少女時代 ソヒョンが語る「メンバー」「演技」「美の秘訣」

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つまらない模範生だと思ったら大間違いだ。非常に巧みで率直で、時には挑発的だ。デビューして9年、練習生の期間まで合わせるとなんと15年間、自身が選択した道の上で揺れることなく歩んできた、どっしりした重みまで感じられる。アイドルを超えてミュージカル、ドラマまで網羅し、自分だけの新たな道を開拓している冒険家でもある彼女。相変わらず少女のようだが、人々が知らなかった新しいソヒョンに会った。

―事前制作ドラマ「麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~」の撮影が終わった。少し暇になったか?

ソヒョン:ドラマを撮影する時よりは少し余裕があるけれど、相変わらずスケジュールが詰まっている。公演もするし、広告撮影もしている。

―ドラマの話からしてみよう。複雑な事情のキャラクターを担当した。

ソヒョン:軽いキャラクターではない。ドラマで表現されない部分まで考えて演技しなければならなかった。本格時代劇でもなく、完全に現代的なものでもなかったので、監督と共に悩んだ。その中間を取るのが難しかった。

―少女時代は女優業もしているメンバーが多いが、アドバイスをもらったか?

ソヒョン:正直「こうしなさい、ああしなさい」というアドバイスはしないほうだ。その代わり、一生懸命チェックしてくれる。「これからはこうすれば良いね。今回はこれが良かったよ」など、メイクやヘアスタイルなどについてお互いにチェックしてあげるほうだ。

―時代劇の演技より先にミュージカルを始めたが。

ソヒョン:本当に容易ではない分野だ。しかし、元々演技が好きだったし、練習生の時から演技と歌を一緒に準備していた。オク・ジュヒョン姉さんの公演を見て、ミュージカルをしたいと思った。軽はずみな気持ちで始めたらいけないとも思った。だから少し始めるのは遅かった。

―ミュージカルにすごく愛情を持っているように見える。

ソヒョン:ミュージカルをしてすごく勉強になったし、たくさんのことが分かった。息の長い役者になりたい。まだ未熟だけれど、短所を補っていきながら良い女優として観客と呼吸したい。やればやるほど楽しいし、抜け出せない魅力がある。

―少女時代がデビュー9年を迎えた。

ソヒョン:本当に実感が沸かない。もう9年が過ぎたことが信じられないし、そんなに長くなかったような気がする。しかし、考えてみると、本当に長かった。最初は皆10代だったけれど、もう20代半ばと後半だ。それを考えると長く感じられるが、皆でいると、長かったとは思えない。

―9周年を記念してファンソングを発売した。スヨンが歌詞を書いた。

ソヒョン:デモ曲をもらった時から私たちが表現したかった情緒とぴったりだった。複数の曲があったけれど、曲の選択も私たちがした。スヨン姉さんが歌詞も自分で書いた。実は私も歌詞を書いたけれど、競合の末、僅差で落ちた。姉さんが本当に良い詞を書いたので、結果を受け入れる(笑) 歌詞にファンへの気持ちがすごく良く込められているのが良かった。

―レコーディングする時も格別な気持ちだったのではないだろうか。

ソヒョン:デビュー当初のことをすごく思い出した。コンサートの時にファンたちがペンライトを振りながら感激している表情も思い出した。そんなステージで目を合わせると、何というか、共鳴できるというか。そういう感情をたくさん思い出した。皆でレコーディングしたのを聞いた時は涙が出た。私たちにとっても本当に大切で意味のある曲だ。

―アイドルの“7年目のジンクス”という言葉があるほどだが、少女時代は9周年を迎えた。秘訣はあるか?

