【REPORT】JYJ ジェジュンが除隊後初のジャパンツアーを開催!セクシーなロックスターが可愛らしさでも魅了

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昨年末に除隊した、歌手で俳優のキム・ジェジュンが「2017 KIM JAE JOONG ASIA TOUR in JAPAN‘The REBIRTH of J'」と題したツアーで日本を周っている。これは1月21日のソウル公演から幕を開けたアジアツアーの一環。2月7日、横浜アリーナで開催された初日公演で彼は復活の雄叫びを上げ、ファンの前に帰ってきた。

可愛らしさでもファンを虜に!

青白く光るトライアングル状のカプセルの中で、彼は眠りについていた。そう、2年前の美しさを少しも損なうことなく。その後、彼は徐々に感覚を取り戻し、指先が微かに動く。そして瞳がスパークすれば、それは完全復活のサイン。彼は長い眠りから目覚め、遂に蘇生した。ステージ上では八つの菱形状の照明が光を放ち、オープニングの演奏に合わせ、フロアではペンライトがゆっくり揺れる。ステージが赤く染まる中、蘇生した今宵の主人公、ジェジュンは白のジャケットに身を包み、ステージへ。大自然をバックに披露した「One Kiss」(日本語バージョン!) で、超満員のファンと一つのキスを交わし、歌い終えた彼に向け、ファンは「おかえり」の挨拶の代わりに大きな拍手を贈った。

オープニング曲を終えた彼は長めのMCタイムをとり、たっぷりのトークで2年間の空白を埋めていく。まずはフロアにチラリと流し目を送りつつ「皆さん、こんにちは」と挨拶。ジャケットを脱ぎ、上下黒の衣装になった彼が「元気でしたか? 日本で本当、久しぶりですね」と近況を報告するのだが、「軍隊を終わって……」「一ヶ月も経ってないところで、韓国でライブをやったんじゃないですか……」と語り掛ける度にファンは拍手でリスポンス。客席は序盤から惜しみなく拍手を贈り、彼の帰還を心の底から歓迎した。

そんな温かムードのファンは彼にとって家族も同然で、飾る必要もない。彼は素のジェジュンをさらけ出し、「(除隊して間もないこともあって) 完璧な社会人になってない」「頭の中の(日本語の) 単語が2000個くらい無くなった」「『ジェジュン格好いい』と言われても『俺って格好いいか?』と思っちゃうんですけど(笑) 皆がそう誉めてくれると、俺って勘違いしちゃうんですけど、今は恥ずかしいっすね。まだ慣れてないのかな?」とぶっちゃけるトークに、フロアは笑みでいっぱいだ。

久しぶりの日本ということから「食べたいものが多すぎて、全く(食事の) 管理しなかったんです。年をとって顔に肉がついたかも」と話せば、客席から「可愛い~~」との声が飛ぶ。そして「皆、変わってないね。テンション上げて楽しみましょう」と勢いをつけたかと思いきや、左手を胸に当て、「めっちゃ緊張しちゃうな。震えてるもん。恥ずかしいね」と呟き、その姿はまるで可愛らしい小鳥のよう。が、すぐさまステージ上の生着替えで背中のタトゥーを全開にすれば、ステージ上には彼の格好良さが花開き、キュートなトークと鍛え上げたボディとのギャップにファンのハートはキュンキュン!

フリルのついたブルーのジャケットに着替えた後は改めて「オィッス」と挨拶。「楽しめる曲を用意しました。思い切り手を振って、楽しんで下さるといいんじゃないかな。激しくジャンプして」と話して「Luvholic」へ。彼は赤のタオルを大きく揺らしながら、「僕は『止めろ』と言われたら、もっとやる」とシャウトするように歌い、ファンを煽っていく。そして皆との再会を改めて喜ぶかのように、次第に彼の手の揺れが一層大きくなる。終盤には「もう一回いくぞ」と声を上げて、ファンのテンションをアップさせていった。

トレンディエンジェル斎藤さんネタでセクシーボディをチラ見せ!

3曲目に選んだのはファンとのイケないシークレット・ラブを歌う「Kiss B」! 今日のテーマ・カラーは赤だ、と言わんばかりに、赤く染まりながらセンター・ステージへ移動し、途中、それまで振っていたタオルをフロアへ投げ入れてファンサービスも抜かりなし。メイン・ステージでは何度も炎が立ち上がり、熱唱するジェジュンを強力バックアップする。そして「so cool」(ジェジュン)「so cool」(ファン)、「so sweet」(ジェジュン)「so sweet」(ファン) というコール&レスポンスで館内の一体感は高まり、途中、彼がマイクをフロアに向けて、ファンに歌を委ねる場面も。間奏部ではギターの演奏に合わせてジャンプし、「今日も電話して。俺ともっと愛し合って」という歌うところでは、指ハートをさりげなくプレゼントし、ラストは両手を広げて鮮やかにキメる。館内は赤い絶頂感に包まれ、ジェジュンも満足気に雄叫びを上げ、「楽しんでますか?」とファンをケアする。でも、「若干(盛り上がりが) 足りないね。もっと燃えてほしいね。頑張って下さいね」とプチ・ダメ出しをし、「俺が誰だと思ってんの?」「ジェジュンさんだぞ」と左胸をチラ見せ。まさかの斎藤さんギャグにファンは大喜びとなり、「もう一回」コールでお代わりをおねだり! 希代のエンターテイナーが同じことをするはずはなく、今度は右胸をチラリ見せ。3回目も右胸をチラリ見せ、さらには平野ノラのネタも織り交ぜ、彼はギャグのネタ選びにもブランクを感じせなかった。

