音源怪物の帰還!秋を彩るBusker Busker

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Busker Busker、秋を彩る

スタートは微々たるものだったが、結果は鮮やかだった。「SUPER STAR K3」以降桜と一緒に帰ってきた彼らは、音楽配信ランキングを席巻した。音源怪物の誕生だった。1年後、2ndアルバムと共に彼らが帰ってきた。音源怪物の帰還だ。またしも音楽配信ランキングは、彼らの名前で塗られ始めた。

音源怪物の誕生

Busker Buskerの誕生は、「SUPER STAR K3」を通じてだった。そして彼らが歌手としてデビューし、定着するまでにはドラマチックな過程があった。ボーカルで作曲まで手がけるチャン・ボムジュンを中心とする彼らは、「SUPER STAR K3」のために結成されたバンドだった。その上、出演当時結成5ヶ月にしかならないバンドであり、一人は外国人で意思疎通まで大変なバンドだったためだ。にもかかわらず、Busker Buskerは自分たちならではのユニークなカラーでステージを惹きつけた。

しかし面白いのは、彼らが「SUPER STAR K3」の最終TOP10には名を挙げられなかったバンドだったということだ。当時、トゥゲウォル(キム・イェリム、ト・デユン)とのコラボミッションで脱落の苦杯を味わったためだ。帰宅しなければならない状況。当時TOP10入りしていたイェリバンドが、制作陣との葛藤により中途降板し、チャンスが与えられた。天佑神助だった。グループHAZEとの緊張溢れるTOP10入り対決が繰り広げられ、結局TOP10進出権を獲得した。そして始まったとんでん返し。

起死回生したBusker Buskerは、生放送の初ステージからダークホースとして浮上し、結局は準優勝を手にした。放送当時ネット上には「イェリバンド、ありがとう」が流行語のように拡散されたという面白いエピソードがある。

音源怪物の帰還

そのようなBusker Buskerが、2013年秋と一緒に帰ってきた。彼らのカムバックは、音楽ファンはもちろん関係者たちからも非常に関心を集めた。先日の1stアルバムの大成功を再現できるか。どのような音楽を持って帰ってくるか。彼らの一挙手一投足、全てが関心の的となった。

そして9月25日、Busker Buskerの2ndアルバムが発売された。発売直後、主要音楽配信ランキング1~9位は全てBusker Buskerの歌で埋まった。「音源怪物」「音源マフィア」というあだ名が、如実に証明された。この記録は簡単には破られず、数日間音楽配信ランキングの上位圏を席巻し、音楽界を占領した。その上タイトル曲はもちろん、収録曲、曲名、ミュージックビデオに出演した女優まで、全ての要素がポータルサイトのリアルタイム検索語を掌握した。

ここで注目すべきことは、彼らが神秘主義ではなく、神秘的なグループだという点だ。Busker BuskerはMnet「SUPER STAR K3」で気さくながらもコミカルなイメージで愛されたが、「SUPER STAR K3」以降彼らは団体公演と授賞式などにも姿を見せなかった。言葉通り、消失したのだ。そのため、解体説や不和説が出回りもしたが、同時に彼らは、音楽だけやるグループというイメージを得るに至った。イメージの消費を最小化することで希少性を高める、ユニークな神秘主義戦略を成功させたのだ。

音源怪物が季節を彩る

1stアルバムがそうだったように、2ndアルバムを発売したが彼らはどんな広報活動も行わなかった。それに、放送にも全く出演しなかった。にもかかわらず、大衆の愛は強固なものとなっている。音楽配信ランキングを超え、ケーブルと地上波の音楽放送の1位も彼らが占めた。

2012年3月に発売されたBusker Buskerの1stアルバムのタイトル曲「桜エンティング」は、タイトルから分かるように、春を盛り込んだ歌だった。その年の春、音楽配信ランキングを総なめにしながら老若男女から広く愛された「桜エンティング」は、水彩画のような歌詞とチャン・ボムジュンのユニークなボーカルがあいまって、大いに愛された。「桜エンティング」が真価を発揮したのは、発売1年後の2013年春だった。発売されて1年が経った2013年春、「桜エンティング」は音楽配信ランキングに再登場し、驚くべき勢いで逆走行して新曲たちと競合するという怪力を発揮した。特別なプロポーションなしにも音楽ファンが自発的に探して聞く、春を代表する曲となったのだ。

