クォン・ミン「ユン・ジミンが僕の妻だなんて、今でも不思議です」

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写真=イ・ソンファ
「一つのシーンで“シーンスティーラー(Scene Stealer:スターよりも注目される脇役)”になること、それが僕の夢見る演技です」

ワンカットで確実な印象を残すことが目標だという俳優クォン・ミン。実際に会った彼は短時間で相手を魅了するのに十分だった。最近出演したtvNドラマ「エマージェンシー・カップル」でもそうだった。出演分量は少なかったものの、強烈な笑いを届けた。俳優暦10年目だが、今まで歩いてきた道よりこれから歩いていく道がさらに期待できる、常に成長している俳優だ。

「ユン・ジミンが僕の妻だなんて、今でも不思議です」

クォン・ミンは2年間交際した女優ユン・ジミンと2013年に結婚式を挙げた。俳優として存在感が薄かったクォン・ミンと美貌を持つ女優ユン・ジミンの結婚。周りでは怪訝な反応を見せる人もいた。しかし二人は運命のように恋に落ちた。知り合いの関係から一瞬で恋に落ちることが可能なのだろうか。

「知人だった妻とある日、一緒にウェディンググラビアの撮影を行いました。最後のカットを撮影する日、恋に落ちてしまいました。お互い同時に恋を感じました。嘘みたいですか?僕も不思議だと思います。運命ってこんなものなんでしょうね。ハハ」

ユン・ジミンの話が出ると終始微笑みながら話を続けるクォン・ミンは誰から見ても“妻バカ”だった。「この人と一緒になれば幸せになれそうだと思いました」という予想は的中した。ユン・ジミンとは大きな喧嘩をしたことも、彼女に失望したこともないという。お互いの両親にも気を遣う可愛い夫婦だった。

クォン・ミンは「喧嘩しない秘訣ですか?お互いのことを配慮し、理解することが大事です。僕と妻はお互いの仕事を尊重するので家事も分担しています。そうすると対立することはありません」と話した。彼の眼差しから妻を思う気持ちが強く感じられた。

「チャン・ミヒさんは先輩である前に僕の先生ですよ」

「共演したい女優は誰か」という質問にクォン・ミンは少しも迷わず「ユン・ジミンです」と妻の名前を言った。続けて「僕、実はチャン・ミヒ先生の弟子です。最近『密会』を楽しんで見ていますが、そのような作品でチャン・ミヒ先生と共演してもいいと思います。キム・ヒエ、ユ・アインさんよりもっと濃い作品に仕上がるのではないでしょうか」と図々しく微笑んだ。

クォン・ミンは大先輩であるチャン・ミヒとの特別な縁を誇った。彼はチャン・ミヒが教授を務めている明知(ミョンジ)専門大学の演劇映像学科出身で、チャン・ミヒから演技を指導してもらった。現在チャン・ミヒはユン・ジミンとJTBCドラマ「貴婦人」で共演している。かつては夫が、現在は妻がチャン・ミヒのそばを守っている。

「実は結婚式の時、先生に連絡しませんでした。先生が妻に『どうして連絡しなかったのか』と聞いたらしいです。当時は連絡すれば迷惑になると思ったんですけど……『貴婦人』の撮影が終わる前に妻と一緒に先生のところに行っておいしいものをご馳走してほしいとねだります。ハハ」

「『エマージェンシー・カップル』での小さな役、僕も当然残念ですが…」

「エマージェンシー・カップル」でクォン・ミンはホ・ジェホ、ユン・ジョンフンと“男男カップル”を結成し、笑いを誘った。ほかにも抜けたところの多いイメージで調味料のような演技を披露した。これは彼が多くの工夫と努力で作り上げた結果だ。思ったより少ない分量だったが「台本を変えることができないならこれで最大限の実力をアピールしよう」と覚悟した。そうやって一カット、一つのシーンに最善を尽くして新しいキャラクターを構築した。

「正直、脚本家さんを恨んだこともあります。分量を少し増やしてくれればいいのに……でも考えてみればそれは単に自分の望みに過ぎませんでした。私一人のことよりはドラマのことを考えなければならないと思いました。それほど台本が本当に面白かったです。それで方向を変え、ホ・ジェホと一緒に工夫し、息も合わせました。ジェホに感謝してます」

「エマージェンシー・カップル」「幽霊を見る刑事チョヨン」「スリーデイズ~愛と正義~」など、休まず活動をしているクォン・ミンは“多作俳優”になることが夢だという。「生き残る俳優になりたいです。作品が与えられる俳優、作品のオファーが来る俳優になりたいです。妻と私、二人とも好きな一人演技を着実に行える俳優になりたいです」

記者 : キム・カヨン