Vol.2 ― 「火の女神ジョンイ」私たちは俳優だ!:SPECIAL INTERVIEW

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ご飯を食べなくてもお腹がいっぱいになりそう。ちょうど、そんな気持ちだった。産毛がフワフワしていた子供たちが、こんなに立派に育つなんて。自然と笑みがこぼれていた。私がチン・ジヒを初めて見たのはSBSドラマ「恋愛時代」のときである。子供にどうしてあのような内面演技がこなせるのだろうかと不思議に思って名前を覚えてから、7年以上見守ってきたわけだ。オ・スンユンがKBS 2TVの子供向けドラマ「マジックキッド・マスリ」に出演したのはなんと11年前のことであり、時代劇で演じた子役の数だけでも10本に上るというノ・ヨンハクから、KBS 2TV「花郎(ファラン)戦士 マル」でキム・マル役を演じたパク・コンテ、映画「葱トントン、卵パカッ」で注目されたイ・インソン、MBC「甘い人生」でオ・ヨンスの娘を演じたキム・ジミンまで、映画やドラマを通じてこれほど長く見てきただけに、今はまるで我が子のようであり、甥や姪のように親近に感じられる。

参加者:オ・スンユン、ノ・ヨンハク、パク・コンテ、イ・インソン、チン・ジヒ、キム・ジミン、コラムニスト チョン・ソクヒ

―最近では子役たちのロマンスを見ている方が余計にドキドキするという方が多いんです。今回の「火の女神ジョンイ」でもそうでしたが、撮影現場の雰囲気はどうでしたか?

オ・スンユン:僕はひたすら陶磁器だけを愛していますから(笑) 朝鮮第十五代国王・光海(クァンへ)とは何かあるのではないかと思っています。「なぜ、自分ではなく、ユ・ウルダム(イ・ジョンウォン)に助けを求めたのか」と光海に抗議したでしょう。それで監督に聞いてみました。もしかして、光海に王以上の感情を持っているのではないかと(笑)


「幼いだけに初々しい恋を控えめに表現すればいいと思います」

―パク・コンテ君は、MBC「メイクイーン」のときもキム・ユ・ジョンちゃんとのロマンスが話題になりましたよね? 見ていると、成人俳優に劣らない切なさを見せてくれました。

チン・ジヒ:そうです! 秘訣を教えてください。

オ・スンユン:パク・コンテのラブシーンがそんなに立派だったっけ?(笑)

ノ・ヨンハク:台本読み合わせのときもムン・グニョン先輩がパク・コンテ君を見てドキドキしたと言っていました(笑)

パク・コンテ:まだ18歳なので、秘訣なんかあるわけないです。ただ、僕の考えでは、視聴者の方は経験から出る表現には少し抵抗感があるのではないかと思います。幼いだけに初々しい恋を控えめに表現すればいいと思います。

―「火の女神ジョンイ」で幼いキム・テド(パク・コンテ) は片思いですが、幼い光海(ノ・ヨンハク) と幼いユ・ジョン(チン・ジヒ) はお互いに感情をやりとりする仲へと発展しました。歳は離れているものの、美しく見えました。

ノ・ヨンハク:チン・ジヒちゃんと6歳も離れているので、最初はかなり心配しました。視聴者に抵抗感を持たれるかもしれないと思って。ところが、編集済みの画面を初めて見たとき、とても良い感じでした。初々しい初恋として可愛く見ていただけると思いました。

―チン・ジヒちゃんはMBCドラマ「太陽を抱く月」でもZE:Aのシワンさんのことが好きな役でしたが、その時とは少し違う感じです。

チン・ジヒ:はい、違います。「太陽を抱く月」では、妹みたいな子がアイドルのお兄さんのことが好きで、ただひたすら駄々をこねる感じだったとすれば、今回は本当の愛情を込めた眼差しを見せなければなりませんでした。だから、そのような感情を持って表現しようと努力しました。

―キム・ジミンちゃんも「火の女神ジョンイ」では、最初からキム・テドのことが好きな役ですが、集中できましたか? ここにいるお兄さんたちとは少し違った特別な感情が生まれましたか?

キム・ジミン:ああ、はい(笑)

ノ・ヨンハク:しぶしぶ答えているようだけど?

チン・ジヒ:本当にそうだよね?(笑)

キム・ジミン:兄さんたちのことは、本当にみんな大好きです(笑) 最初から好きな設定でしたが、まだ経験がないから難しいんです。ムン・グニョン先輩がこのような演技の経験が多いので、アドバイスを求めました。すると、「キム・テドというキャラクターを好きになりなさい。俳優パク・コンテではなく、キム・テドを好きになりなさい」と言ってくれて、本当にそうしたら役にはまることができました。

オ・スンユン:みんな本当に上手でした。僕は今回学んだことが沢山あります。辛くても、みんな表に出さないので本当にすごいと思います。

―イ・インソン君とオ・スンユン君は、劇中でロマンスを演じた経験がありますか?

イ・インソン:いいえ、残念ながら全くありません(笑)

オ・スンユン:僕はあります。二十歳のとき、KBS 1TV大河ドラマ「百済の王 クンチョゴワン(近肖古王)」で濃いラブロマンスがありましたが、皆さん記憶にないようです。三角関係でキスシーンまでありましたが、どこで話しても誰も知らないんです(笑) 不思議なことに二十歳を過ぎてから1年、1年が違って感じます。今、機会があればもっと上手くできるのではないでしょうか?

