンヒョク:ベストアルバムの中の曲としては「In My Head」です。いつもこの曲を演奏する時が一番かっこいいと思っていて、僕たちも一番自信を持ってプレイできる曲なんですよね。色々な感情が交差しながら、ファンと一緒だという気持ちが一番強く感じられる曲だと思います。「Puzzle」は演奏しやすくて面白い曲だと思います。最新の「Don't Say Good Bye」が一番難しい曲ですね。ベストアルバムには入ってない曲ですが、「Young Forever」が一番やりがいがある曲です。

――作詞作曲ともにジョンヒョンさんの曲では「Blind Love」があります。「WHITE」はジョンヒョンさんの作詞作曲で、ヨンファさんと歌詞を共作。ご自身で作った曲は気持ちが違いますか?

イ・ジョンヒョン:やっぱり自分が作った曲は、特に思い入れがあります。2013年だから……23歳! 若い! 昔のほうが頭で作っていたこと多かったですね。変に理論とか気にして。今は浮かぶままに、もっと感覚的に作れるようになりました。「WHITE」は当時のヨーロッパの流行りを取り入れて作りました。こういったダンステイストは、CNBLUEでは初めてでしたね。

――作曲は主にヨンファさん、ジョンヒョンさんがやってますが、2人の音楽の特徴や長所はどんな点でしょうか?

イ・ジョンシン:僕自身、スタイルとしてはヨンファ兄さんに近いと思います。ヨンファ兄さんの曲にはインパクトがあると思います。ジョンヒョン兄さんはギタリストですので、ギターの比重が高く、ギターがメインになる場合が多いと思います。2人の曲のそれぞれのスタイルがすごく良いと思いますし、CNBLUEの方向性を定めると思います。兵役を終えたら、僕もCNBLUEの方向を提示するような曲を作りたいと思います。

カン・ミンヒョク:ヨンファ兄さんはどんな曲でも自分のスタイルで作れると思いますし、ジョンヒョン兄さんは一番本人に似合う曲を作れると思います。僕も昔から作詞作曲を挑戦したいと思いましたが、なかなか難しく、2人のことを本当にすごいと思いました。僕も今回のファンミーティングで作曲と選曲をしましたが、今の僕より何倍も慎重に2人は曲作りをしていたのかと思うと、本当にすごいと思いました。

――ファンミーティングで自作曲の歌を披露しましたが、ミンヒョクさんも、積極的に作曲をやりたいと思いますか?

カン・ミンヒョク:ずっと思ってはいますが、本当に難しい作業ですので、頻繁にはできないと思います(笑)。でも機会があれば続けてやりたいと思います。

――世界で活躍するCNBLUEですが、中でも日本での活動はどんな印象ですか?

イ・ジョンシン:「SUMER SONIC」など、野外フェスのようなイベントへの参加が多かったことが印象的ですね。韓国では一度もなかったですが、日本ではそうしたイベントで、他のアーティストさん達とも交流することができて、本当にうれしかったです。また最初から支えてくださったファンの皆さんが今も応援して下さっているので、日本の活動は本当に良かったですね。実際にリリースしたアルバムもライブ本数も、韓国より多かったです。

カン・ミンヒョク:日本はライブ文化が定着しているのでずっと続けたいですし、日本で曲をリリースしながら勉強になったことも多いです。ライブのとき常に感じていますが、良い環境で素晴らしいファンの皆さんと一緒にライブができている事に、本当に感謝しています。

――日本で数多くのツアーも重ねてきましたが、これまでのライブで特に印象的なことを挙げると?

イ・ジョンヒョン:路上ライブをやっていた時から、写真のように1枚ずつ思い浮かぶ感じですね。その一つずつが思い出です。本当に何にもなかった人間が、“何か”が出来るようになっていったという感覚です。他の国でライブができたのも、日本でライブ経験を積んできたおかげと言えます。

イ・ジョンシン:(昨年11~12月の)「2017 ARENA TOUR ~Starting Over~」ですね。その時は、このツアーを最後に入隊するとは思っていなかったので、しばらくお別れという準備をせずライブをやったのが、少し名残り惜しいです。最近ライブDVDを観ていますが、時間が経つほど僕らも成長してるんだなと感じています。

――ちなみにライブの時、ヨンファさんはジョンシンさんによく絡んできますよね。

イ・ジョンシン:プレッシャーです(笑)。いや、好きですよ。でもリアクションの準備はしていません。ダンス以外なら何でも対応できますが、「Zepp Tour 2013 -Lady-」のとき、「One More Time」のダンスをやらされて困ったこともありました(笑)。

――ドラマーはステージで一番後ろに位置していますが、そこからどんな風景を見ていますか?

カン・ミンヒョク:本当に色々見えていますよ。楽しんでいる様子、会場が一つになる瞬間などをメンバー3人のおかげでもっと大きく感じられますし、ファンの皆さんと楽しんでいるのも、すべて見える位置ですので、自分がスペシャルゲストのように感じます。いつか、ファンの中から1~2人選んで、僕の席でライブをみるのも面白いかもしれませんね。

――デビュー当時から、ルックスも変わったという実感はありますか?

