【2015年下半期に注目すべき新人俳優 Vol.5】リュ・ヘヨン

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立派に成長しそうだ。漠然とした“感”だけではない。個性的なビジュアル、優れた演技、多芸多才な魅力のうち一つだけが特に強いかもしれないが、注目を集める条件はすべて揃えている。下半期の作品でお茶の間を訪れる新人たちの話だ。キム・ミンジェ、パク・ソダム、アン・ジェホン、リュ・ジュンヨル、リュ・ヘヨンがその主人公である(※五十音順)。今年が終わる頃、人々の頭の中にはっきりと残ると自負する5人の新人俳優を紹介する。

リュ・ハヨン、経験がうかがわれる力強い演技

【下半期の出演作】
tvNドラマ「応答せよ1988」に出演予定

リュ・ハヨン、あなたは誰?
高校1年生だった2007年、短編映画「女子高生だ」でデビューし、2013年に初の長編映画「イントゥギ」のモッパン(食べる番組)BJ女子高生役を演じて第15回釜山映画評論家協会賞で新人演技賞を受賞した俳優。今年はKBS 2TV「スパイ~愛を守るもの~」ではソヌ(JYJ ジェジュン)の同僚ノ・ウナ役を務め、テレビドラマにも進出した。

注目すべき理由
映画「イントゥギ」を見てこそ、リュ・ヘヨンについて話すことができる。彼女が「イントゥギ」で演じたヨンジャは、汚い言葉もためらわず口に出す、女子高生の異端児のようなキャラクターだ。退屈な日常が大嫌いで、誰からも干渉されたくない特攻隊のような気質が見えるが、その裏には寂しさという感情が隠れている。リュ・ヘヨンは「自分にできる限界」と思うほど強烈なヨンジャのキャラクターを熱心に分析し、まるで自分がヨンジャであるかのように演じきった。映画の中で彼女はチキンのモッパン(食べる番組)のためにリアルに指を舐めながら、放送が終わるとベッドの上に横になり虚しい眼差しを見せた。同じ人物とは思えないほど極端な感情を自由自在に表現した。オム・テグと一緒に演じたコミカルな感情もリュ・ヘヨンの強みの一つだ。

その後、「22年目の記憶」(2014)で初めて商業映画に足を踏み入れた彼女は、テシク(パク・ヘイル)に片思いしながらテシクの父子関係を見守るヨジョンに扮し、これまで様々な作品を通じて積み重ねた確かな演技力を披露した。今年の頭にはKBS 2TV「スパイ~愛を守るもの~」にも出演し、ドラマデビューを果たした。

リュ・ヘヨンの次回作は「応答せよ1988」だ。彼女がこのドラマにキャスティングされたと発表された時、ほとんどの人が「リュ・ヘヨンって誰?」というような反応を見せた。そして、彼女が誰なのかに対する答えは、ドラマを通じて確実に知ることができるだろう。ひとまずここではリュ・ヘヨンの価値に関する根拠として「22年目の記憶」を演出したイ・ヘジュン監督の言葉をお借りする。「リュ・ヘヨンは新人でまだ知られていない顔なのに、出演分量まで少なくて人々を説得することが難しかったと思う。でも、リュ・ヘヨンは自分が持つ個性とエネルギーで2人の錚々たる俳優の間で自分のものを守り抜いた」

記者 : イ・ジョンファ、写真 : フィルムイッスダ、翻訳 : チェ・ユンジョン、ナ・ウンジョン