イ・スンギ「軍隊から帰って来てエネルギーが溢れています」

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写真=CJ E&M MUSIC

軍除隊と同時に“大活躍”中のイ・スンギ。tvNドラマ「花遊記」を皮切りにSBSバラエティ番組「イ・スンギのチプサブイルチェ~師匠に弟子入り」出演から映画「ときめき♡プリンセス婚活記」の公開まで。様々な分野を飛び越え、寝る時間も惜しんで忙しい日々を送っているが、表情は明るかった。彼は「軍隊に行ってきてから、自信がつきました。何にでもぶつかってみたいです」と話した。

――軍除隊と同時に多方面で活動していますが、元々計画されていたのですか?

イ・スンギ:除隊する時に「飽きるまでお見せしたい」と話したのですが、ここまで忙しいとは思いませんでした。ドラマで復帰して「少しずつお見せしよう」と思っていたけれど、バラエティ番組と映画の公開時期が偶然にも重なってしまいました。こんなに一度に仕事が重なって「失敗したらどうしよう」と心配もしたけれど、幸い良い成果を得ることが出来てよかったです。

――一度に活動する上で懸念の声もありましたが?

イ・スンギ:知っています。ドラマ、バラエティ、映画すべてが懸念から始まりました。「花遊記」は放送後すぐに事故があったし「ときめき♡プリンセス婚活記」は2年前に撮影したものなので、最近のトレンドについていけないのではないかと心配しました。「イ・スンギのチプサブイルチェ~師匠に弟子入り」もイ・サンユンさん、ヤン・セヒョンさん、BTOBのソンジェさんという意外な組み合わせが集まったため、懸念が多かったです。そんな中でもだんだん良くなっていく姿をお見せしようと努力しました。心配よりも自信を持とうとしましたね。

――軍除隊後に自信がついたのでしょうか?

イ・スンギ:特殊戦司令部で生活しながら、良いエネルギーをたくさんもらいました。いつも死と隣り合わせの危険な訓練をしていたので、肉体的にも精神的にも強くなったし、競争心も強くなりました。

――軍生活が芸能活動にもたくさん影響を与えましたか?

イ・スンギ:昔は外部の人々の視線や些細な言葉、環境などにとても影響されていました。自分に対する確信が足りなかったので、何をするにしても気をつかっていました。今は自分のはっきりとした考えを持っているので丈夫になった気がします。相手の期待に応えられなくても、また“チャンスがあるから”という風に考えるようになりました。

――スランプに対する恐れはありませんでしたか?

イ・スンギ:僕は毎日、挫折感と絶望感を少しずつ分けて感じる人なのだと思います。何をしても完璧に満足できません。「自分が上手くやっているのか?」という疑問を常に自分に問いかけています。「イ・スンギがやれば全部上手くいく」と皆に言ってもらえていたら調子に乗っていたかもしれないが、大衆が僕に対して「本当に上手くやるのだろうか」という疑いを持ってくれたからこそ、それに打ち勝った時に得られる安堵感が好きです。

――「花遊記」のCG事故とスタッフの落傷事件は衝撃的でした。主演俳優として心が重たかったのでは?

イ・スンギ:本当に残念でした。今回の事故はこれまでの韓国ドラマのシステムの病弊がもたらした結果だと思います。制度的な部分で見直す必要があると思っています。

――「ときめき♡プリンセス婚活記」では、朝鮮最高の暦術家のソ・ドユンを演じましたが、役作りのためにどんな準備をしましたか?

イ・スンギ:本物の暦術家から理論を学んだり、実際の雰囲気を見るために占いを見て回りました。普段そういうのは行かないタイプだけれど、実際に行ってみたら意外と面白かったです。

――実際に四柱推命の占いを見て、参考になったことはありましたか?

イ・スンギ:四柱推命の占いをする方々は話すトーンが特徴的でした。「私の考えでは~」というのではなく、相手に確信を与えるような話し方でした。言葉もとても早口で、半分は聞き取れるが、残りの半分は聞き取れない感じに話します。それが終わると、気を全部吸い取られた感じになりました。こういう部分は演技に取り入れましたね。

――朝鮮時代の暦術家のキャラクターを演じるのは大変ではありませんでしたか?

イ・スンギ:魅力的でした。暦術家という設定が大変ではありましたが、どっしりとしていて真っ直ぐに進むキャラクターなので良かったです。また、もともと時代劇をやってみたいと思っていました。最初から重い感じの時代劇だったらプレッシャーになったかもしれないですが、若くてコミカルな雰囲気の時代劇だったので、すごく楽しかったです。機会があればまた時代劇に挑戦してみたいです。

――俳優だったら一度は演じてみたいと言われる、燕山君(ヨンサングン)のキャラクターはどうですか?

イ・スンギ:偉大な王たちもよいけれど、暴君も一度やってみたいです。暴君に対するアプローチは多様だと思っています。歴史の人物を演じるのが一番難しいというのは知っているけれど、いつかは必ずやってみたいです。

――重みのあるキャラクターを演じてみたいのですか?

イ・スンギ:特定のキャラクターをやってみたいというより、一つのキャラクターに集中できるものをやってみたいです。どんなキャラクターでもすべてできる自信があります(笑)。

――久しぶりのバラエティ番組への出演ですが、大変ではないですか?

イ・スンギ:バラエティ番組をする時にはいつも頭痛がします。バラエティの達人ではないので、常に確認し、たくさん悩みます。視聴者が見たり、聞いたりしたいストーリーがきちんと伝達されたか、面白かったかということです。周りからは楽にやるように言われますが、そうすると逃してしまう部分が多いと思っています。

――頭痛がしてもバラエティ番組に挑戦する理由は何ですか?

イ・スンギ:頭痛はしますが、そこから得られるエネルギーの方が大きいです。生活しながら爆笑することはあまりないですよね。でもバラエティ番組の撮影をすれば、エネルギーも得られるし、視聴者に笑いを与えることができるというのも良いです。実際、ナ・ヨンソクPDが作るバラエティ番組ではないので、たくさんの方々が心配していましたが、ふとした瞬間に訪れる笑いもあります。こうやって成長していくのではないかと思います(笑)

――では頭痛がしない分野はどんな分野ですか?

イ・スンギ:歌手と演技です。この2つの分野は頭痛がすると出来ないと思います。

――アルバム発売の計画はありますか?

イ・スンギ:年内に発売したいです。考えておいたコンセプトがありますが、それがいつ実現され、アルバムという結果物で出て来るかは僕にもわかりません。

――最近の心の状態はいかがですか?

イ・スンギ:昔よりオープンマインドになったと思います。「何でも出来そう」という健康的な自信に溢れていて、何にでもぶつかって挑戦する準備が出来ています。最近はエネルギーが溢れています。

記者 : パク・スルギ、翻訳 : 浅野わかな