イ・ジョンヒョン:昔ってほんと何にも考えてない顔をしていました(笑)。覚えているのは、毎日、撮影や取材とか……とにかく忙しかったので、頭の中を真っ白にして過ごしていましたね。ポーズも言われるがまま自動的に。今も変わんないかな?(笑)20歳から24、5歳くらいまで、とくに深い考えは無く日々を過ごしていました。仕事終わったら作業部屋へ行って、終わったら寝て、また朝から撮影……というのを“自動的”にやっていた感覚です。

――外見がいちばん変わったと思うメンバーは?

イ・ジョンヒョン:僕やヨンファ兄さん、ジョンシンはそんなに変わってない気がします。ミンヒョクがすごく若かったと思います。今と違って昔は細くてガリガリだったけど、今は体格も良くなっていい感じになったんじゃないかな(笑)。

――ジョンシンさんはデビューして以来どんどん髪が短くなってますが、ヘアスタイルを変えるときは、何か理由がありますか?

イ・ジョンシン:僕はヘアスタイルにこだわりがある方なんです。気分が変わったり、新しいアルバムを準備する時にはヘアスタイルを変えて気分転換する方です。僕としてはショートのほうが好きですが、たまにはまたロングに伸ばしたい時もあります。休みを終えたら、また伸ばしてみようかと思います。

――少し前に、3人でヨンファさんの面会に行ったそうですね。

イ・ジョンヒョン:この前みんなで行ってきたんですが、ヨンファ兄さんのテンションが高くてびっくりしました。逆だと思っていたんですよ。寂しいからか、「元気でやってるよ!」という姿を頑張って見せているように思えて……。僕にもそろそろ、その時期が近付いているんだなと切ない気持ちになりました。

カン・ミンヒョク:兵役での生活にも慣れてきていたようで、元気だったので安心しました。軍隊の中の世界は行かないと分からないのでちょっと心配していましたが、ヨンファ兄さんが「心配しなくてもやっていけるよ!」と言ってくれて安心しました。

――少しのお休みを挟んでまた戻ってきてから、どんなCNBLUEでいたいですか?

イ・ジョンヒョン:本当に心から、バンドをやって良かったなと思います。もしこの僕がダンスとかなら、年を重ねるとひざが痛くなるかもしれなかった(笑)。でも楽器は40~50代でもずっと続けていられます。だから少し休んで戻ってきても、そんなに変わらない気がします。昔は何も分からなかったから、理想や夢を追う熱いバンドだったかもしれない。でも休みから戻ってくると、もっと現実的というか、みんなを応援できる音楽を作ったりできると思いますね。

カン・ミンヒョク:時間は結構あると思いますが、どうやって過ごせばいいのかを考えています。20歳から9年間バンドで仕事をしてきたので、自分の荷を下ろす時間でもあると思います。今後の活動の為に、精神的、個人的にも、一つでも多いものを得たいと思いますね。30代はもっと余裕のあるバンドになりたいと思います。余裕があれば音楽も行動も変わると思いますから。結果にしばられず、もっと成長したいと思います。

イ・ジョンシン:大きな夢よりも、ただ4人でまた活動できるのが夢です。4人で活動することは簡単であり難しいことだと思います。休んだことで違和感が出ないように、昨年末のStarting Overツアーの延長のようなツアーを、すぐやりたいと思ってます。

――本日のインタビューで色々と振り返ってみていかがですか?

イ・ジョンヒョン:5年くらい前かな。自分がビッグスターで世界の真ん中にいるような気がしていたんですが、過ぎ去ってみるとそうでも無かったなと。何かきっかけがあったんじゃなく、少しずつ意識が変わって平凡な毎日になりました。その一方で、僕らを応援してくれる人は10万人ほどいて、その人たちに愛される資格はあるだけ一生懸命やってきたので、少しだけ特別な人生だなと思えるようになりました。うれしいです。

――最後にメッセージをお願いします。

カン・ミンヒョク:曲だけではなく、曲がリリースされた瞬間やライブのことを思い出しながら楽しめるアルバムだと思います。僕たちを待ってくれる皆さんに少しでも恩返しをしたかったのですが、このアルバムが皆さんへのプレゼントになると思います。しばらく離れていますが、ファンの皆さんの力になるアルバムになったらうれしいです。

イ・ジョンシン:2009年から約10年間、日本でたくさんの思い出ができました。しばらくは長い休憩をすることになって、これからどうすればいいか心配もありますが、僕らを待っていて下さると信じてますので、早く戻れるように頑張ります。CNBLUEの音楽の中には、いつも僕達がいますので、聴きながら待っていてください! また必ず会いましょう!

インタビュー:筧真帆

「Best of CNBLUE / OUR BOOK [2011 – 2018]」特設サイト: http://www.cnblue-ourbook.jp

記者 : Kstyle編集部