「WIN」YGヤン・ヒョンソク代表“お人よしのイメージが負担だった”

OSEN |

YGエンターテインメント(以下「YG」)のヤン・ヒョンソク代表が、SBS「K-POPスター」でのお人よし審査委員と、tvN「WIN – WHO IS NEXT」(以下「WIN」)での冷酷な毒舌キャラクターにイメージが分かれていることに対する自身の気持ちを打ち明けた。

ヤン代表は「僕の子じゃない人にはできるだけ寛大に接する。しかし、僕の子にはできる限り厳しくする。そのため『K-POPスター』と『WIN』での僕の姿が違い過ぎるとよく言われている」とし「YGファミリーの中での僕の役割は、上手な点を褒めることではなく、足りないことを満たし、足りない部分を指摘することだ。わざと強めに傷つけて、忍耐力をつける」と語った。

実際に、現在はトップアイドルに成長したYGの看板BIGBANGのメンバーも、今まで出演した番組やインタビューなどで「代表に褒められた記憶がほとんどない」と語ったことがある。そのようなヤン代表が新人、いや、練習生に接する姿勢はさらに厳しく過酷だ。彼は「『WIN』では2チームしかバトルしないが、彼らが外に出ると競争相手は数百、数千だ。なので、なんとかして強く育てて送り出す必要がある」と付け加えた。

「WIN」はYGの練習生11人をAチーム(カン・スンユン、イ・スンフン、ソン・ミノ、キム・ジヌ、ナム・テヒョン)とBチーム(B.I、ジュネ、ジナン、BOBBY、ユニョン、ドンヒョク)の2チームに分け、生存バトルを繰り広げるリアルサバイバル番組だ。勝者は歌手デビューという甘い果実を味わえるが、敗者は解散か、いつデビューできるか分からない練習生戻りとなる苦汁を味わうことになる。BIGBANG TVと2NE1 TVを成功させ、アイドルの誕生や成長の過程を新たな広報マーケティング技法として活用したヤン代表の自信作が、まさに「WIN」である。

ヤン代表は「『WIN』は以前の『BIGBNAG TV』に比べると、ものすごく進化したシステムの中で作られた。『BIGBANG TV』は韓国でのみ放送されていたが『WIN』は海外各国のTVやYouTubeを通じて全世界の誰もが見られるということが最も分かりやすい例の一つ」と話を始めた。

彼は「韓国ではこのようなシステムの中でアイドルを訓練し構成するという、生き生きとした過程を見せる番組が『WIN』だ。これはK-POPを世界の人々に理解してもらえる良いコンテンツになると思う。実は韓国の大型芸能企画事務所のようなシステムは、アメリカやイギリスでは見当たらない。そこでは(アイドルを)このように練習させることもないし、できない」と語った。

それでは、とりわけ韓国でだけ厳しくアイドルの早期教育を実施できる背景には何があるだろうか。

「(アイドルが)作られたという表現は正しくない。歌とダンスをやりたくて情熱のある期待株の中から才能ある誰かを発掘することが僕らの役割だ。音楽に対する情熱がない、いや、したがらない天才には、いくら過酷な訓練をさせても良い結果が出ない。だから、アイドルは作れないのだ。その子たちがしたがる歌とダンスができるように僕らが舞台を用意する」

韓国は、アイドルグループが発展するにおいて最も理想的な土台を既に持っている。幼稚園の頃から始まる塾ブームの中で、入試であれ就職であれ、どこでもスパルタ式早期教育に没入することを当然と思う考えが定着して久しいためだ。音楽だからといって、そのような社会的風潮から逃れることはなかった。

「しかし、これが韓国ならではの長所であり競争力があるのかもしれない。子供たちは、とても小さい頃から無理やり(学業や入試などで)競争の世界に押し出されるため、無理やりさせられているのではなく、自身が希望する仕事の場合、本当に熱心にがんばる。他の国なら、このような強い勝負師たちは中々見つからないだろう。韓国のことわざで、小さい唐辛子が辛いという言葉があるじゃないか。韓国の子供たちは、海外の競争相手にとって本当に辛い唐辛子に違いない」

BIGBANG以来、8年ぶりに登場したYGの新しいボーイズグループを選抜する「WIN」に対するヤン代表の愛情は深く、濃かった。「単純にYGの新人グループ一組の誕生を宣伝するためではない。今やひとつの芸能企画事務所が、これほどのコンテンツを生み出せるという、いや、生み出さなければならないという強い意志もある番組だ」と決意を決めた。

彼が「今まで『K-POPスター』の審査委員のときに作られたお人よしのイメージが多少負担だった」と打ち明けた背景は、ここにあるのではないだろうか。

記者 : ソン・ナムウォン