メイン・ステージに戻った彼は「(右脇腹に手を当て) 軍人の精神が残ってる」と話し、客席をクスリとさせるが、「(次は) 格好をつける曲。ステージを楽しんで下さい」と語り、ロッカーとしての姿を強烈に打ち出す。

眼差しにもクールネスを炸裂させる「Rotten Love」では、夢幻的なモダンロック調のサウンドに合わせ、熱唱! ギターの演奏に体を預けるようにリズムをとり、クールにして、かつホットなステージングで魅せていく。

続く「Let the rhythm flow」はジェジュンがVo & Rapの両刀で魅せるモダンロック・チューン。青空をバックにしたイントロでは両手を広げ、「待ってる愛が」という詞に合わせて右手人差し指をフロアへ。最後は短く「ありがと」と話し、ロッカー風のイカした締め方がクールに光っていた。

日本初披露曲の連発でファンをノックアウト

ロックなステージを終えた彼は楽屋へと下がり、その間、彼はビデオメッセージで包み隠すことなく心境を打ち明けた。

入隊に当たり、俳優として歌手として不安を抱えていたジェジュン。「僕よりファンの皆さんが力強い心を持っていた」とし、入隊前の彼は「皆さんが僕への最高のプレゼントです」と話していた。そして「僕には帰る場所があった。待っていてくれて、ありがとう」とファンへの感謝を伝え、今度は、新曲尽くしの歌を通じて直接ファンに思いを伝える番! ゴールドに輝くロングジャケットに白のインナー、黒のパンツというフォーマルファッションにチェンジした後は入隊期間中に発表したアルバム『NO. X』から2曲を初披露し、メッセージを贈る。

まずは日本語訳の字幕付きで「引き出し」を美しく歌い上げるのだが、ファンに会えないという状況で発表したこの曲は「どうしても君を忘れられない」というファンへの深い思いに満ちたもの。続く「Love You To Death」では「貴女は僕の光」と歌い、バックスクリーンもゴールドの光が広がっていた。

その後も『NO. X』からの2曲でドラマティックに構成。せり上がるセンター・ステージで披露したR&Bチューン「恨むよ」では去っていく彼女に「行かないで」とクールかつ切なげな表情で歌い、幻想的ムード漂う「Run Away」では時計の針が逆回転する中、メイン・ステージへ。そしてバックステージへと戻れば、恒例のお楽しみコーナーのスタートだ!

毎回ドレスコードを設け、ジェジュンが楽屋からカメラ越しにファンをチェックし、皆とのコミュニケーションを図るハッピー・タイム。この日のテーマは“10年”だが、ファンはテーマに囚われることなく、思い思いのファッションでライブを楽しみ、ジェジュンも気になるファンにどんどん突撃インタビューしていく。そして「10年経ってもジェジュンを愛しています」なんて“10年”メッセージが届けられると、彼の顔も自然と綻んだ。

そんなコミュニケーションタイムの後も彼は新曲を畳みかけ、フロアのテンションを上げていく。縦のストライプ柄のトップス&ジーンズにチェンジした彼は「楽しんで下さい」とサムアップして、ステージへ。苦悩する生をテーマにした「All That Glitters」ではたっぷり目のトップスが風に煽られ、疾走感を演出。ピース・サインを揺らし、ポップな出だしからロックに転じていく「Breathing」はファンへの愛を世界に叫ぶラブソングで、バックには星空が映され、とってもラブリー! エンディングではジェジュンが両手を上げて、“バイバイ”風に舞台袖に下がって行った。

