【REPORT】ここから始まるチャン・グンソク第二章…30代のテーマは“可愛いグンちゃん”!?新曲を披露したスペシャルステージ

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更なる高みへーー。チャン・グンソクが所属レコード会社をユニバーサルミュージックに移し、音楽活動の場を世界へ広げる。8月10日に移籍第一弾シングル「Darling Darling/渇いたKiss」をリリースする彼が、それに先駆け、今年初の来日公演「JANG KEUN SUK ENDLESS SUMMER 2016」を開催。7月5、6日の両日に渡って、代々木第一体育館で東京公演を行った。
ドラマ「テバク」やCMの撮影、新曲のレコーディングで多忙を極め、7ヶ月ぶりの来日となったチャン・グンソク(以下、親しみを込めて、“グンちゃん”と表記)。5日の初日公演は新曲の先行お披露目を含むスペシャル・パフォーマンスの数々で、新たなグンちゃん像を見せてくれた。


自然と一つになったサマー・ダンス・パーティー

天井には巨大なミラーボールが設置され、開演前の代々木体育館は無数の光の粒が星のような煌めきを見せていた。そしてステージ上に「LET'S GET IT STARATED」(さあ、始めよう)という文字が大きく映し出されたら、それがショーの始まりの合図。サザン・アイランド風のビジュアル・イメージや、青い海と雲一つない空をイメージさせるブルーの照明などが館内をパラダイス・ムードなビーチリゾートの雰囲気で包んでいく。

序盤のテーマは大自然の中でのダンス・パーティー! ファンはオープニング・トラック「Indian Summer」のイントロに合わせて拍手を送り、全神経をステージに集中させてグンちゃんの登場を待つが、彼はファンをあっと言わせるように、花道先端から現れる。こんな意表を突いたオープニングはその後も続くグンちゃんならではの茶目っ気たっぷり&お楽しみ満載のライブを示唆するかのよう。そしてグンちゃんが「ホ、ホ、ホ、ホ、ホ~~」とネイティブ・アメリカン風の雄叫びを連発しながら、フロアに向かって「ジャンプ!」と声をかければ、客席は早くも縦揺れだ。続く「Nature Boy」は広大なアメリカの砂漠が舞台か。彼が「Take it away」と歌えば、ファンは「フ、フ、フ~」と声を合わせ、ファンのノリノリな一体感がグンちゃんの気分をさらにアゲていく。そんなフロアに彼は涼しげな潮風を感じさせる「ロードレース」で応え、最後に彼が足を蹴り上げると、ゴールドのテープが発射された。

「(盛り上がり方が)ヤベェな、今日。自分自身のテンションがメッチャ上がっている」と語るほどに、初っ端から本人もフロアも絶頂の盛り上がりを見せた場内。グンちゃんは「夏が本格化する前に皆に直接会いたくて、日本に来ました。(今日は)ウナギ(グンちゃんのファン)のパワーを感じることができて、気持ちいいよ!」とファンを喜ばせる一方で、着席しているファンに向けて「なんで座ってる?」と彼一流の愛に溢れたSキャラも発揮。こうしたSな愛情表現は続く「Oh My Lady」でも全開だ。膝をついて目線をファンに合わせたり、「My Lady」と歌いながら投げキッスをしたりと、甘さはもちろん目いっぱい! 同時に盛り上がりが欠けるファンに対し「そこまでよく見える。何やってる?」と叱咤し、変わらぬ姿でファンをキュンとさせた。


30代のテーマは“可愛いグンちゃん”

ジャケットを脱いでヒョウ柄のインナーを露わにした後は、「遂にこの時間が来ました。新しいシングル、聴きたいでしょ?」と話し、ファンは皆ワクワク。そしてバンドの演奏が始まり、グンちゃんはギターの当てぶりをしながら体を回転させるのだが、実はさわりだけというファンには何とも酷な展開! 「(この後開催される)大阪まで我慢しなきゃ!」と焦らす彼に、ファンは「エ~ッ」と頬を膨らませるが、焦らされた分だけ、聴いた時の感動が大きくなるという万全の仕掛けだ。

