【REPORT】Verbal Jint、San E、PHANTOM所属のトップ・レーベルが遂に日本上陸!韓国ヒップホップのネクストをLive&Directに体感
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ロックからバラード、EDMまで跨ぐPHANTOM

チーム名を冠したオープニングトラック「Phantom city」は3人のマイクリレーで演じる完全ヒップホップ・モードだが、メジャーデビュー曲「Burning」はVo&Rapの両刀使いが光り、ハンヘは「ロックフェスのような感じで盛り上がってほしい」とコメント。「結婚式でよく歌う」と明かす「身一つで来て」は心温まるボッサ調で、“ハイブリッド”の名に違うことなく、音楽的なふり幅が広い。これらの代表曲に加え、まだ彼らを知らぬ日本のオーディエンスに向け、「絶対知ってる」との理由から選んだスペシャル・プレゼントはクマムシの「あったかいんだから~」! ヒップホップ・アクトらしからぬチョイス、体全体で表現した”あったかさ”にはフロアから大きな歓声が。

ジーニアスなエンターテイナー、San E

中盤ではJCOPが「I AM THE BEST」(2NE1) や「江南スタイル」(PSY) ネタを口技で挿入しながらビートボクシングし、予期せぬゲストのマジカルなパフォーマンスに会場は大興奮! その興奮はSan Eの名を世に知らしめた「Rap Genius」で尚も上がっていく。スクラッチ&ビートボックスとのコラボで演じたこの曲には緊迫感が宿り、「俺はラップの天才」なんてリリックにはただただ納得するのみ。そして「SHOW ME THE MONEY 4」で披露した旬の鉄板ソング「M.I.L.E」も交えてさらに熱気を高めていく。

感性的なステージで魅せたVerbal Jint

感傷的で柔らかな男性の告白を、本人が「女性的情緒の発露」と解説する詩に昇華させるVerbal Jint。彼はキーボードの弾き語り&ラップでステージに立ち、その横にはスウィートボイスを全開にするサンチェスが。この日歌った「Good Morning」や「You look good」は本来、クォン・ジョンヨル(10cm) やBlack Skirtといったインディ系シンガーソングライターを迎えるが、ここではサンチェスがカバー。が、そこに代役感はまったくない。バックではDJ JUICEが空気感を邪魔しない絶妙なスクラッチを入れ、そのトライアングルはまるでVerbal Jintバンドのよう。彼は詩人でいながら3ピースバンドのマスターとしても自己を表現した。
彼が生み出す空間にはヒップホップが陥りがちな”俺様節”やバウンシーなアゲアゲ感はない。落ち着いた物腰かつ丁寧なステージマナーで演じる舞台は感性的かつ抒情性に溢れ、じっくり聞き入るファンの姿が印象的だった。

その後はアンコールの声に応えてオールスターが舞台に立ち、コミカルなフィナーレ「どこで寝たの」で再び絶頂に! DJ JUICEはすべての曲でスクラッチをぶち込んでライブ感、高揚感を高め、レゲエホーンを高らかにかましフロアを煽っていた。三者三様の魅力を光らせたこの日のライブ。ヒップホップアイドルには真似の出来ない立体感のある構成は韓国ヒップホップの厚さと熱さを体感させるものだった。そしてこの日を皮切りにBRAND NEW MUSICが日本に進出する。彼らの後ろにも個性ある面々が控えているだけに、今後の展開が実に楽しみだ。
「BRAND NEW MUSIC in JAPAN」
会場:duo music exchange
日時:2015年11月14日(土)
時間:【昼の部】open 13:30 / start 14:30 【夜の部】open 18:00 / start 19:00
出演:Verbal Jint / San E / PHANTOM / DJ JUICE
主催:株式会社メディアリズム / 制作:株式会社シブヤテレビジョン
協力 : BLOOMINT MUSIC
記者 : Kstyle編集部