「錐」ヒョヌ“すべてを上手くやりたくてお腹を壊しました”

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映画「霜花店(サンファジョム)」(08)でデビューし、来年デビュー9年目を迎える俳優ヒョヌ(31、本名:キム・ヒョヌ)は今も制服がよく似合う、いわゆる“ありえない童顔”の持ち主だ。魅力的な笑顔とハンサムなルックスは彼の実際の年齢を予測させない。人々が見慣れた笑顔の後ろには率直で気さくな彼の“本当の姿”が隠れていた。

ヒョヌが“チュ・ガンミン”として活躍したJTBC特別企画「錐」(演出:キム・ソクユン、脚本:イ・ナムギュ、キム・スジン)が先月29日に最終回を迎えた。チュ・ガンミンはルックスはもちろん、性格も良く、販売職の社員たちの人気を一身に集める人物だ。ヒョヌとチュ・ガンミンはシンクロ率90%。ヒョヌは現実でも笑顔と気の利く性格で年配の人に愛される。

「子供の頃は母の代わりに町内会の集まりにも参加しました。友達も気楽だけど、お母さんたちと話をするのも面白いです。実際にドラマの中でもファン・ジョンミンさん、イ・ジョンミンさんたちが本当にやさしく面倒を見てくれました。ロマンスはなかったんですが、寂しさを感じる暇がありませんでした。チ・ヒョヌさんとは名前も同じじゃないですか。本当に家族的な雰囲気の中で撮影が行われました」

このように現場の良い雰囲気の中心にはキム・ソギュン監督がいたという。ヒョヌは本撮影に入る前から監督と随時会い、チュ・ガンミンについて話し合った。役を分析し、チュ・ガンミンの全体的な人生を熟知した。シンクロ率を高めるための事前作業だった。

「最初監督がチュ・ガンミンのキャラクターをくださった時『君以外は考えられない』と言ってくれました。だから最初から最後までチュ・ガンミンだけを見つめました。ウェブ漫画を読んだ時もチュ・ガンミンだけに集中しました。すべてを上手くやりたくてお腹を壊しました」

そうやって心血を注いで作ったチュ・ガンミンのキャラクター。もともと明るく、愉快な性格だったのでそれほど難しくはなかった。義理堅い性格も似ていると思う。ただ異なることは、恥ずかしがり屋だということ。

「実際の僕であれば、支部長選挙で立候補をやめると話したはずです。恥ずかしがり屋だし、前に出る性格でもないので。バラエティ番組に出演した時もものすごく緊張してました。MBC『覆面仮王』に出演した時も仮面を外したら観客が思ったより近くにいました。本当に狂いそうになりました。ハハ」

短いといえば短い全12話で最終回を迎えた。視聴率は振るわなかったが、話題性だけは高かった。最後まで視聴率が上昇し、視聴者の間では「必ず見るべきドラマ」と言われた。

「すっきりしました。最初はこのような内容がドラマとして作られると言うので、それでもいいのかと思いました。演技をしながらも難しかったです。ウェブ漫画の結末が出ていなかったので、結末がどうなるか俳優たちも知りませんでした。実際に労働組合の方々がいる現場も見てきましたけど、息苦しかったです。みんなうまく行ってほしいです。私たちみんな労働者じゃないですか。頑張りましょう!」

記者 : ファン・ジヨン、写真=キム・ジェチャン