イ・ハナ「『ボイス』撮影現場でチャン・ヒョクを“お父さん”と呼んだことも」

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女優イ・ハナが、OCNドラマ「ボイス」のカン・グォンジュ役を通じて、自身の底力を新たに呼び起こした。“ジャンル物”という不毛の環境の中で、女性主人公として意味のある足跡を残したのだ。

最近、狎鴎亭(アックジョン) 所在のあるカフェで、イ・ハナに出会った。相次ぐインタビューで疲れていることだろうが、目さえ合えば笑顔を見せた。特別に注文したインスタントコーヒースティックを二つ手に握っては、「これが必要な瞬間がありますよね。へへ」と言って、疲れを取り除くために努める姿はまたとなく美しく見えた。

「新しい姿を思う存分見せられたようだ」という言葉に、イ・ハナは「努力した分より、さらによく映し出されました。編集をとても上手くしてくださいました。それは絶対に否定できないでしょう」として、ただし「後悔のないほど、思い切りやりました」と虚心坦壊に明らかにした。

――「ボイス」は自慢したい作品になったでしょう?

イ・ハナ:現場で会った俳優とスタッフの皆が洗練されていました。『自分さえうまくやれば良い』という気がしたほどです。その人々の間にいるから、素晴らしい人になったような気がして、そのおかげで、その力が最後までときめくことができる原動力になりました。

――初めての“ジャンル物”への挑戦でしたが。

イ・ハナ:他の人に迷惑をかけるような役でなく、私が人々の中でたった一人で立っていて、その上助けになるような役どころにやりがいがあったようです。余韻が深く残りましたが、私は鳥の羽のように軽い性格なので、即座にハハ、ホホと笑えます。終わったことを残念がると、周辺の人々は(ボイスの後番組として現在放送中の)『愛の迷宮‐トンネル‐』を見れば良いのではないかと言いました。ハハ。

――チャン・ヒョクにたくさん頼ったようですが。

イ・ハナ:本当に涙が出るほどです。(現場で見れば) 子供たちのことを考える心がものすごかったんです。『家庭ができれば、あの心が分かるだろうか』と思うほど、劇中の息子(ム) ドンウとのシーンで没頭度がもの凄かったですし、私がどれくらい頼ったのか、私も気づかないうちに『お父さん』と呼んでしまい、爆笑したことを思い出します。子供たちがいたためか、リーダーシップが最高です。

――真犯人は本当に分からなかったんですか?

イ・ハナ:2週前のスケジュール表を見ましたが、やたらとデシク(ペク・ソンヒョン) のシーンが増えました。その時分かりましたよ。ああ、実際にクランクインの時に犯人を撮影するシーンがありましたが、そこにテグ(キム・ジェウク) さんがいました。すでに察しました。

――特別出演の俳優の熱演が話題でした。最も記憶に残る俳優がいるとすれば?

イ・ハナ:イ・ヨンニョ先生が私にくれた瞬間が、多分必ず演技ではなくても、しばしば思い出しそうです。シム・チュンオクおばあさん(イ・ヨンニョが演じた役どころ) から出てきそうな臭いまでもまとって来られましたよ。私が考えた役者の姿勢がどれくらい浅はかだったことか、今一度反省して、先生が演技される時本当に光栄でした」

――「ボイス」で得たものがあるとすれば?

イ・ハナ:休むことがこんなに楽しいことだとは知りませんでした。実際にこの職業は、仕事がなければ自然に休むことになって、悩みもできるでしょう。でもこの作品だけは、休む喜びが大きかったです。ドラマの現場で切実さ、熾烈さを共有する一員でいたということも、とても楽しいことでしたし。休みの日にすっきり解消できるそのような労苦が“悪いことだけではないんだな”と思いました。

――OST(劇中歌) への参加もあれば良かったと思いますが。

イ・ハナ:『ボイス』のOSTがとても好きでした。最高の組み合せを探してくださったようです。『ボイス2』が制作されるならば、キム・ホンソン監督にマネージャーを経ないで(私を) 参加させることができるフリーパスとでも言いましょうか?それを差し上げたいですね。

――これからの活動計画は?

イ・ハナ:休む喜びをもう少し満喫して、常に準備してきたフルアルバムの作業をしようとします。そろそろ出る時になったようですので。

記者 : パク・ユンジン、写真 : ユ・ジニョン