「隣人の妻」はありえない展開の不倫ドラマですか?現場に行ってみると…(総合)

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ドラマ「隣人の妻」が大胆な中年夫婦のラブストーリーをリアルに描いている。そのことから、このドラマは不倫を語る“マクチャン”(日常では起こらないような出来事や事件が次々と起きる韓国特有のドラマのこと)ドラマだという誤解を受けることもある。このような偏見は捨ててほしい。「隣人の妻」は現実の問題を扱い、共感を得ることに成功した。

28日午後、京畿道(キョンギド)漣川(ヨンチョン)郡のドラマセット場で、JTBC月火ドラマ「隣人の妻」の記者懇談会が行われ、ヨム・ジョンア、シン・ウンギョン、チョン・ジュノ、キム・ユソク、イ・テゴン監督などが出席した。

「隣人の妻」は結婚前の相手の長所が結婚後にはそのまま短所となってしまった結婚生活を、彼または彼女の視点から描くドラマだ。切なく真剣な夫婦たちの19禁の心理を表現した夫婦生活密着型のコミカルスリラードラマ。

このドラマは様々なジャンルを盛り込んでいるのが特徴だ。ある時はコミカルで、ある時はスリルが感じられる。ドラマの撮影現場も活気が溢れていた。和気藹々とした雰囲気で笑いが耐えなかった。

「マクチャンですって?そう言われると寂しいですね」

「隣人の妻」は不倫という題材がドラマの軸になっている。実際、不倫を題材にすれば、いわゆるマクチャンドラマとして印象付けられ、数多くの非難は避けられない。しかし、不倫という大胆なストーリーを描いているにもかかわらず、マクチャンという汚名を返上することができた。その理由はどこにあるのだろうか?

キム・ユソク:出演者の立場として、どのドラマよりも「面白い」という電話をたくさんもらった。どうして自分たちの話を知っているのかという連絡だった。私が演じているソンギュというキャラクターは、妻にだけED(勃起不全)になる。悲しい話だが、その悲しい話にみんなが共感した。表立つことの少ない問題を扱っているので、共感を得たのだと思う。切実な問題だが、清々しいほど大胆に取り上げたのが共感を得た理由ではないだろうか。

チョン・ジュノ:不倫というのは、ある境界線を越えたか否かが重要だ。ある境界を越えれば、本人も責任を取らなければならない。既婚者はやってはいけない行動だ。不倫が登場するので、マクチャンドラマかと思ったが、詳しく見てみると誰もが結婚をしてから感じるようなストーリーだった。近所で起き得るストーリーを自然に日常生活の中で描いている。それが長所だと思う。マクチャンという表現は、不倫の境界を越えてしまったことになるが、このドラマはその境界を越えないで今の感情を最後まで上手くまとめていくことが重要だと思う。

「不倫は刺激的?偏見を捨ててください」

「隣人の妻」は不倫の要素が入っているため、ドラマの水準が一般のドラマよりも高い。しかし、19禁ドラマで登場するような刺激的な要素がドラマを率いているわけではない。それは偏見にすぎない。

イ・テゴン:40代になって人と親しくなる過程というのは、体で語る年齢ではないだろう。お互いに精神的に悩んでいる部分を解消してくれたことで相手に親しみを感じ、仲良く過ごしたいと思うのだ。ドラマがある程度の品位を保ってこそ人々に喜んでもらえると思う。あえて刺激的な要素を強調する必要はない。

シン・ウンギョン:このドラマは夫婦の物語であり、一部刺激的なストーリーもあるので、実際には見ないで他のメディアなどだけで情報を得ると、ただの19禁ドラマのように刺激的なものだと思われるようで残念だ。実際にご覧になったらそのような誤解はなくなると思う。二組の夫婦の物語を通じてたくさんの夫婦が『うちと一緒』と共感するだろう。例えばホトック(韓国の駄菓子)があるとすると、その幅はものすごく広いと思うが、これは自信を持っていい材料で作ったものだと言える。それだけに、このドラマを見て心に響く余韻がたくさん残ればと思う。

中年夫婦のみなさん、悩みを分かち合って幸せになりましょう!

視聴者の共感を得て視聴率も上昇している「隣人の妻」の出演陣は中年夫婦の悩みを分かち合い、みんなが幸せになってほしいと語った。

キム・ユソク:悲しい話だが、現実でもある。このドラマを通じてEDになった方々の物語が表に出たので、ドラマを見ながら一緒に悩み、分かち合いながら韓国が幸せな国になれたらと思う。

シン・ウンギョン:すべての要素が入っているドラマは初めてだ。コメディ、スリラー、ロマンスなどが全てがここにある。多彩なジャンルや面白さを届けられたらと思う。それぞれの夫婦には違う部分があるが、包括的に考えてみると人と人が経験する葛藤でもある。今回のドラマを通じて視聴者を癒したい。最後まで頑張って、人々に愛されるドラマになれば嬉しい。

チョン・ジュノ:私の携帯電話の電話帳には、3500人の電話番号が登録されている。なぜその話をするかというと、その3500人の中で同じ人は一人もいない。みんなそれぞれ事情があり、生き方が違う。「隣人の妻」は4人の主人公が展開するラブストーリーが不倫になるか、夫婦間のターニングポイントとなるかは分からないが、今後のストーリーが楽しみだし、期待している。誰も正解を出すことはできないだろう。40代の夫婦が危機を幸せに変える過程をどのように表現していくか、楽しみにして待ってくれたら嬉しい。

記者 : ファン・ソヨン、写真 : イ・ソンファ