―皆さん、ベテラン俳優に匹敵するほど作品数も、それによる経験も多いと思いますが、新人俳優を見ながら「どうして演技がそんなに下手なのか?」と思ったこともあるでしょう?

オ・スンユン:光海様がおっしゃってください(笑)

ノ・ヨンハク:(困った顔で) 演技が上手か、下手かより、撮影現場に行くと気を遣わなければならない部分がとても多いんです。カメラの角度や照明の問題もあるし、スタッフたちのフォーカスが自分に集中したときは、もう緊張するしかなく、NGを1、2回出せば背筋に冷や汗が流れるほどです。このような状況に上手く対処できるのは、演技力よりも経験だと思います。作品数が多くなるにつれて経験も増えるわけですが、チン・ジヒちゃんとオ・スンユン兄さんは僕よりずっと先輩でしょう。初めて演技する方を見て、こうすればいいのにと思うことはありますが、その状況で話しかけると「生意気だ」と思われる可能性もあるので控えめになります。

オ・スンユン:確かに、一人で練習したときの方が、ずっと上手にやれると思います。何をしても慣れてくるともっと上手くなりますよね。そんなときは残念に思いますが、システム的な部分については、できるだけアドバイスしてあげようと努力しています。

―子役から上手く引き継げない成人俳優もいますよね。せっかく自分が頑張ったのに、それが良い結果に繋がらなかったとき、悔しく思うことはないですか?

ノ・ヨンハク:MBCバラエティ番組「黄金漁場-ラジオスター」でこれとよく似た質問に思わず答えてしまい、とても困りました(笑)

オ・スンユン:悔しく思うときもあれば、嬉しく思うときもあるでしょう(笑) あっ、冗談です。ご存知でしょう? 監督が慎重にコンセプトや力量については知っているので、僕たちが気に障ると言える部分ではないと思います。


「悩む必要はないと思います」

―子役のイメージを脱ぎ捨てることが課題になると思いますが、すでに経験している方もいるし、これから準備する方もいます。やはり悩みどころなのでしょうか?

オ・スンユン:課題ではあります。子役として記憶されている方もいらっしゃいますので。でも、その部分に抵抗感を持たず、そのまま持って行きながらもっと良いもの、もっと沢山のものをお見せできると思います。

イ・インソン:ずっと色々な演技をしながら成長していくと、違った感じで見ていただけるようになると思うので、悩む必要はないと思います。

ノ・ヨンハク:僕も今回tvN新月火ドラマ「君を守る恋~Who Are You~」で成人役を演じます。また、子役を演じることもあるかもしれませんが、まさか30歳、40歳になってまで子役を演じるわけにはいきませんし(笑)

―ところで、韓国の子役俳優はどうしてこんなにも演技が上手いのでしょうか? 演技力が問題となることがほとんどありません。

イ・インソン:それだけ努力しているのではないでしょうか?

チン・ジヒ:生まれつきの才能もあるでしょうが、沢山努力しています。ロールモデルや夢があるので、そのことを考えながらみんなベストを尽くしています。

ノ・ヨンハク:僕は先輩を真似するのではなく、演技の面では見習っても僕の個性をはっきりと生かしたいです。

オ・スンユン:僕は作品ごとにロールモデルを一人決めます。今回のイ・ユクド役は、チョン・グァンリョル先輩の息子なので、チョン・グァンリョル先輩をロールモデルにしました。息子だから似ている部分が多いはずだと思いました。明るい役を演じるときは、そのようなキャラクターを沢山演じた先輩たちの映画やドラマを参考にします。

チン・ジヒ:私は情熱のある女優になりたいです。誰もが頑張っているとは思いますが、礼儀もあり、情熱もあって全てを備えた役者だと言われる女優になりたいです。

オ・スンユン:二十歳を過ぎてから、心をからっぽにしました。実は、KBS 2TV「ブレイン 愛と野望」と「百済の王 クンチョゴワン(近肖古王)」で成人役をやりました。今回の役は二十歳ですが、再び子役に戻ることで周りからかなり心配されました。しかし、僕は俳優なら何でもやらなければならないと思います。「僕が何でそれを断る必要があるのか」と思いました。土台がしっかりしているとその上に積み重なることも多いでしょう。演技でも、何でもしながら視聴者の皆さんに近づきたいです。皆さんに好きになってもらえる俳優になりたいです。

―期待しています! 遠い将来、今日の写真が歴史的な資料として使わる日が来ることを願っています。

エピローグ
「火の女神ジョンイ」32部作を意味するケーキを持って記念写真を! それぞれが別々に準備してきた衣装だが、コンセプトを決めてきたかのように一体となっているではないか。まさに“以心伝心”、もう何も言わなくても通じる仲のようだ。

文:コラムニスト チョン・ソクヒ

「NAVER スペシャルインタビュー」では、今話題の人物にコラムニストのチョン・ソクヒさんがインタビューを実施。韓国で一番ホットな人物の本音をお届けします。

記者 : チョン・ソクヒ、写真 : MBC、スタジオS カン・インホ