ハリウッドのスーパーヒーローたちは、なぜ韓国を欲しがっているのか

OSEN |

スーパーヒーローたちが韓国に押し寄せてくる? 現在韓国で撮影中の「アベンジャーズ2」に続き「アメイジング・スパイダーマン」の製作陣が韓国で撮影する可能性に言及し、その背景に関心が集まっている。

「アメイジング・スパイダーマン」の製作を担当したアヴィ・アラッドは31日、東京・港区ザ・リッツ・カールトンのグランドボールルームで開かれた映画「アメイジング・スパイダーマン2」の来日記者会見で、「アベンジャーズ2」が韓国で撮影されているという記者の言及に対し、「私たちもアメリカ以外の舞台を探している」と話を切り出した。

続けて彼は「もしかすると、次の続編を韓国で撮影することもあるだろう」とし、韓国での撮影に前向きな姿勢を見せた。アヴィ・アラッドは「多くの映画が世界各国で撮影されているけれど、これは登場人物たちが(一国に限らず)世界各地にいるためだ」とアメリカではなく他の国を舞台にする理由について説明した。

ロケ地だけでなく、「アメイジング・スパイダーマン」の製作陣は特に韓国との関連性について多く語ろうとした。彼は映画に韓国料理を食べるシーンがあることに対し「韓国市場を攻略するためのものではない」とし、「アメリカで韓国料理の人気が高いためだ」と説明した。また、マーク・ウェブ監督は今回のシリーズに韓国の歌を入れる可能性に言及すると共に、来月24日に世界で初めて韓国で公開する意味について重ねて強調した。この映画の前編は、韓国で約500万人の観客を動員した。

「アメイジング・スパイダーマン」シリーズの韓国での撮影が決まったわけではないが、製作者が前向きに検討する意思を明かしたことは、それだけハリウッド映画の舞台が多角化していることを意味する。また、韓国映画市場の規模が想像以上に大きく成長していることも推測できる。観客を集めるためのマーケティング手段であれ、様々なストーリーを作り出すために必要不可欠な理由であれ、韓国の映画市場と韓国という国がハリウッドの映画界で注目を浴びていることは明らかだ。

現在「アベンジャーズ2」が韓国で行っている撮影がもたらす韓国経済への影響については意見が分かれているが、韓国で撮影し、韓国に関する話を扱うということだけで韓国の映画ファンから高い関心を得ている。韓国がどのように描かれるのかが焦眉の関心事として浮上したためだ。「アベンジャーズ2」の中の韓国を“見もの”あるいは“鋭い目”で監視するため韓国の観客が集まるだろうという予想が説得力を得ている。ロケ地に選択しただけで、人口に比べて巨大な韓国の映画市場を確保したことと同じだという分析も出ている。

ここに韓国が特に「アベンジャーズ」「スパイダーマン」など、ハリウッドのヒーロー映画への愛情が強いことも、韓国を欲しがる背景になっている。スーパーヒーローを題材にした映画が失敗した例は珍しいほどだ。これは叙事的なヒーローの物語を好む傾向があるためだ。そのため、韓国での良い興行成績を考えれば、ヒーロー映画の韓国への愛情表現は度を越しているとは言えない。韓国人から好感を得るため、ハリウッドのスーパーヒーローたちの襲撃が続くという見通しは、全くでたらめな話ではないものと見られる。

記者 : ピョ・ジェミン