FIESTARのJei「泣いてばかりだった練習生時代…今は頼れるメンバーがいて嬉しい」

10asia |

2012年、FIESTARのメンバーとしてデビューしたJeiの前に“花道”はなかった。その間、FIESTARはメンバー交代を経験し、想像以上に長いブランクもあった。心が揺れたが、そのたびにJeiの傍にいるメンバーたちを支えに、愛してくれるファンを思った。

デビュー5年、FIESTARはどんどん光を浴びている。JeiはOCNドラマ「ヴァンパイア探偵」で役者としてFIESTARの名前を広め、Cao LuとYeziがそれぞれバラエティ、ソロで活躍している。Jeiは人々がFIESTARのことを知っているのが不思議で、嬉しくても決して自惚れず、もっと頑張って仕事をするのだと心に決める。

Jeiは花道を歩いていると言うにはまだ早い。しかしこれだけは確かだ。Jeiには花色の靴を履く資格があり、一生懸命舞台に向かって歩いているJeiの前に、美しい花道が現れるだろう。

―OCN 「ヴァンパイア探偵」の制作発表会で、Cao LuがJeiに「役者の卵」と言ったそうですね。Cao Luは「ヴァンパイア探偵」の放送後、どんな反応を見せたのか気になります。

Jei:Cao Lu姉さんがこの前ドラマ「サウンド・オブ・ハート」にカメオ出演したんです。私に「役者の卵」と言っていた姉さんが、今度は演じ方ちょっと教えてほしいって頼んできたんです。Cao Lu姉さんは普段から一緒に台本を読んで、一緒に放送のチェックもして、不自然だったり失敗した部分があれば全部示して言ってくれます。お互いを思う気持ちがあるから平気です。私も「サウンド・オブ・ハート」が放送されたら、姉さんの足りない部分を一つ一つ示して叱るつもりです(笑)

―「ヴァンパイア探偵」で可愛いらしさとセクシーさが共存する“セラ”というキャラクターを演じています。

Jei:実際の私の性格はセラとは違います。セラは明るくてエネルギッシュな子だけど、私はかなり物静かなほうです。だから可愛いセラになりきろうと頑張りました。Cao Lu姉さんにたくさんサポートしてもらいました。お姉さんは愛嬌があって創意力もあるので、こうしてみたらどうかとアイディアをくれます。最初はそんな演技をするのがちょっと鳥肌モノだったけど、いつのまにかセラのように台本読んでいました。

―劇中のセラは特技がとてもたくさんありますが、Jeiさんの特技は何ですか?

Jei:脚本家さんと初めて会った時、何が得意かと聞かれました。セラの特技の半分は、私が普段からやっている事です。残りの半分は、私がしたかった事です。生け花は私が脚本家さんにしてみたいと言ったんです。

―セラは結構危険な魅力がありますよね。男心を揺さぶる服もたくさん着るし(笑)

Jei:セラの服のスタイルだけがセクシーなんです。初めての撮影の時に現場に行って衣装を初めて見ました。今まで着たことのないスタイルだったので「これ、どうやって着よう?」と慌てました。オ・ジョンセ先輩、イ・ジュン先輩らとの初対面だったのに、皆さん私の衣装を見て驚きすぎて笑っていました。

―先日ラジオに出演して俳優オ・ジョンセが理想の男性だと告白しましたね?

Jei:Mnetドラマ「The Lover」に出演された時からファンでした。Yeziが、現実的で可愛らしくて面白いからって勧められて見始めたんですが、本当に面白かったんです。そこでは、オ・ジョンセ先輩は近所のお兄さんのように出てきます。人間味あふれる魅力があります。それが「ヴァンパイア探偵」の撮影現場で会えたのです。本当に不思議な気持ちでした。私が先輩に「本当にファンで好きでした」って言うと、かなり恥ずかしがられました(笑)

―「大勢はユリ」というWEBドラマも出演してましたよね。WEBドラマはTVドラマとは全然違うでしょう?

Jei:呼吸が本当に短いです。その代わり、撮影スケジュールはかなりギリギリです。ちょっとスケジュールが空いている合間に暇を見つけては「大勢はユリ」に合流していました。深夜まで撮影がありました。その時初めてチーパオ(チャイナドレス)も着てみました。キャビンアテンダントの制服も初めて着たし、初めてのキスシーンも撮ったし。

―「大勢はユリ」のイム・オジョン監督は10asiaのインタビューで「Jeiは女優としての可能性がある子」だと話していました。知っていましたか?

Jei:はい、読んでみました(笑) ファンがその記事を見つけて教えてくれました。本当に感謝申し上げたいです。むしろ私のほうが色々と助けてもらいました。監督が女優として可能性があると信じて下さったので、もっと必死にしなければなりません。

―役者としてどんな目標を持っていますか?

Jei:視野の広い女優になりたいです。一つのジャンルにだけ限定された女優になるよりは、アマンダ・サイフリッドのように、出演する映画ごとに色が違う女優になりたいという気持ちがあります。本当に悪い役もしてみたいです。Yeziも普段から私に「お姉さんが悪役をするのを本当に見てみたい」「代理満足(他人の行為を通じて間接的な満足感を得ること)したい」って言ってました。

―Yeziもチェックしてくれるみたいですね。

Jei:Yeziと私はルームメイトなんです。近頃はお互いスケジュールが忙しくて話をあまりできなくなっているけど、普段は二人とも物凄くおしゃべりで夜通し話をしたりします。最近の悩みや仕事の話など、お互い何でも話します。Yeziは末っ子だけど末っ子じゃない感じがします。私の方が年上だけど頼れる子です。

―特に好きなジャンルはありますか?

