「仮面の王 イ・ソン」ユ・スンホ“一目惚れ…誰しもそういう経験があるのではないでしょうか?(笑)”

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ユ・スンホ、INFINITE エル、キム・ソヒョン、ユン・ソヒら人気若手俳優たちが共演! 韓国同時間帯視聴率1位を獲得し、“愛と正義のエンターテイメント・ドラマ”として、新たな時代劇の形を示したドラマ「仮面の王 イ・ソン」のDVD-BOX Iが、好評発売中。DVDのリリースを記念して、ユ・スンホのインタビューが到着した。

王位継承者であることから命を狙われ、仮面で素顔を隠して育ったイ・ソンを熱演したユ・スンホ。今作の見どころや演じたイ・ソンについて、さらに共演したエル、キム・ソヒョン、ユン・ソヒについても語ってくれた。

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――除隊後、様々な役にチャレンジしていますが、「仮面の王 イ・ソン」のオファーを受けた決め手は?

ユ・スンホ:最初にシノプシスを読んだとき、ドラマの全体的な内容と目指そうとしている方向性がよかったのと、ドラマを通して良いメッセージをお伝えできる思ったからです。また、世子(セジャ/王位継承者)が民のための王になっていく過程の中にアクションもあり、ロマンスもあって、自己犠牲の姿など、多くのエピソードが盛り込まれています。そうした点がとてもおもしろくて興味深かったので出演を決めました。

――近年出演した映画主演作も時代劇でしたが、時代劇への出演が多い理由はありますか?

ユ・スンホ:いえ、特別な理由があるわけではないんです(笑)。おもしろい作品を選んでいたら、映画2本(『朝鮮魔術師』〔2015年〕、『キム・ソンダル 大河を売った詐欺師たち』〔2016年〕)、ドラマ1本と合計3本の時代劇に出演することになりました。しばらく時代劇控えようかな!(笑)。アハハハ!

――時代劇出演経験はこれまでたくさんありましたが、「仮面の王 イ・ソン」の撮影現場はほかの時代劇現場と何かが違う、もしくは特別、と感じた経験などありましたらご紹介ください。

ユ・スンホ:「仮面の王 イ・ソン」はしっかりとしたストーリーの時代劇ですので、軽く楽しむよりはやや腰を据えて真剣に見ていただくドラマだと思います。楽しさや嬉しさ、活気に満ちた内容だけが描かれた作品ではなく、俳優たちもそうした雰囲気を意識して演技をしようとしていたので、撮影現場も時にはとても静かで厳粛でした。そういう、演技に入り込んで気持ちの部分で大変だった時もありましたが、俳優・スタッフ含めみんなが作品と一体になって、ドラマの雰囲気を作り上げたからこそ良い作品が生まれたんだと思います。
 

「6歳下のキム・ソヒョン、とても年下だとは思えない信頼して頼れる女優」

――台本を初めて読んだときの感想は? 世子イ・ソンのどんな点に魅力を感じましたか?

ユ・スンホ:序盤の世子イ・ソンは強いもどかしさを感じていて、絶望感を持っていたとも言えます。17年もの間、理由も知らされないまま仮面をかぶって生きなければならず、そのことに対する怒りも抱えていたと思います。仮面をかぶらなければならなかった理由を知り、「民のための王にならなければ」と決心してからは、純粋な正義感に基づきながらも、背景やしがらみを知らぬがゆえの浅はかともとれる判断により数多くの人々が犠牲になり、自分ひとりによって多くのものが失われたことに深く苦しみます。しかしそうした経験をしてから、本当に民を思って大切にする真の王とはどんなものかという問題意識を抱いて、その道を見つけ出そうとするところがとてもおもしろかったし、興味深かったです。

――仮面をかぶって生きてきたという複雑な生い立ちを背負った役ですが、役作りや仮面をかぶりながらの演技で大変だったところは?

ユ・スンホ:大変だったのは容易には感情表現ができなかったことです。劇中の仮面は、目と口以外の部分がすべて覆われる形でした。なぜそのように作られていたかと言うと、世子の心を代弁する道具が仮面だったからです。「とてももどかしくて、つらくて、閉じ込められている」という感じを強く与える目的で、そのような仮面が制作されました。たとえばとても嬉しくて明るく笑うと、おでこや頬骨の位置が上がりますよね? 怒ったときは眉にシワが寄って険しい顔になります。でも目と口を除いた部分が仮面に覆われていて見えないので、僕がいくら喜んでも、腹を立てても、悲しんでも、その感情を100%は伝えることができませんでした。それで監督と話し合って「仮面をかぶっているときはよりオーバーに演技をしなければならない」と意識して演技をしました。そうすることによって初めて、カメラに映った自分の姿がそのシーンの状況に合った感情を表現したものになりました。仮面をかぶっているときの演技ではそういう点に苦労しました。

