ジョンギゴ「『Some』のブーム、他人ごとみたいだ…人気はまだまだ」

TVREPORT |

写真=TVレポート DB
2014年2月7日以降、人生が変わった。すでに10年以上音楽を続けてきたが、彼の名前を知っている人はあまり多くなかった。しかし、韓国を「Some」ブームで沸かせたこの男は人々にその名をはっきりと刻んだ。恥ずかしがりながらも常にステージを楽しめる歌手ジョンギゴ(本名:コ・ジョンギ)のことだ。

「Let It Go」をおさえた「Some」…人々にジョンギゴを知らせる

2月7日に「Some」がリリースされる2日前であった2月5日、KBS 2TV「ユ・ヒヨルのスケッチブック」で初ステージを披露した。当時は誰も「Some」を知らない時期だった。「Let It Go」があまりにも人気で、音楽配信チャートの1位は夢にも思わなかった。しかし、「Let It Go」をおさえて「Some」が1位になった。すごいことだった。

実は「Some」は事務所の企画力とSISTARのソユとのコラボレーションのおかげでヒットできた。ソユと相性がどんどん良くなって、人々も「Some」にさらに大きな声援を送ってくれた。「Some」は準備期間が短かった。事務所が主導してこの世に送り出された。準備を長くしたからって全てがヒットするわけではないが、それでも作業は早くすべきであった。テレビ出演の経験がないので、別途何かを準備したわけではなく、体重を15キロ落とすことに集中した(笑)

歌詞は元々自分で全部書いている。「Some」と「Want U」は共同作業で行った。たくさんのことを学んだ。僕ではなく他の人が書いた歌を歌うのは初めてだった。最初は違和感を感じたが、良い経験になった。楽曲の作業は休むことなくしている。僕が作る新曲や、人からもらった曲を合わせて年内にはフルアルバムを出したい。

突然僕が有名になったからって、元々やってきた音楽スタイルの邪魔になるようだったらいけないと思う。できるだけ惑わされないようにしている。芸能人の友達がいるわけでもないし、僕の周りで大きく変わったことはない。実は30代半ばという年は惑わされるような年齢でもない(笑) 今でも「Some」ブームは他人ごとみたいだ。

チョッパル屋ではなくポッサム屋の息子…お店の名声よりも有名になったジョンギゴ

個人的に女性と曖昧な関係を楽しむほうではない。実際、気に入った女性には「Want U」のようにストレートに表現するタイプだ。しかし、今回は変わろうとしている。これまでの自分は置いておいた。セルフショットも撮ったことがなかったけれど、今年はたくさんのことを試みている(笑)

外見の変化に友人たちが一番驚いた。僕は活動をしていない時は家から出ない。そして、食べ物への執着がものすごい。ニックネームが“フナ”であるほど食べたことをすぐ忘れてまた食べる(笑) 昨年末に今の事務所と契約しながらダイエットを計画した。「体力が必要だから、もう痩せなくていい」と言われるほど厳しくダイエットした。

有名なチョッパル(豚足を煮詰めた韓国料理)専門店の息子として知られ、改めて注目を浴びた。しかし、ここで正しく言うならチョッパルではなくポッサム(肉を白菜などの野菜に巻いて食べる料理)のほうがメインメニューだ(笑) 僕が店をPRしているような気がするので、慎重にアプローチしたい。実際、両親は店に僕の写真など1枚も貼っていない。その代わりに本人が出演した有名店の紹介番組のことだけ誇らしく貼ってある。

これまでミュージシャンとして生きてきたというのなら、今は芸能人になっている(笑) しかし、曖昧な部分もある。音楽を上手にやりたいが、顔が有名になってほしくはない。だからといって、それは僕が選択できるものではない。まず、僕を知ってから僕の歌を探して聞いてくれるから。ただそういうふうに生きたことがないので、より一層慎重になるだけだ。

アイドルグループの事務所と契約…歌手ジョンギゴが世の中に出る

SISTAR、BOYFRIEND、K.willなどが所属している事務所が、なぜ僕を選んだのか知らなかった。メジャーシーンで僕は新人だが、実は先輩アーティストのK.willより年上だ。なので、最初は断った。そんな中、STARSHIPエンターテインメントがレーベルを提案し、僕が必要だと言った。ビジョンについて説明を受け、調整する過程で契約を結んだ。

これまではミュージックフェスティバルを回りながら活動してきた。数年間アンダーグラウンドで仕事をしてきた。投資を受けてレーベルを作ろうと準備をしているうちに提案があった。これ以上一人では限界を乗り越えることができなかった。事務所に好奇心が湧いた。時期的にも適切であった。

もちろん、昔からのファンは残念がった。自分たちだけが知って隠しておいた(笑) 歌手が世の中に知られることは寂しかったようだ。そのような部分は十分理解できる。時間が経つと理解してくれると信じている。「Some」がリリースされることになって、ファンコミュニティにメッセージを書き込んだ。「僕を奪われたと思わないでほしい。誰も僕のことを知らなかった時からあなたたちが僕を証明してくれた。誇らしく思ってほしい」と。

「Some」を超え「Want U」そして…信頼して聴けるジョンギゴの音楽

まず今年は、音楽をするジョンギゴを知って頂いたことに最も大きな甲斐を感じる。以前はソユと一緒にステージに上がっていたが、今回は一人でアピールしなければいけない。ジョンギゴの本来の姿を受け止めてもらえるのかが一番心配だった。それでも僕が着実に活動を続ければ、ジョンギゴを信じてジョンギゴの歌をずっと聴いてくれると思う。

一人で音楽をやってきたが、その度に結果が良かった。僕がやっていることが間違っていると思ったことはない。認められながら、頑張ってきた。音楽を趣味として思ったことはない。ただ多くのお金がほしいとは思わなかったので、欲張らなかった。愚痴をこぼしながら音楽をしたことはない。悲しくも、辛くもなかった。無名という心細さもなかった。スーパースターやワールドスターにはなれなくても、上手くいくという自信は常にあった。

「Some」があまりにも大ヒットしたので、その後の新曲「Want U」への期待が高くなった。僕的にはプレッシャーを感じないようにした。僕がいつからチャートの成績が良かったと「Some」に基準を合わせるのか。「Some」は僕の音楽人生において、二度とないほどの幸運だった。それを基準にすると、僕があまりにも疲れる。ただ、音楽をしている間はずっと大きな力になってくれるだろう。「Some」で確かに認知度を手にした。「Want U」で関心を受けた。しかし、人気はまだだと思う。もっと頑張って音楽をしないと。

記者 : キム・イェナ