その彼らが、2013年は秋と一緒に帰ってきた。そのためか、発売された2ndアルバムは寂しいながらも感情豊かな、涼しいながらも切ないような秋に似ている。そのため、切ない歌詞とメロディーで埋め尽くした2ndアルバムは、またしてもK-POP界を占領し、この秋をBusker Buskerの風で赤く染めている。変わらず秋を代表するアルバムとして定着できるのではないかという反応だ。彼らの静かな走行が期待される。


# Busker Buskerが歌った曲 BEST 7

1 キム・グァンジン「Dream Girl」

最初の生放送でBusker Buskerは、キム・グァンジンが作曲した「Dream Girl」を選択した。キム・グァンジンはBusker Buskerの編曲の実力を好評したりもした。Busker Buskerの「Dream Girl」は、自由な感じが溢れるアレンジが特徴だった。チャン・ボムジュンのギターから音がほとんどでない音響事故にもかかわらず、編曲は審査委員の心を掴んだ。一部審査委員はボーカルの無難さを弱点と指摘したが、音楽配信ランキングでは他の競争者の曲を追い抜き1位を占める底力を発揮した。

2 リッキー・マーティン「Livin' la Vida Loca」

ワールドベストセラーアーティストの名曲対決が繰り広げられた2ラウンドでは、リッキー・マーティンの曲を選んだ。意外な選曲だったが、ラテン風のこの曲もロックのリズムを加え、彼らならではのスタイルに再誕生させた。審査委員の反応は分かれた。イ・スンチョル(RUI)は「ボーカルがバンドをリードできていない」と指摘したが、ユン・ジョンシンは「バンドの出演により、歌唱だけでない曲の解釈へと『SUPER STAR K』の方向が変わっているようだ」と好評した。

3 PANIC「停留所」

PANICの「停留所」は、チャン・ボムジュンが母のために選んだ曲だった。当時チャン・ボムジュンは「子供の頃父が亡くなったので、母が二人の兄弟を育てた。幼い頃から美術や音楽などを趣味で学ばせてくれ、多くのことをやらせてくれた」と母への愛情を伝えた。彼は「僕は無知だった。音楽ができたのは、母の世話があったからこそだった。本当に感謝している」と付け加えた。「停留所」のステージは、チャン・ボムジュンのボーカルの良い部分が輝くステージだった。

4 ソンゴルメ「偶然出会った君」

ミュージックドラマの形で行われたTOP5ステージでBusker Buskerはソンゴルメの「偶然出会った君」を選択した。実際のステージとドラマを行き来する異色的な形の競演でBusker Buskerは非常に楽しむ姿を見せ、熱い反応を呼んだ。チャン・ボムジュンはステージを楽しむように歌い、キム・ヒョンテのコーラスも印象的だった。ブラッドの演奏も興に乗じたものだった。特に、歌の後半テンポを引き上げ、観客を熱狂させた。審査委員からも大きく好評を受けたステージだった。

5 ユン・ジョンシン「マッコリナ」

ユン・ジョンシンのフードソングで、男女の愛をマッコリに例え面白おかしく表現した「マッコリナ」の選択は、最善の選択だった。ブラッドの口になごむ「マッコリ好きです」で始まる「マッコリナ」でBusker Buskerは観客と一体になるステージを作り上げた。審査委員の好評が溢れ、音楽配信ランキングでの成績も優秀だった。ユン・ジョンシンは「一緒に作業しながら反省した。これまで型にはまった考え方で判断していたと思った」と褒めた。ユン・ジョンシンはカン・スンユンが歌った「本能的に」に続き、Busker Buskerが歌った「マッコリナ」でもう一度プロデューサーとしての能力を証明した。

6 BoA「VALENTI」

BoAの「VALENTI」は、原曲の感じを捨て完全にBusker Buskerならではの曲で再誕生させた。女性ダンサーの激しいダンスとBusker Buskerの爽快な編曲がうまく合わさり、ユニークな曲が出来上がった。Busker Buskerならではのエネルギーが際立つステージだった。審査委員の反応は分かれたが、90点台の高い点数を得た。

7 イ・スヨン「I BELIEVE」

切なく悲しい「I BELIEVE」を、素朴でシンプルなバージョンに編曲した。自分たちのカラーが完璧に投影された、“Busker Buskerらしい”ステージだった。Busker Buskerならではのユニークなリズムと愉快な感覚で解釈した新しい感じの「I BELIEVE」は、Busker Busker本来の魅力を思う存分見せつけ、生放送の現場で多くの呼応を引き出した。

記者 : イ・ミンジ