ソヒョン:メンバーたちとは仕事の関係ではなく、家族のように暮らす。これからもこのような関係が続くと思うし、続いてほしいと思う。ガールズグループが長くやっていくのは容易ではないと言うが、私たちも今まで来れたことについて、お互いに感謝している。大変な時期を一緒に耐えてきたから。これからに関することで話に花を咲かせたりする。「20年後には子どもたちを連れて集まる」といった話。本当にそうなってほしい。

―グループを維持しているだけではなく、9年間トップの座にいる。

ソヒョン:運が良かったと思う。私たちも「私たちは運が良いみたいだ」と話す。あまり危機意識を感じたりはしなかった。メンバーも多いし、付き合いが長いので、一緒にいると本当に楽しくてエネルギーが湧いてくる。自然にファイトが生まれる。私たちは練習生の期間も非常に長かった。それは5年程度だけど、計算すると15年ほど一緒に過ごしたことになる。だから仕事だと考えるよりは、楽しんでいる。誰か1人の機嫌が悪い時は、他のメンバーたちが隣で盛り上げてくれる。全体的にテンションが下がっている日がなかった。

―練習生時代から15年、デビューを後悔したことはないか?

ソヒョン:そんなことはない。しかし、良いところと悪いところがある。練習生の時からずっとこんな活動をしているため、家族や友だちと共に過ごす時間が少ないのが少し残念だ。学校に通う時も友だちと時間を過ごしたり、軽食も食べたいけれど、私はすぐに練習室に行かなければならないから。でも、芸能活動をしながらも、365日忙しいわけではないので、休む時はその分たくさん休む。友だちにも予め時間を開けておくように、スケジュールを教える。

―ソヒョンは少女時代でどんな末っ子か?

ソヒョン:良い末っ子でもあって、イライラする末っ子でもある。1~2歳違いなので、私たちは友だちのように感じる部分がある。でも私が末っ子なので、お姉さんたちがよく気遣ってくれるし、可愛がってくれる。私も愛嬌を振りまいたりする。そうしながらもお互いに引き締めて、指摘しなければならない時はドンドン言うタイプだ。そういうことにイライラする時もあるんじゃないかと思う。子供のくせに!と言いながら(笑)

―誰もが知っている有名人の人生は辛くはないか?

ソヒョン:慣れてきたと思う。最初は慣れなかったけれど、今はむしろ感謝している。芸能人なのに誰にも知ってもらえていないと、「私、ソヒョンですけど」というのも屈辱じゃないか(笑) もちろん知られていない時は気楽に歩けるので、良い点もある。知られていると、相変わらず人気があるんだと、良い方向に考える方法を学んだと思う。

―海外でも例外ではなさそうだ。

ソヒョン:アメリカ公演に行った時、ホテルのロビーである白人のおじいさんから、写真集にサインしてほしいと言われたことがある。孫から頼まれたのかなあと思ったけれど、そのおじいさんがコンサートの前の座席に座って応援してくれた。本当に不思議だった。アメリカで正式に活動もしていないのにご存知で、不思議だったし、ありがたかった。

―ソヒョンの人生のターニングポイントはいつだろうか?

ソヒョン:1番大きいのは少女時代のデビュー前後だと思う。その前は、SMエンターテインメントに入ったこと自体がターニングポイントだった。あの時、私はイトコと共に留学を準備していた。小学生5年の時だったが、スカウトされたのだ。イトコはアメリカに行って、私は練習生生活を始めた。元々はピアニストやバレリーナになりたいと思っていた。

―ソヒョンはしっかりした模範生のようなイメージがある。それが不便な時もあると思うが。

ソヒョン:私が作り出したものではないので、実はそれを気にすることはない。でも少し不便だと思うのが、悪い意味ではないけれど、私を知る前に「この子はこうだろう」と決めつけて接することだ。初めて会った人にはいつもそう思われていた。親しくなると思ったより面白いところもあるけれど、1つの面だけが強調されているみたいだ。私を知らない人たちも、そうだろうと思っているみたいだから。人間がいつもしっかりしているわけにはいかない。そろそろ違う姿も見せれば良いと思っている。演技を通じてガラリと変身すれば、さらにインパクトがあるんじゃないかという期待もある。

―普段のソヒョンはどんな格好をしているか?

