キム・セロン「カンヌ国際映画祭に来られて非常に光栄…前回はまだ幼かった」

OSEN |

「次回のカンヌでも会えることを期待している」第67回カンヌ国際映画祭アシスタント・ディレクターのクリスチャン・ジュンヌの言葉だ。その主人公は女優キム・セロン。ある視点部門に出品された映画「私の少女」で、虐待される少女ドヒ役を演じたキム・セロンに海外メディアから関心が集まった。

キム・セロンは「私の少女」、これまで披露した演技よりさらに成熟した姿を見せた。子どもの時から子役演技で、しっかりした演技力を見せてきた彼女だが、今回は何だか本物の“怪物”になったような感じである。暴力に晒された自分を助けてくれた人への盲目的な姿を見せたドヒだが、キム・セロンはその人物に乗り移ったように演じた。

すでに一度カンヌ国際映画祭を訪れたことがあるが、まだ緊張しドキドキしている様子で、カンヌの海辺をキョロキョロ見回す中学2年の少女は、「私の少女」の演技に関する話になると、すぐに真剣な女優の姿に変わった。

特に暗い作品であるため、幼い歳で心の傷を負うのではないかと心配する取材陣に「周りの環境が明るいので全然心配しなくてもいいですよ」と、逆に取材陣を安心させようとする大人な姿もあった。

以下はキム・セロンとの一問一答である。

―カンヌ国際映画祭を訪れた感想は?

キム・セロン:カンヌ国際映画祭に来られて非常に光栄に思っている。ワクワクして、来る前からとても緊張してドキドキしていたが、まだときめく気持ちが続いている。そして楽しい。今日も楽しんで韓国に戻りたい。

―「私の少女」の公式スクリーニングの時に涙を見せたが。

キム・セロン:こみ上げてくるものがあった。撮影する時は、家族のような雰囲気で楽しく撮影できたので記憶に残る現場だった。一生懸命に撮影した後、これだけ大きな映画祭で上映されて、人々からもいい評価をもらえたようで、感情がこみ上げてきて涙が出たと思う。

―公式スクリーニング後、キム・セロンへの好評が続いている。

キム・セロン:そんな評価をもらえて感謝している。

―様々なレッドカーペットを踏んだが、カンヌのレッドカーペットは何が違うか?

キム・セロン:韓国と海外の違いというよりは、韓国でレッドカーペットを踏むことも嬉しくドキドキすることだけれど、この映画が韓国だけではなく、もう少し広く知られるというか、多くの方々に見てもらえる。だからドキドキして、嬉しく思う。

―友人が羨ましがるのでは。

キム・セロン:それもあると思う。学校に来なくてもいいと羨ましがっていた(笑) でも、私は学校に行くことも楽しい。友だちと遊ぶことも楽しいし、授業も楽しくて学校が好き。だから親しい友だちは羨ましいというよりは、残念だと言うことのほうが多いと思う。

―幼い年齢で暗い作品をすると、その役柄から抜け出すことが難しいような感じもするが。

キム・セロン:暗い作品に出演すると、どうしてもまだ幼いから、周りから心配される。役柄から抜け出せないんじゃないかと。だから撮影の時に配慮していただく。実際は、配慮というより家族のような雰囲気なので、演技をした後、その役柄から抜け出すのに難しいことは特になかったように思う。学校に行くと、友だちに会い、周りに明るい環境があるので、役柄から抜け出せないという難しさはない。

―演技の面でこれからやっていくべき課題があるだろうか。

キム・セロン:課題は今も続いているように思う。そういう暗い演技が数学の勉強だとすれば、数学を終えてこそ他の科目の勉強もできる。そういった点で、このような暗い役柄を何回もやっているとも思うし、この役柄もまだ自分で完璧に演じこなしていないと思うので、もっとうまく演じたい。他の役柄にもこれから徐々にチャレンジしてみたい。

―カンヌでやりたいことがある?

キム・セロン:カンヌを心の中に残していきたい。前回来た時は幼かったためあまり記憶がない。だからたくさん心の中に残したい。

記者 : キム・ギョンジュ