「炎の中へ」今夜スタート!期待と懸念の中で始まりを告げる

TVREPORT |

写真=TV朝鮮
故パク・テジュン元POSCO(ポスコ)名誉会長の一代記を描いたTV朝鮮「炎の中へ」が韓国のお茶の間にやってくる。“鉄鋼王”チェ・スジョンが描く故パク・テジュン名誉会長の姿はどのようなものだろうか。韓国で今夜11時から公開される。

「炎の中へ」は日本統治時代や韓国戦争による貧困と絶望を乗り越え、経済発展のために総合製鉄所を建設しようとする主人公と、すれ違う運命のために友人から敵になるしかなかった人物たちの凄絶で熱い愛と野望を描いたドラマだ。

チェ・スジョン、ソン・テヨン、リュ・ジン、イ・イネ、チョン・ホビン、トッコ・ヨンジェなどの出演陣と「ムンヒ」「ソウル1945」などを共同執筆したイ・ハンホ、チョン・ソンヒ脚本家、「第5共和国」を演出したキム・サンレ監督が意気投合した。果たして、炎のように熱い話題を集めることができるだろうか?


期待要因

主演チェ・スジョン
今回は韓国の“鉄鋼王”だ。チェ・スジョンの名前が大衆に与えるイメージは“信頼して見られる俳優”。そのため、これまでドラマで数々の国を建てることができたのではないだろうか。大衆だけでなく、共演した俳優たちもチェ・スジョンへの信頼をあらわにした。イ・イネは「先輩のリーダーシップに驚いた。チェ・スジョン先輩が出演したドラマはすべての人が一緒に行くという感じがした。俳優からスタッフまで全体を引っ張っていく姿を見て、すごいと思った」と話した。

チェ・スジョンはドラマのために外見から演技力までしっかり準備している。髪を短く切り、体重を2kgほど増やして、若さを見せた。ここに長い間培ってきた演技の内攻を加えた。また、浦項(ポハン)で行われる撮影でも体力的な問題はなかった。彼は「浦項は問題にならない。以前、『海神 -Heshin-』を撮影していたときは、莞島(ワンド)を行き来したことがある」と自信を覗かせた。
適切なターゲット視聴層
視聴層の平均年齢帯が高いTV朝鮮と故パク・テジュン名誉会長の一代記を描いた「炎の中へ」が出会った。適切なターゲットのドラマを組み合わせただけに、相乗効果が期待できそうだ。さらに、前作「百年の花嫁」で獲得した固定視聴者層を加え、比較的多くの人々に視聴されると期待されている。

バラエティ洪水時間帯に反射利益
金曜日午後11時はバラエティ番組が主に編成されている。MBC「私は一人で暮らす」tvN「トロットX」、JTBC「魔女狩り」。ドラマではKBS 2TV「愛と戦争2」とTV朝鮮「炎の中へ」だけだ。

土曜日の午後11時も状況は似ている。KBS 2TV「人間の条件」、MBC「世界を変えるクイズ~セバキ~」、SBS「それが知りたい」、JTBC「家ご飯の女王」など、バラエティ・時事教養番組の中にドラマ「炎の中へ」が編成された。ドラマファンの視線を引きつけられる競争力がある時間帯であるだけに、視聴率にも期待をかけることができる。


懸念要因

地方選挙のジレンマ
故パク・テジュンを語る上で故パク・ジョンヒ元大統領の話は欠かせない。それぐらい二人は密接な関係だった。6月の地方選挙を前にしている時点で故パク・ジョンヒ元大統領を取り上げたドラマに対する大衆の視線は様々だ。“ドラマはドラマ”という立場がある一方、現在の政府状況では議論の余地があるという世論もある。

美化議論、勝ち抜けるか
演出を手がけるキム・サンレ監督は「美化部分はまったく念頭においていない。ドラマそのものとして十分価値があるため、第1話を見れば懸念はなくなると思う」と話した。しかし、美化に関する議論は依然として残る。以前、2012年KBSで放送するドラマだったが、美化議論ならびに労組の反対で実現されなかった。2年が過ぎた現時点で「炎の中へ」は美化議論を乗り越え、視聴者の支持を得ることができるだろうか。


記者の予感

「炎の中へ」は話題のドラマだ。美化議論と地方選挙を前にしている時点でドラマが放送されることについて様々な意見が出ている。これと関連し、主演俳優と監督はまったく問題にならないと自信を見せた。

チェ・スジョンは「ドラマはドラマだ。実話をモチーフにしているが、すべての状況が同じであれば、それはドキュメンタリーだ」と議論について線を引いた。キム・サンレ監督は「時代劇に関心のある演出家なら、誰もが浦項総合製鉄(POSCOの旧社名)の物語をやりたいという欲があったはずだ」とし、「主人公であるパク・テヒョンと同じ時代を生き抜いた祖父や父たちの物語だ。父と息子、孫がドラマを見ながら“私たちはあんなに貧困な時代を生きていた”という言葉の変わりに、“私たちはあんなに情熱的に、力強く生きた”という話をしてほしいと思う」と付け加えた。

話題も集め、大衆の好奇心も一身に受けている。期待と懸念の中で始まりを告げた「炎の中へ」が話題のドラマで終わるか、話題を議論を同時に抱えるドラマになるかは、ふたを開けて見るまで分からない。たくさんの人々の関心が「炎の中へ」に集まっている。韓国で25日の午後11時から放送される。

記者 : ファン・ジヨン