熱く燃え上がる、楽しさ満点のステージ

衣装チェンジの間、彼は二度目のビデオでファンに想いをお届け。最初の映像が入隊前の気持ちを綴っていたのに対し、このビデオでは除隊後の気持ちを表現する。

「除隊して気分がいい。皆に早く会えて嬉しい。また、やるべきことがたくさんあると実感した。これからも様々なジャンルの音楽をお見せしたい」

新たな決意をこう表明した彼は、上下ジーンズにチェンジし、再度、エンディングに向け、新曲を放っていく。

右手を掲げて「皆、盛り上がっていこう」と呼びかけた彼は、左手にJの文字がゴージャスにデコレートされたマイクをがっしりグリップし、力強さ漲る「Welcome To My Wild World」を披露。そしてハードロックな「Good Luck」では「皆、拍手」と声をかけながら、自ら進んでハンドクラップを演じて、ファンの拍手を誘い、サビ前では「行くぞ!」と叫んで、躍動感を演出。全身を使って大きくリズムをとり、その後は流れるようにファンキーなリフがノリノリな「Good Morning Night」に転じ、「教えてよ~。君の本当の想い」を日本語バージョンでファンをアッと言わす。そしてジェジュンが「We'll be alright」「楽しもう、この夜を」と歌うと、ファンも「オ、オ、オ、オ~~」と声を張り上げ、彼の「Good Good Morning Morning」という歌声に「Hello, Hello」とレスポンス。余りの盛り上がりに、ジェジュンの体もホットになったようで、ジージャンを脱いで、チェックのシャツ姿に変身だ! そして日本語の歌で全員が一つになれることを心の底からエンジョイするように何度も「楽しい」という言葉を繰り返し、「もう一回、行こう。One More Time」と言いながら、何度も何度もファンとのコール&レスポンスを繰り返す。そして繰り返す度にファンの声は大きく揃い、ジェジュンの笑顔も大きくなる。が、最後はさすがのジェジュンもコタエタようで、喉に手をやりながら「喉痛い」とポロリ。でも、「あ~~、楽しい」と話して、胡坐をかいてステージ上に座り込んだ。

会場が一つになって楽しんだ後は、スタンドマイクを前に、V系ロッカーに変身だ。重いサウンドの「9+1#」では妖艶な表情でラップを放ち、最後、ステージに座り込むが、もちろんこれは本編ラストへのイントロダクション。ラストの「Mine」では乱れ踊るように立ち上がり、同時に炎も“これでもか”というほどに立ち上がる。そしてアグレッシブなサウンドに合わせて、ハードロッカーとしての貌を見せ、間奏部ではピアノの当てぶりを披露。終盤では右手人差し指を高く掲げてクルクルと回し、エンディングでは挑発的な眼差しでフロアをノックアウト。ジェジュンはどこまでも格好良かった。

今度は僕が皆を守る番

「ジェジュン」コールで迎えられてアンコールの舞台に登場したジェジュンはタイト・パンツに、ヒョウ柄のインナー&オレンジ色のジャケットを重ねて、腹筋を全開に。1曲目にはポップかつダイナミックな新曲「Love You More」(『NO. X』タイトル曲) をチョイスし、歌い終えた後は三方に向けて「アンコールありがとうございます」と丁寧に挨拶する。続く「Just Another Girl」ではイントロのギターのリフだけで高い歓声が沸き起こり、期待に応えるように日本語バージョンをスペシャルお披露目だ。

その後、ジェジュンはまた舞台袖に。その間、スクリーンにはこんなメッセージが映し出されていた。

「もっと素敵な時間を約束するよ。君たちがそうしてくれたように、これからは僕が守ってあげる。感謝の気持ちと愛を込めて、一緒に歌おう、この歌を」

入隊前、ファンは「ジェジュン。(私たちが) 守ってあげる」というメッセージを彼にプレゼントしていた。約3時間に及ぶコンサートの幕締めにしてダブルアンコール「守ってあげる」はそれへのアンサーソング。一番はファンが歌い、その後、ニット・セーターに着替え、「皆、ありがとう」と言いながらステージインしたジェジュンが二番を歌う。そしてまた「ありがとう」と声をかけながらセンターステージへ。そこで彼はアカペラで歌い、最後はマイクをフロアに向けて全員で大合唱。互いが互いを守りあう信頼に満ちた空間に、最後は壮大なバンドサウンドがドラマティックに流れ、ジェジュンは三方に深々とお辞儀し、ライブを終えたのだった。

ジェジュンはロックスターだけが持つ危険で妖しい香りやセクシーさを変わることなく放っていた。一方、除隊後間もないということも影響してか、少年のような顔も見せ、ファンはそれを「可愛い」と表現した。美しくカリスマ性に溢れ、かつ可愛い……となれば、それは最強にして最高。彼は「初日だから心配した」と吐露したが、杞憂でしかなかった。

「直接会いに行った方が嬉しいと思って、だからライブを選んだ」と話す彼は除隊から間を置くことなく、ファンの元を訪れ、そんな気遣いがファンにはたまらない。そして今回披露してくれた曲の多くは昨年発表した『NO. X』から採られたもの。入隊中、ファンの渇きを癒すようにリリースされたこの曲群を本人が生で初披露してくれたのだから、この意味でも本公演は大きな意味があった。

さらに彼は3曲を日本語バージョンで歌い、「準備の時間があったら、日本語バージョンの曲をもっと歌いたかった」とも。そして「日本でアルバムを出したいな。日本でうまく活動できたらいいけどね。頑張ってますからね」と日本活動への意欲を見せた。も視野に入れている。そして最後、ジェジュンとファンは「守ってあげる」を一緒に歌い、共に永遠に支え合い、互いを守ろうと誓い合った。この日を皮切りにジェジュンは新たな歩みを開始した。

ライター:きむ・たく

記者 : Kstyle編集部