――役作りにおいて、世子イ・ソンに共感できた部分、理解できなかった部分があったら教えてください。

ユ・スンホ:自分のせいで民を搾取して苦しめる揚水庁(ヤンスチョン)という機関が生まれ、自分ひとりのせいで多くの人々が苦しむことになるということについては、とても共感できましたし、僕もつらい気持ちになりました。共感できなかった部分は特になかったと思います。世子が取る行動について、なぜこうしなければならなかったのか、なぜ容易な道があるのにそちらを選ばずに困難な道を歩むのか、そういう気持ちまでも十分に理解できたと思います。

――カウンはどんな存在でしたか。イ・ソンはカウンに対しなかなか本当の身分を明かせませんが、そのような状況に関しても共感できましたか?

ユ・スンホ:そうですね。イ・ソンはカウンに一目惚れしたんです。最初は一目惚れでしたが、カウンがとても美しい心の持ち主で、自分よりも他人を優先する、そういう人柄であることを知って彼女に対する気持ちがどんどん大きくなっていきます。でも、世子の取り返しのつかない失敗によって、カウンの大切な人がこの世を去ることになります。もし本当の身分を明かしたことで、カウンが自分の元を去って行ったとしても世子は何も言えません。なぜなら自身の失敗でしたし、赦しを請いたいけれど、その他にもさまざまな事情が絡んでいるので、そうしたことを簡単に打ち明けるわけにはいかず、胸を痛めているという状況でした。

――カウン役のキム・ソヒョンさんとの共演はいかがでしたか? ユ・スンホさんと同じく子役時代から活躍されているという点で通じ合う部分はありましたか?

ユ・スンホ:子役時代を共に経験してきたことに対する、共感ありますね。年があまり離れていないので、とても気がラクだったし(笑)。とてもよくやってくれましたし、こうして大人になって……ソヒョンさんはまだ未成年ではありますが(笑)時が流れて一緒にドラマの主人公を演じることになり、パートナー役として出会ったときはとても新鮮でした。「こんなに時間が経ったんだな」とすごく不思議な気持ちになりました。ソヒョンさんは僕より6歳下なのですが、撮影中はとても年下だとは思えない、信頼して頼れる女優さんで、僕をとてもリラックスさせてくれました。
 

「集中力が高いエル…感情を爆発させるシーンに驚いた」

――世子にとってイソン(エル)はどんな存在ですか?

ユ・スンホ:王宮の外に出た世子が初めて愛というものを感じた相手がカウンで、友情というものを感じた相手がイソンでした世子は出会ったばかりのイソンを信頼して、真の友人だと考えます。やむを得ない事態が起こり、イソンも世子を信じて「自分が偽の王になります」と申し出てくれたので、世子は「少しだけ待ってくれ。すぐに戻ってくるから」と約束をしますが、辺首(ピョンス)会という組織によって世子は完全に陥れられてしまい、イソンは偽の王として長い間君臨せざるを得なくなります。ドラマの序盤、17歳の若くて本当に純粋な時期の世子にとって、イソンはたった一人の相棒でしたが、時が流れて2人のポジションが変わってからはかなり対立的な関係になり、生じたすれ違いから争わざるを得なくなりました。それでも最終的には「おまえは永遠の友であり、相棒だ」と言える存在ですね。

――イソン役のエルさんとの共演はいかがでしたか?

ユ・スンホ:エルさんは集中力が高い方で、感情を爆発させるシーンでは「カット!」の声がかかっても、その感情からなかなか抜け出すことができませんでした。それだけ本人が役に溶け込んで、深くのめり込んでいたということなんですね。「わぁ、あそこまでのめり込むことができるのか。あそこまで一生懸命に完璧に演じられるんだな」と大変驚きましたし、一緒に演技をしながら苦労した部分もまったくありませんでした。劇中で敵対する関係になったときは彼のおかげで僕もその状況にのめり込むことができて、とても息の合った演技をすることができました。

――演技についてエルさんと話し合ったことはありますか? エルさんに演技のアドバイスをしたりしたことなどは?

