「主君の太陽」ホン姉妹が描くキャラクターに共通する特別なものとは?

OSEN |

すべてのドラマにあって、ホン姉妹(ホン・ジョンウン、ホン・ミラン)の作品にはないものとは?それは“憎らしいキャラクター”である。主人公をいじめ、彼らの恋を妨害する他のドラマの脇役は非難されるが、ホン姉妹の作品には憎らしいキャラクターが一人もいない。

水木ドラマで1位をキープしているSBS「主君の太陽」で再度ラブコメディの大家であることを証明したホン姉妹は、どんなキャラクターであっても好感を持たれる人物に作りあげる魔力を持っている。主人公から助演、周辺人物、さらに悪役と言えるキャラクターまで愛らしく表現するのだ。

2005年に放送されたKBS 2TVドラマ「快傑春香」のピョン・ハクト(オム・テウン)、2008年KBS 2TVドラマ「快刀ホン・ギルドン」のイ・チャンフィ(チャン・グンソク)、2011年MBCドラマ「最高の愛~恋はドゥグンドゥグン~」のユン・ピルジュ(ユン・ゲサン)とカン・セリ(ユ・インナ)は主人公に負けず劣らず視聴者から熱烈な応援を受けた。特に「快刀ホン・ギルドン」のイ・チャンフィのキャラクターはファンの間で今でも語られるほど大きく愛された。

「主君の太陽」のカン・ウ(ソ・イングク)も主人公のチュ・ジュンウォン(ソ・ジソブ)に劣らぬ人気を得ている。劇中でカン・ウはショッピングモール、キングダムのセキュリティチーム長で柔らかい外見に真面目な性格である。彼は幽霊が見える女テ・ゴンシル(コン・ヒョジン)に妙な感情を抱いている。彼はチュ・ジュンウォンの父親(キム・ヨンゴン)の指示に沿ってチュ・ジュンウォンの周辺人物を監視し、過去の拉致事件を調査するという秘密を持っている人物である。特にカン・ウは困難な状況に置かれたテ・ゴンシルを守りながら彼女に惹かれるという優しい姿まで見せ、女性ファンを魅了した。チュ・ジュンウォンに気難しい魅力があるとすればカン・ウは男らしいながらも優しい魅力を持っているという反応だ。

テ・ゴンシルの高校の同級生で現在アジア最高のモデル兼歌手であるテ・イリョン(キム・ユリ)も人気を得ている。テ・イリョンは高校時代、常に自分の上にいたテ・ゴンシルに嫉妬し、彼女の結婚を台無しにしたテ・ゴンシルに復讐しようとする。だが、復讐どころか“ホダン(しっかりしているように見えるが抜けている人)”らしい姿でミスを連発する一方、カン・ウとの恋愛を予告し期待を高める。

カン・ウとテ・イリョンだけでなく、毎回登場する幽霊への関心も高い。「主君の太陽」第1話に出演した女優ソン・ミンジョンをはじめ、第5話のユ・ミンギュとキム・ボミなどは愛する人を残して死んだ切ないキャラクターを見事に演じ、注目を集めた。

このようにホン姉妹の作品に登場するキャラクターは、皆視聴者から愛される。主人公たちをいじめても憎らしくない上、邪悪に見えるよりはカン・セリとテ・イリョンのように可愛くて愛らしい。これは、ホン姉妹が作品に登場するすべてのキャラクターに力を入れている証拠だ。場合によっては通常ドラマで周辺キャラクターの置かれた状況について詳しい説明がないため、視聴者から共感を得られず非難される場合がある。一方、ホン姉妹はすべてのキャラクターを個性的で説得力があるように、また主人公をいじめても憎らしくないように描いていることにより愛されている。

記者 : ソン・ミギョン