「韓国では30歳になりました。30歳の世界を表現するにあたり、今までのような強いビジュアルロックのイメージも格好いいとは思ったんですが、逆に30代の可愛らしさをみんなに伝えたいーそう考えました。一番好きな歌詞は『こんなに好きになってもいいですか?』。このドキドキした気持ちを(ファンの前で歌っている)今の瞬間を想像しながら目を閉じてレコーディングしました」
ドキドキ感満載の新曲のタイトルは「Darling Darling」。曲名同様、振り付けもキュートで、初披露されたパフォーマンスはグンちゃんの言葉に違うことなく、可愛らしさ満点。特に、間奏部で香水をシュッシュッとさせる仕草や、「好きになってもいいですか」と歌う際に、口の横に添えた左手をパクパクさせるところが最高にお茶目! ポップ&キャッチ―な曲調と相まって、グンちゃんの新たな魅力を引き出すことに成功している。
30代の可愛らしさが弾ける“Darling”に続き、グンちゃんは日本デビュー・シングルのカップリング曲「Oh my darling!」を歌って、20代の“Darling”にプレイバック。前半最後で、ロッカーとしての佇まいと絶品歌唱が印象的な「Stay」を歌うと、途中から再びミラーボールが回り始めた。


ファンへの感謝を歌う、夏の夜の音楽会

中盤は“夏の夜の音楽会”をテーマに、彼はドレッシーなトップス&ハーフパンツという夏のパーティー・ファッションにチェンジ。日本人4人、韓国人4人という玄界灘を越えた8人編成のストリングス隊を従え、社交界のカジュアルなパーティーを演出し、ステージ中央に位置するグンちゃんは会を司る司祭のよう。「時間は取り戻せないけど、思い出は取り戻せる」と語って、かつて自分が主演したドラマOSTの曲を中心に歌い、ファンをタイムトリップに誘う。
ドラマ「美男<イケメン>ですね」の「言葉もなく」では豪華なシャンデリアが映し出され、夜会ムードがアップ。エンディングでは紗幕に映された日本語訳が感動をより強くしていた。そして「ベートーベン・ウィルス ~愛と情熱のシンフォニー~」の挿入歌「聞こえますか」は時間が逆行するイメージで歌い、日本デビュー・シングルのカップリング曲「一緒につくったメロディ」は白い雲の上で、白い羽根を胸に挿して歌う姿がまるで天使のようにピュアで美しい。彼は「これらの3曲を歌うときは、いつも、パフォーマンスより、真心からのメッセージを込めるよう歌に集中しています」と明かし、「こんなに長い時間、ずっとそばにいてくれてありがとう」と心からの感謝のメッセージを添えることも忘れなかった。

エレクトロニカ・タッチの「風」を挟んだ後は、出し惜しみすることなく、なおも新曲をお届け。僕と一緒なら、永遠に夏……そんな思いを込めて、まずは9月にリリース予定の移籍第二弾シングル「Endless Summer」を披露し、スウィンギー&キューティーに魅了する。そして間奏部では「君がいるなら、君がいるなら、お前がいるなら」とフロアに声をかけてファンのハートをがっちりゲット。続けざまに第一弾シングルからポップ・ロックな「渇いたKiss」を歌い、新たなグンちゃんスタイルで今後を楽しみにさせた。
この2曲は人前でパフォーマンスするのが初ゆえ、ファンにとっても初めて。それゆえ、決まった声援や応援方法が決まっていない。互いに慣れない中でのぎこちなさを感じたグンちゃんは「これも初めての経験。だからさぁ、セットリストを見た時から、絶対ダメだと言ってたのに~。皆、大丈夫~? もっと練習して、次はみんな一緒に踊りましょう!」とフランクにコメント。これもファンとの厚い信頼で結ばれたグンちゃんならではの、やりとりだった。


TEAM Hの曲をバンド・バージョンで演じ、アッパーに幕締め

ライブの終盤を飾るのはアッパーなパーティー・チューンの数々だ。彼は盟友BIG BROTHERとのユニット、TEAM Hの曲をバンド編成で畳みかけるように歌い、会場の雰囲気はクライマックスを迎えていく。