ユ・スンホ:(自分がアドバイスをしたことは)全然なかったと思います(笑)。撮影に入る前から作品やキャラクターについて話し合い、実際に撮影に入ってからはリハーサルでお互いの演技を合わせながら、ベストな形を探そうと努めました。そうやって演技をしていたので、僕たちの共演シーンに関しては視聴者のみなさんからも「よかった」と言っていただくことができました。

――ファグン役ユン・ソヒさんとの共演はいかがでしたか? ユン・ソヒさんはインタビューで「以前からユ・スンホさんと共演してみたかった」とおっしゃっていましたが、エピソードをお聞かせください。

ユ・スンホ:実を言うと、ファグンに対しては申し訳ない気持ちが大きかったんです。ファグンは世子をとことん愛して自分を犠牲にする姿を見せますが、世子はカウンのことしか目に入っていません。ファグンとの撮影はいつも彼女が泣いていたり、お互いに腹を立てたり怒鳴ったり、そういう緊迫したシーンばかりだったんです。撮影現場ではそういった感情に集中していたので、口数が減ってしまったりもして……。それであまりたくさん話せなかったという申し訳なさもありますが、ユン・ソヒさんがファグンという人物をうまく描き出してくれたので、世子を演じた僕も助けられました。僕もソヒさんと共演できて嬉しかったですし、今度はもう少し明るい関係の役で再会できたらいいですね(笑)。

――現場で意見交換を頻繁にしていた俳優さんはどなたでしたか? どんなことについて話し合うことが多かったですか?

ユ・スンホ:ウボ役のパク・チョルミン先輩やテモク役を演じられたホ・ジュノ先輩と冗談を言い合ったり、話をしたりしました。僕は撮影現場では演技に集中するために静かにしている方なのですが、先輩方といるときはやはり演技についてのお話をたくさんしていただきました。ためになる話、アドバイスなどもたくさんしてくださって、先輩方にはいつも助けられました。

――監督からは演技についてどのような指導がありましたか?

ユ・スンホ:監督は英雄のような姿を描きたいとおっしゃっていました。一次元的で単純ではなく、あらゆる人々を気遣う人物として、本当に小さなこと一つひとつまで描いて、最下層の身分の庶民まで世子を慕う民にしたいと考えていらっしゃいました。それでドラマには協力者たちが登場して、大儀のためには犠牲を厭わないという考えに基づいた助言をします。「こうすべきです」「こんな名案や簡単な方法があります」「兵力を動員して殺してしまえばいいのです」といった助言をしてくれるのですが、世子はそれを拒否します。「その方法では私の民が命を落とし、苦しむことになる」「それは私のやり方ではない」と話すシーンがいくつかあります。そうしたシーンを一つひとつ見せていくことで、世子の人となりを表していきたいというお話がありました。
 

「誰かと入れ替わるしたら…普通のサラリーマン?」

――ユ・スンホさんにとって特に思い出深いシーンや、ここを見てほしいというシーンはありますか?

ユ・スンホ:ある一つの場面というのではないのですが、ドラマ全体を通して、世子がどんな人物なのかということを説明するシーンがとてもたくさん出てきます。何の意味もなくサラッと流れていくシーンはなかったと思います。どんなに小さな場面でも、世子が何を考えていて何を表したいのかということがすべて描かれているので、ドラマを最初から順々にじっくりご覧いただくと、世子のどんな部分に注目していただけばいいのかが見えてくるのではないかと思います。

――男女関係なく演じてみたいキャラクターはありましたか? その理由もお聞かせください。

ユ・スンホ:あるインタビューで主演俳優4人が同じ質問を受けたことがあったのですが、3人(ユ・スンホ、エル、キム・ソヒョン)がみんなファグンだと答えたんです。ファグンは本当に自分を犠牲にする愛というものをうまく見せてくれました。愛にはさまざまな形がありますよね。その中でもとりわけ心が痛み、素敵でもある自己犠牲の愛を見せます。僕たち3人全員がそこに惹かれてファグンというキャラクターを気に入って、カッコいいなと思っていました。

――世子とイソンのように、もし誰かと身分を入れ替えることができるとしたら、どんな人になって何をしてみたいですか?

ユ・スンホ:僕は……普通のサラリーマン? ごく平凡な会社勤めをしている人。特に大きな理由があるわけではありませんが(笑)。俳優という職業はとても華やかでしょう。この道に進んで長く経つので、逆に一般的な生活を経験してみたいです。

――同時間帯視聴率1位をキープし絶賛されましたが、「仮面の王 イ・ソン」の人気を実感できたエピソードなどありましたらお聞かせください。

ユ・スンホ:ドラマがヒットすると、たとえばテレビ局の前で車から降りたり……現代劇の場合はカフェでのロケもありますし、銀行や病院などに行くと一般の方や視聴者のみなさんがいらっしゃいます。人気ドラマの場合はファンから歓声が上がったり、「ドラマ、楽しく見てます!」と声をかけていただいたりして、反応を直に体感することができます。でも今回は時代劇だったので、車の中で目を覚ますといつも山の中にいるんです。山奥に視聴者や一般の方々はいませんよね(笑)? 人里離れたところばかり移動していたので、気づけば山奥にいて、他には誰もいなくて。インターネットのニュースでは確かに視聴率1位でヒットしていると書かれているのに、直接的に人気を感じることができなくて「ヒットしてる……の……かな?」「愛されているのかな?」なんて思っていましたが(笑)、たまに家に帰って休んだときは外出すると「ドラマ見てます」と声をかけてくださる人がいて、ようやく人気を実感することができました。

――撮影が終わった時に、一番やりたいことは?