ソヒョン:これでも良いかと思うほど、普段はほとんどおしゃれしない。ノーメイクで歩く時も多い。肌も休まなければならない。私も人間であり、テレビの中で暮らす人物ではないから。最初はできなかったけれど、9年が過ぎてそういうのを学んだと思う。芸能人ではなく、一般人の友だちともよく遊ぶ。最初は不思議に思いながらも、後には私をソ・ジュヒョン(本名) として見てくれる。そのバランスを取るのが重要だと思う。いつも整った姿だけを見せることはできないから。

―おしゃれをしないと言っても、見せる職業なので気にせざるを得ない。最近は空港ファッションも話題を集めている。

ソヒョン:空港ファッション! それは本当に気になる。だからいつもサングラスをかけている。おしゃれでかけるのもあるけれど、ほとんど隠すためにかける場合が多い。洋服は気分によって違う。自分の洋服を着る時もあるし、スタイリストが考えてくれる時もある。派手なものを着たければ、派手に着る場合もある。空港だからカジュアルにばかり着るわけではない。見せる職業だから。

―グラビア撮影もたくさんするじゃないか。今日も様々なコンセプトで撮影した。

ソヒョン:私は元々自分のイメージと反対のコンセプトが好きだ。私の中に様々な姿があるけれど、それを画一的に見てくださるようで、グラビアを通じて様々な姿を披露するほうだ。グラビア撮影も最初は慣れなくてどうすれば良いか悩んだけれど、今は自然に楽しむようになった。かえって様々なことをやってみることができて良い。自由にやったら、もっと自然にできていると思う。

―もう濃いメイクもすごく似合うし、空港ファッションを見ても口紅をよく活用しているようだ。好きな口紅のカラーと活用するヒントは?

ソヒョン:ああ、もう本当に秋だ。秋にはどうしてもカラー感が豊かなバラ色の口紅が良く似合う。ナチュラルな唇のカラーを演出するための、自身だけの秘訣があるとしたら、3つのカラーをミックスして塗ること?

―ソヒョンならではの美の管理法を紹介するなら?

ソヒョン:今年の夏は本当に暑かったじゃないか。夏に奪われた水分を補うために、寝る前にアロエジェルを必ず塗って、パックをする。



―どうしても管理するのも多いと思う。

ソヒョン:管理するしかない。休む日があれば、その日は管理デーだ。お肌のケアは継続しなければならないし、ヘアのケアもして、爪も手入れもしなければならない。管理する時間にたくさん投資する。一日中時間があれば、心の管理もする。心の安定が必要だし、頭も冷やさなければならないから。友だちに会ってストレスを解消したりもするが、それも管理であり、トレーニングだと思う。メンタル(心)が強くならないと、すぐに壊れる。

―ソヒョンを支えてくれる原動力は何か?

ソヒョン:1番の原動力は両親だ。息抜きできるように、応援して信じてくださるのが1番大きな力になる。友だちも、芸能人のソヒョンでもなく、人間ソ・ジュヒョンとして生きていけるようにしてくれる。活動する時はファンの方々が本当に大きな力になる。ステージに立つ瞬間瞬間力になる。憂鬱な時はファンレターを読むけれど、それを読むと力が出る。ファンレターを読みながら泣いたこともある。本当にありがたいし、一生懸命に生きようと思う。

―ファンとも9年になる。

ソヒョン:私たちが長く活動してきただけに、ファンの方々との関係もそうだ。制服を着て見てくれていた方々が社会生活するのを見ると、本当に不思議だ。ファンたちと歳月を分かち合いながら生きていると思う。特別な関係だ。


(進行:キム・ドゥリ、インタビュー:イ・ミンジ、スタイリング:イ・ジオン、フォトグラファー:イ・ギョンジン、ビハインド・フォトグラファー:チョン・ユジン、ヘア:イ・イルジュン、メイク:キム・チョンギョン)

記者 : キム・ドゥリ