Jei:ジャンル物が好きです! おばけが出てくるホラー物より、殺人事件のほうがもっと興味があります(笑) 映画も好きで、「ガール・オン・ザ・トレイン」とか「The Death of Bees」のような推理小説も本当に好きです。だけどメンバーは私と好みが違います。Yeziに一緒に見ようと言うと嫌だと言うし、Cao Lu姉さんは大半は目を隠しています(笑)


―FIESTARで活動する時は5人が一緒に動きますが、役者として活動する時は一人でスケジュールをこなさないといけないでしょう。ちょっと寂しくないですか。

Jei:5人一緒に動いていたのに、突然ドラマの撮影現場に行くと寂しい時があります。またFIESTARの活動を始めれば、ワイワイガヤガヤとなるんです。音楽活動も演技活動も同じような面があります。音楽活動はアルバムのコンセプトによって、どんな姿を表現するのか準備し、ドラマも私が引き受けた役の人生を作り上げて準備しなければならないじゃないですか。逆にドラマはステージよりもう少し繊細に悩まなければならない部分があります。どうしても表情一つ、呼吸一つで感情が伝わるからです。ステージは3分という短い時間の中で自分の魅力を伝え、その歌の感性まで伝えなければならないのです。

―JeiをはじめとしてCao Lu、YeziなどFIESTARのメンバー各自がバラエティやドラマで頭角を表わし始め、FIESTARというグループが次第に知られ始めました。

Jei:Cao Lu姉さんがMBCの「ラジオスター」に出演する前に、一緒に番組に出る準備をしました。本当に必死に準備しました。お姉さんと放送も一緒に見ました。笑えましたが、心がちょっと痛みました。Cao Lu姉さんは幼い年齢でもないのに、FIESTARのためにバラエティ番組に出て必死になっているのが、有難くもありながら、代わりに私が苦労することもできなくて申し訳なかったのです。Yeziが「UNPRETTY RAP STAR」に出た時も同じでした。撮影にから帰ってくれば、辛かった事を話すし、あまり眠れないし、放送のない日はラップを書いて覚えて、敏感になるし。こういう事を全部分かっているから胸が痛かったんです。

―それでも皆知ってくれてるから気分はいいんじゃないですか。

Jei:今まさに走り始めた時なので、FIESTARは5人ともファイトにあふれています。私達は本当に、頑張って牛のように仕事をしよう!って話しています(笑) デビュー当初から今まで私たちを愛してくださるファンのためにももっと精力的に活動し、良い姿をもっともっとお見せしたいです。ブランクがちょっと長かった時もあったので。私たちが活発に活動している姿を見て、ファンに幸せを感じてもらえたら嬉しいです。

―初めて芸能人になりたいと考えた時を覚えていますか?

Jei:高3の時「グレート・ギャツビー」のミュージカルを見に行きました。ミュージカルナンバーも本当に良くて、舞台上のお姉さん、お兄さんが美しくてかっこよかったんです。だからそのミュージカルを10回ほど見ました。その時は女優になろうか歌手になろうかというより、まず私もあんな事してみたいという思いがありました。そのような漠然とした考えで進路を変えて、お母さんに打ち明けたら心配していたのとは裏腹に「そう、やってごらん」と言われたのです。多分両親とも私は長くやって行けず、すぐにやめるだろうと思ったのでしょう。そうして始めたのがいつの間にかここまできました。

―高3の時に進路を急に変えたのに、ご両親の反対はなかったのですね?

Jei:最初は特に何も言われなかったのですが、事務所と契約する頃になると、もう一回慎重に考えてみろと言われました。契約することになれば、今後遠い道を行かなければならないから考え直してみろと。

―今はご両親には何と言われますか?

Jei:メンバーとの共同生活に入って、初めて家族と離れて暮らすことになりました。時間があれば家に帰ります。普段は会えないから私がTVに出ると全部見てくれて、喜んでくれます。

―2014年にFIESTARが10asiaとインタビューした時、「自分にムチを打つ一言」として「もう少し心が強くなって欲しい。大胆になりたい」と言ってました。覚えてますか? (笑)

Jei:うわ~めちゃくちゃ恥ずかしいです(笑) 私は涙もろいんです。チーム長に叱られるたびに泣いて、何かといえばすぐ泣いて。Yeziもたびたび、私が練習生の時めちゃめちゃ泣いてたと話します。それほど毎回泣いていたんですが、チーム長に「泣くほど弱くなるぞ」と言われてからは泣くことが減りました。今は頼れるメンバーがいて嬉しいです。同じ悩みを持って、一緒に暮らしながら、あえて話さなくてもお互いの気持ちが分かって、一緒に話をすれば大丈夫だよと労わってくれるから嬉しいです。

―今、もう一度自分をもっと強くする一言を言ってもらえますか?

Jei:外的なものに揺れる時もありますが、屈せず自分の主観を立てて、自分がしなければならない事をやり遂げたいです。

―2年後、またインタビューすることになったら、この言葉を必ず伝えますね(笑)

記者 : ユン・ジュンピル、写真 : ソ・イェジン、翻訳 : 前田康代