エレクトロな「Getting over」を歌った後は、流れるように、メロディアスなロックを加味した「Beautiful Change」に展開し、この曲で会場の揺れもマックスに。再びテープが打ち上げられると、ファンはそのテープを手に「オ~、オ~、オ~」と叫びながら、力強く手を前後に振る。さらに「みんな盛り上がって、ジャンプして、ウナギ・パワーで最後まで遊んでみよう!」と煽った後の「Gotta getcha」をハードロック・バージョンで演じると、客席には一足先に真夏日が訪れ、熱気は超ムンムンに! エンディングに近づくと、彼は舞台下手袖に消え、その後、セグウェイでアリーナを一周。カメラ越しに、そしてファンにダイレクトにと、投げキッスをたっぷりサービスし、ステージに戻れば「みんな楽しい? 楽しい? Say Yeah! Say Yeah!」と最後まで盛り上げて、エンターテイナーぶりを見せつけた。


ウナギとの夏は永遠に終わらせない!

「この夏の思い出は消えない。僕たちの夏は永遠に終わらない。僕と君のENDLESS SUMMER」――アンコール前、モニターには浜辺の砂地が映され、そこに書かれた文字が寄せては返す波に消され、新たな文字が次々に書かれていった。そう、本編が終わっても、彼は記憶に残るアンコールを演じ、ファンに確かな思い出を残してくれた。

白のタンクトップと黒の短パンというサマーファッションにチェンジした彼はまたも花道から登場し、今度はリフトを使って、空から皆にご挨拶。指ハートでの投げキッスという雨を降らせた「相変わらず」では、ドラマのセリフ調に「サランヘ、サランヘ~、サランハンダゴ」と何度も愛のメッセージを放ち、最後は「大好きだ!」とシャウト。ゴンドラを降りた後は「これからも宜しくね」と話し、その後もまた何度も「サランヘ」とメッセージを送ってステージに戻っていった。
そして「クレーンはデビューしてからずっと乗ってるけど、まだ怖い」とファンを笑わせた後は「いつでも帰れる舞台があって、僕のそばに、いつも応援してくれるウナギがいるので凄く幸せです。ドラマの撮影中はストレスや寂しさを感じたけど、今日、皆から大きな応援をもらいました。ありがとうございます」と丁寧にメッセージ。さらに「今の時間をずっと忘れちゃダメだよ!」という言葉に続いたフィナーレには今日という日の一瞬一瞬をモノクロ・フィルムに記録し、永遠の思い出にするかのように「Like a Movie」をチョイス。最後は紙吹雪が舞う中、「俺のために拍手してください」とオレ様キャラを貫徹し、グンちゃんはどこまでもグンちゃんだった。

ライブ中、グンちゃんは「久しぶりのコンサートなので、オーバーテンションになっても理解してください」と話していたのだが、彼のハイテンションはファンと久しぶりに会えた嬉しさと、今年の夏を永遠に終わらせない、という意志の強さに由来するもの。キャノン砲から発射されたテープには「オレとうなぎの終わらない2016、夏~!! Eendless summer!!」という直筆メッセージがプリントされていた。

俳優、カリスマ性溢れるロックスター、ファン想いなSキャラ……様々な顔を持つグンちゃんにこの夏、可愛らしい30代アイドルといった新たな顔が加わる。自分の世界をまた一つ広げ、新たなステージに進む彼の、この夏の活躍が待ち遠しい!

ライター:きむ・たく

JANG KEUN SUK ENDLESS SUMMER 2016
会場:国立代々木競技場 第一体育館
日時:2016年7月5日(火) 18:30 開演

【SETLIST】
01. Indian Summer
02. Nature Boy
03.ロードレース
04. Oh My Lady(Mandy)
05. Lovely girl
06. Darling Darling
07. Oh my Darling!
08. Hello Hello
09. Stay
10. お願い、My Bus!
11. 言葉もなく
12. 聞こえますか
13. 一緒につくったメロディ
14. 風
15. Endless Summer
16. 渇いたKiss
17. Getting over
18. Beautiful change
19. Gotta getcha
<ENCORE>
20. 相変わらず
21. Like a Movie

■関連サイト
・チャン・グンソクジャパンオフィシャルサイト:http://www.jang-keunsuk.jp/
・チャン・グンソク公式モバイルサイト:http://www.jkeunsuk.jp/koushiki/

記者 : Kstyle編集部