BoA、30歳を前に人生の第2幕を開く「デビュー15年…これからの10年も“悔いのない人生”をモットーに生きていく」

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写真=ムン・スジ記者
今年で29歳、デビュー14年目。人生の半分近くを“芸能人”として生きてきたBoAが人生の第2幕を開けた。今度は“女優”BoAだ。歌手から審査委員に、日本からアメリカへ活動の範囲を広げてきた彼女が映画「ビッグマッチ」(監督:チェ・ホ、制作:ポギョンサ)で映画界に足を向けた。

「ビッグマッチ」は韓国上位階級のためのゲームを作った設計士と、兄を救うために身一つでゲームに飛び込んだ男の対決を描いたアクション映画だ。イ・ジョンジェ、シン・ハギュン、イ・ソンミン、BoA、キム・ウィソン、ペ・ソンウ、ソン・ホジュン、パク・ドゥシクなどが出演し、「GoGo70」「死生決断」「フー・アー・ユー」を演出したチェ・ホ監督がメガホンを取った。

映画は休まず前に進む。エース(シン・ハギュン)がチェ・イクホ(イ・ジョンジェ)という駒をあっちこっちに動かし、チェ・イクホは兄を救うために休まず走り続ける。BoAが演じた赤い天使スギョンはエースとチェ・イクホの間を繋ぐ架け橋だ。本音が分からない表情でタバコをくわえてイクホに次のミッションを案内する。

「シナリオをもらってすぐにスギョン役に思い浮かぶ女優がいませんでした。それほど従来の俳優たちと重ならないイメージのキャラクターでよかったです。もちろん、体力的に決して簡単なキャラクターではないことは確かでした。簡単な選択ではありませんでした。しかし、がんばれる、上手に出来るという自信がありました。私がこれを上手くやり遂げたら大きく成長できそうだと思いました。ほぼ挑戦でした」

映画の最終版では相当部分が編集されたが、BoAは4ヶ月間アクションの特訓を受けた。「腹筋を維持して欲しい」というチェ・ホ監督の注文に食事制限まで並行し、ハリのある身体を完成させた。

「4ヶ月ほど毎日、ほぼ一日中アクションスクールで過ごしました。食事制限も難しかったです。残念ですが、仕方ありません。後にDVDでは見られるでしょうか?ハハ」

見事な腹筋は見られなかったが、「ビッグマッチ」はステージ上の華麗な照明を無くしたBoAのスッピンを見せるという点で斬新だ。化粧をしていない顔にタバコをくわえ、荒々しくハンドルを切り、一頭の闘牛のようなイ・ジョンジェを牛耳るBoAの姿は確かに新しい。歌手出身らしくリズミカルなアクション感も印象的だ。

「運転はほとんど自分でしました。むしろ自分でやるのが楽でした。心配しているところがあるとしたら、スギョンのキャラクターだけ重く見えそうで。スギョンはすごくドライでダークな子です。イクホに出会ってから人間味を取り戻す人物ですが、過去のシーンが多くカットされ、残念です」

BoAはほとんどのシーンでイ・ジョンジェと呼吸を合わせた。悪縁で始まり、生きるために共に奮闘する過程を経て、エンディングのところは厚い同士愛を見せる。映画を見る前は、二人が一つのフレームで一緒に演技する姿を思い描くことは出来なかったのが事実だが、20年の内攻のイ・ジョンジェと「学ぼうとする心構え」で取り組んだBoAは、意外な相性を発散する。そんな中でもアシ原で妙な姿勢で絡みケンカをするシーンは、客席から笑いが起きた名シーンのうちの一つだ。

「ハハハ。アシ原のシーンはあいにく撮影初日に撮りました。自分では見ていられないです(笑) イ・ジョンジェ先輩とは元々親交がありました。今回の作品で本当にたくさん助けてくれました。『ビッグマッチ』のシーンの中で……。私にはすべてが初めてだったので、学びながらやろうという気持ちが大きかったです」

来年はデビュー15年目となるBoA。20代を振り返りながら「悔いのない人生」を生きたと迷わず話す。合わせて、これからの10年のモットーも「悔いのない人生」だそうだ。「来年は30歳、デビュー15周年です。人生の半分を芸能人として生きたのです。芸能人じゃなかったときの自分の姿があまり思い出せません。私の30代はどうでしょうか。実は、年齢を対して気にしていません。30代も20代と同じく悔いのない人生になればと思います」

「全般的に本当に一生懸命に生き、がんばってきました。特に10代には日本に行ったとしたら、20代にはアメリカにも行き、歌手生活ではない審査委員、演技にも挑戦しました。格別だった10年でした。来年は歌手活動を続けていく考えです。演技は私の専門ではないため、死ぬ気でがんばりたい作品が現れたとき、挑戦したいです。演技に関しては一歩踏み出しただけです。次のステップはどこにするべきか、悩んでいます」

記者 : キム・スジョン