ユ・スンホ:寝たいです……(笑)。アハハハ。撮影が終わったら突然眠くなったりします(笑)。
 

「一目惚れ…誰しもそういう経験があるのではないでしょうか?(笑)」

――忙しくて大変なこともあると思いますが、ストレス解消はどのようにしていますか? また、がんばっている自分自身にごほうびをあげるとしたら?

ユ・スンホ:うーん、僕は大きなことは望みません。朝ゆっくり寝て、「早く撮影現場に来い!」と催促されることもなく、かつらをかぶらなくてもよくて……(笑)。そのぐらいで十分です。

――旅行をしたいとかショッピングをしたいといった希望はありませんか?

ユ・スンホ:旅行は短い日程でもいいので海外に行けたらいいなと思います。

――日本にはよくいらっしゃいますか? 日本に来たら必ず行く場所はありますか?

ユ・スンホ:これまではファンミーティングなどの仕事で行くことばかりだったので、日本という国について実のところあまりよく知りません。日本という国が好きですし、とても素敵な国だと思っています。一度ゆっくり旅行をしてみたいと思っています。

――日本の中で特に行きたい場所はありますか?

ユ・スンホ:詳しくはないのですが、福岡? 見どころや楽しいところが多いと聞いたので、一度行ってみたいです。

――猫がお好きだと聞きました。猫との生活はいかがですか?

ユ・スンホ:実は猫に興味もなかったし、特に好きなわけでもなかったんです。でもどういうわけか猫を飼うことになって……。猫は周囲にすごく無関心です。人間がいても特に気にも留めませんし(笑)。ときどき自分たちが気分のいいときやおやつが欲しいときだけやってきて、愛嬌を振りまいて、そういう自由なところに人間はハマっちゃうんですよね。僕に何か特別なことをしてくれるというわけではありませんが、仕事から帰ってきて疲れているときは動物たちに癒されて助けられていると強く感じます。そんなところがいいですね。

――序盤で、ハン・カウンを見つめ、心惹かれる様子のシーンがありましたが、ご自身は一目惚れしたことはありますか?

ユ・スンホ:ありますね。学生の頃もそうでしたし……。誰しもそういう経験があるものではないでしょうか?(笑)。

――「仮面の王 イ・ソン」はユ・スンホさんにとって、どんな作品だったでしょうか? 新たに挑戦できたことや、成長や変化を感じた部分などお聞かせください。

ユ・スンホ:「仮面の王 イ・ソン」をやりながらロマンスも含めて、さまざまな演技をしました。感情的な部分において、かなり奥深くまで入り込んだという気がします。そうした部分を表現するシーンは大変でもありましたが、共演者のみなさんに助けられて、うまくやり遂げることができたと思います。それから、これまで感じることができなかった悲しみや怒りといった感情をこの作品を通してさらに深く知ることができました。僕にとって、とても素晴らしくありがたい作品になりました。

――日本の視聴者に向けて、ドラマの見どころの紹介とメッセージをお願いします。

ユ・スンホ:ユ・スンホ:日本の視聴者のみなさん、ドラマ「仮面の王 イ・ソン」のDVDが日本で発売されると聞きました。本当に嬉しくて、ありがたい気持ちです。「仮面の王 イ・ソン」は一人の世子が真の王になるために冒険に出る、その過程を描いた物語です。その過程の中に多くのエピソードが盛り込まれています。本当に切々と胸が締め付けられるような美しいロマンスもあり、華麗なアクションもあり、心が痛みつつも素敵な友情もあって、とても見どころの多いドラマです。視聴者のみなさんにも多様な楽しさを味わっていただけるのではないかと思います。韓国でもたくさんの方にご覧いただき、愛されました。日本でも多くの方に愛していただけたら、作品を一緒に作った僕としてはとても嬉しいです。ドラマ「仮面の王 イ・ソン」、ぜひご覧いただき、応援してください。ありがとうございます。

■「仮面の王 イ・ソン」リリース情報

・DVD-BOX I 発売中/Vol.1~5レンタル中
・DVD-BOX II 2018年9月19日(水)発売/Vol.6~10 同時レンタル開始
各¥19,000(本体)+税

発行:NHKエンタープライズ
販売元:ポニーキャニオン
(C)2017MBC

公式サイト:https://kamennoou.ponycanyon.co.jp/

記者 : Kstyle編集部