ペク・ジウン「『K-POPスター』出演当時、ヤン・ヒョンソク代表の言葉にかなり傷ついた」

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写真=BOB FILMエンターテインメント
SBSオーディション番組「ニュー!日曜日は楽しい-K-POPスター」(以下「K-POPスター」)出身。まだペク・ジウンを説明することのできる言葉はこれ一つだけだ。彼は2011年、「K-POPスター」に義務警察(兵役期間の間、軍隊に服役する代わりに警察の業務を補佐する)という身分で出場し、トップ8入りを果たして注目を集めたが、これといった話題を振りまくことなく2年間を過ごさなければならなかった。そんな彼が1stミニアルバム「懐かしみます」を引っさげて音楽界に飛び込んできた。

ペク・ジウンはもう「K-POPスター」という影から抜け出したいかのように「(『K-POPスター』出身ということが)プラスになることも、マイナスになることもある。しかし、それを乗り越えることが僕の課題でもある」と固い意志を覗かせた。そして、先輩であるソン・シギョンのようなミュージシャンになりたいという覇気溢れる新人の姿勢も忘れなかった。

「ソン・シギョン、男が嫌いな歌手ですって?」

ペク・ジウンは先輩ソン・シギョンについて格別な愛情を示した。彼は「K-POPスター」で審査を務めてくれたYGエンターテインメント(以下YG)代表のヤン・ヒョンソクやBoA、JYPエンターテインメント(以下JYP)代表のパク・ジニョンを置いてソン・シギョンを自身のロールモデルとして挙げた。「ソン・シギョン先輩のようになりたい。僕の声は細くて高い方だが、そんな声のトーンが先輩と似ている」と話した。このようなソン・シギョンへの愛はいつから始まったのだろうか。

彼は「昔、MBCラジオ『ユンナの星が輝く夜に』ののど自慢に出たことがある。そのとき、ソン・シギョン先輩の歌を歌ったが、ちょうど隣のブースで先輩がラジオの準備をしていた。そのとき『僕、お兄さんの歌を歌いました』と挨拶をしたことがある。僕のことを覚えてくれているかは分からないが、とても大切な思い出だ」と話した。

また「ソン・シギョン先輩と一度デュエットしてみたい。出来たら本当に光栄だと思う」と願いを表した。


「K-POPスター」の出演時、ヤン・ヒョンソクの毒舌に傷ついたが…

「K-POPスター」の思い出が今でもペク・ジウンの頭の中にある。彼は「K-POPスター」の生放送での出演当時を振り返りながら「キム・ドンリュル先輩の『記憶の習作』を歌ったとき、ヤン・ヒョンソク代表が『モノマネ歌手みたいだ』と話した。隣で審査委員のBoA先輩も同意したが、あの時はかなり傷ついた」と打ち明けた。

ペク・ジウンはまさにその曲で脱落した。彼は「歌が終わってすぐに僕が落ちることを直感した。審査委員たちの表情があまりにも良くなかった。そのときから心の準備をした」とため息をついた。しかし、今振り返ってみると毒ではなく、薬となる瞬間だった。彼は「番組への出演後、さらに熱心にがんばった。厳しい言葉があったおかげで今の自分がいると思う。大きな糧になった」と明かした。

生放送への進出が目標だったペク・ジウンはTOP8にまで進出する予想外の活躍を見せた。元々一緒に軍服務中だったアン・ジェホンの提案により「K-POPスター」に出演したが、多くの歌手たちのオーディション秘話のようにアン・ジェホンは予選で脱落し、ペク・ジウン一人で長い戦いを繰り広げていったのだ。


七転び八起きの精神で…「これからが本当の歌手だ」

「K-POPスター」出身のイ・ハイ、パク・ジミン、ペク・アヨンはすでにアルバムを出して正式にデビューを果たした。イ・スンフンはYGの新人グループWINNERとしてデビューを控え、パク・ジェヒョンもJYP所属の練習生としてデビューを予告している。

しかし、ペク・ジウンは自身の存在感さえ霞んでしまうほど何の知らせもなかった。その理由について尋ねると「これまで色々なことがあった。実は『K-POPスター』が終わってから、ある事務所と契約をしたが、問題があってデビューすることができなかった」と明かした。

ペク・ジウンは「彷徨い、たくさん悩んだ。しかし、気持ちを改めてしっかりと準備をした。ボーカルトレーナーもやって、コーヒーショップでアルバイトもしてみた。辛いときも多かった。しかし、そんな時間が僕をさらに成長させてくれる時間となった」と話した。

自身のあだ名が“ペクポジティブ”だと自ら明かしたペク・ジウンは何があっても明るく、ポジティブな考え方で答えを見つけて行った。その結果、ついに正式にデビューを果たすことになった。今回のアルバムのタイトル曲「懐かしみます」は、詩人ウォン・テヨンが作詞に参加して曲の完成度を高めた。同曲は懐かしむという意味と、懐かしくなってその人を描くという二つの意味を持っている。

ペク・ジウンは「いよいよ僕の歌を聞かせることが出来るようになった。本当に嬉しい。プレッシャーよりもただただ嬉しい」とし「大きなことは望まない。街を歩くときやコーヒーショップで僕の歌が流れたらいいなと思う」という素朴な夢を打ち明けた。

記者 : キム・ガヨン